午前中に館山を発ち、13時甲府着。
雑用を片付けて、汗まみれ。日本家屋でもあり、甲府は湿度が低いので、カビはほとんどなく、蜘蛛の巣があちこちに。
この家に暮らしていた祖母も母も消えた。母は存命だから、回復すれば立ち寄ることはできるかもしれない。だけどここで普通の生活は、もう無理だろう。
かつて人の気配があった部屋には、その記憶だけが残り、脳裏に幾重にも浮かぶ。
昨夜は祖母が夢に現れた。
呼ばれているのだろうか、と今朝方に考えたものだ。
お盆だからお墓の掃除にも行きたいが、お彼岸にまた帰省することにする。
やはり故郷は懐かしい。他県に出てからの歳月の方が長くなってしまったが、幼児期や少女時代に記憶したさまざまは、人生に潜在して出会いと別れの機縁を作る。
満月の聖母。油彩F12号。
ルネサンスのイコンを好きになったのは、小学生低学年の頃からだ。
こんな絵を描きたいな、と思ってレオナルドやボッティチェルリを飽かず眺めていた風変わりな幼児だった。
運命と神に感謝。