レストランのカウンター席で、隣り合わせた中年女性達の会話が耳に飛び込んできた。
話題は、過日、山で行方不明になった小6の児童二人が、自力で下山したことで、「良かったわねぇ!」を連発し、我が事のように喜んでいた。
これが私のような高齢者だった場合、おそらく、「いいとしをして」、或いは、「年齢を考えないからよ」と、立入り禁止区域に入ったことをなじったに違いない。
たとえ子供であっても、「してはいけないこと」、「守るべきこと」がある。親や先生は、100人を超える捜索隊が動員され、関係者に大きな迷惑をかけたことを本人に教えて欲しい。
多種多様な個人の価値観を尊重し過ぎて、公の秩序やそれに伴う制約を排除する傾向が強すぎる世の中になった。結果に一喜一憂する風潮に危機感を覚える。