散 歩 B L O G

歩くことが唯一の趣味ですから。

大雄山から明神ヶ岳

2022-07-23 | Weblog

朝6時30分に伊豆箱根鉄道の大雄山駅を後にして南足柄神社へ向かう。駅を背にして行くもんだと、寝ぼけてるせいもあって、少年野球の子たちがグラウンドに集合するのを横目にずんずん進む。どうもおかしいと思い、スマホで位置検索を行ったら、道を間違えていたと分かり駅に戻る。

7:20

駅を7:00に再出発して、そういえば飲み物と食べ物を補充しなければ(オイオイ)といまさらコンビニに寄って665ml入りペットボトルのお茶(カフェインなし)2本と441kcalのバウムクーヘン2個買う。あらためて南足柄神社に立ち寄る。絵馬もないので長くは留まらず、大雄山最乗寺のほうへ急な坂を登る。バスなら10分とかからない(乗ったことある)が、徒歩だと60分ぐらいかかる。

7:30

大雄山最乗寺を守る2体の金剛力士像が安置された仁王門をくぐって車道を離れ、木立の中を通る「てんぐのこみち」を進む。雨が降る。カッパのフードを頭にひっかけマントのように背中に羽織る。暑いから着るのは嫌だけど、背中の荷物は濡らしたくないから。しかし30分ほどで雨が上がる。ふもとから山を見ると、空は晴れているのに白いもやが所々たちのぼる。あれが雨を降らすのだろうか。

8:25

そうこうするうち始発バスに追い越され(7:50発だったろうか)大雄山最乗寺の三門を抜けたのは8:25だった。曹洞宗の大寺院で、一説によると福井の永平寺、鶴見の總持寺についで3番目の規模だというけれども比べてどうするんだろう。最乗寺は道了尊とも呼ばれていて、大雄山駅から出てるバスの行き先は道了尊と表示されている。

8:35

本堂の広場まで上がってくるのに、なお10分ほどかかる。道に迷ったのも含めたら6:30から歩き通しているので、ここで9:00まで休憩する。足柄の大雄山最乗寺から、箱根外輪山のひとつ明神ヶ岳の山頂を越えて尾根伝いに火打石岳を通り、矢倉沢峠で外輪山を離れて金時山の登山口に下りてくる約5時間のハイキングコースを歩くことにした。それがいけなかった。

9:00

巨大な天狗の下駄の脇からハイキングコースが始まる。ハイキングコースというからには楽々と歩けて、5時間後の14:00ぐらいには箱根の金時登山口に抜け、仙石のバス停から箱根湯本駅ないしは小田原駅まで登山バスで自動的に体を運べるだろうと思った。

9:24

ハイキングコースは崩れていて、よじ登らなければ通れなかった。這いつくばるのはすでにハイキングではない。雨の後で道が滑るし、かなり危険がある。こんなところで遭難しては一大事だから気を引き締めて進まねばならない。高度、数百mの場所でケガして動けなくなったらと思うと、高さは関係なくコースが整備されてるかどうかが重要だと感じた。

9:41

字が消えかけて、まともに読めない立札もあればこそ、迷子になってないことを確かめながら進める。赤や青のテープも目印になるけれど、テープのほうへ沢を登ったらそっちは材木置場かなにかでハイキングコースではなかったこともある。道らしいのはそっちだったのに崩れたところがハイキングコースだった。2019年の台風で箱根登山鉄道が通行不能になって復旧まで半年かかったことを思い出した。登山道もそのとき崩れたまま整備が不全なんだろう。

10:26

見晴小屋も朽ちて、相模湾の眺望もなかった。地図では大乗寺からここまで60分となっているが、ほぼ90分かかった。脚力のせいではなく、悪路のせいだろう。小屋から100分となっている明神ヶ岳の山頂まで、さらに悪路が続いて180分かかった。冗談ではない。もう山歩きなんか二度とするもんか、という気分になったが、山頂からの景色を見たらもう少しだけ続けるかという気になった。

1 3 : 26

箱根の大涌谷が望める。明神ヶ岳は標高1169m。360度の眺望があり富士山や相模湾も望めるというけど、富士山はどこにあるか全然わからなかった。そんなことは別にかまわない。正午までに登頂するはずだったから、ここから先も地図にある時間より余計にかかるようなら先を急がねば日が暮れる。とはいえ、昼食を取らないと危険なのでバウムクーヘンを口に入れる。食欲がなくて1個しか入らなかった。441kcal。まあ食べないより断然いいだろう。

14:08

ところがである。明神ヶ岳から金時山のほうへ続くハイキングコースはよく整備されていて歩きやすかった。地図に書いてある時間通りに無理なく歩けた。やはり整備は大切だ。ちょっと崩れても通行が困難になるのだから、自然通りの自然の中など歩けたものではないだろう。自然じゃなくて人工を満喫するのがアウトドアの醍醐味だとつくづく思った。逆説のハイキングだった。

15:18

せっかく下りてきたのに、また上るのかよと思わなくもないけど、整備されてるから平気だった。こんなところ、ちょっとでも放置したら植物にすぐ覆いつくされて人が通ることなど不可能になる。足柄にくらべると箱根のほうがコース整備に余念がないと感じた。箱根のほうから明神ヶ岳に登頂した人が、つらそうな様子だったけど足柄はもっと大変だから、いまごろ立ち往生してるのではないかと心配になった。

16:31

登山口まで下りてくる道もちゃんと階段になってた(崩れてなかった)ので、おやつにバウムクーヘンの残りを食べて元気に歩行できた。おかげで日が暮れるまでに下山できたけど、足柄のほうへ下っていった人たちは最乗寺にたどり着くころヘッドライトがないと怖いかもしれない。想像するだに恐ろしい。足柄はしばらく敬遠して、そのうち気が向いたら金時山にでも登ってみようかと思った。

 

関連記事:  足柄・箱根

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