二十年ほど前に書いた小説「海の器」を、「さゆらもゆらに水晶虹彩」にアップしました。
近親相姦と同性愛をテーマにしています。
性描写を多く盛り込んでいますが、ポルノグラフィー、過激な恋愛小説というよりは、わたくし的には「イノセンス小説」とカテゴライズしています。
どうおうけとりになるかは読者の自由ですが、「無垢な愛」ってなんだろう、と考えていた、あのころの作者の琴線に触れるものをさわやかに分かち合っていただけたら嬉しいです。
登場人物は、作者の生み出したひとたちなので多少は反映されている部分もありますが、ほんとうのところ実体験は、ゼロです。
椿さんといっしょにアーティスト活動に明け暮れていたあのころ、ストイックにさまざまなジャンルの技芸の習得をめざして、芝居、音楽、絵画、文学、と文字通りボーダーラインパーソナリティーを気ままに、そしてまじめに生きていました(苦笑
今のわたしのほうがわたしは好きかもしれませんが、あのころはあのころでいいシーズンだったなあと思います。
わたしは、インセストタブーはともかく、同性愛に偏見はありません。もしも、わたしの人生で、身心ともに寄り添える女性が現れていたなら、彼女をパートナーに選んでいたかもしれません。
今はカトリックに帰依していますから、それはたぶんきっとありえませんが(うふふ
三十代になる前、ほぉんとうに、わたしはちょっと「過激」な美意識を育てていたのね、と思い返します。