千恵子@詠む...................

リンクにて開く世界は万華鏡 あれやこれやと交差の果てへ

「新宿ダンボール村 迫川尚子写真集1996-1998」 

2013年05月09日 | 詠む

新宿ダンボール村 迫川尚子写真集1996-1998」 迫川尚子 DU BOOKS

新宿駅東口「ベルク」副店長でもある迫川尚子、2冊目の写真集。

ご本人から献本いただいた。うれしいな。

96年からのダンボール村の2年間。わたしは微かにしか覚えていない。

そのころ新宿に行くたびに同居人が連れていったらしく、何度も足を運んだのに。

わたしの認識では、忘れ去りたいものとして刻まれた記憶だったから覚えていないみたい。

(恐れていた通り、その後に生活保護基準以下まで転落してしまったもの。)

初めて強く認識した、ダンボール村の生まれた日。火災で4人が焼死した日。そして、亡くなった日。

こんな歴史があったんだ。

本と一緒に送られた手紙の中の一節に、「彼らはいま、居場所がなくなり昼間はひたすら歩いているそうです。」

彼らを忘れてはならない。

店内の壁に毎月、さまざまな展示があるが5月はこれ

また紀伊国屋書店でも、展示中

---------- 備忘メモ -----------------

86 排除一辺倒の東京都の姿勢が変化し始めたのは...。 威力妨害罪 2名は無罪 判決「ダンボールハウスと言えども個人の私有物=撤去には法的手続きがいる→都の行為は手続き上の瑕疵あり」 高裁では、執行猶予付きの有罪。

102 隣人の視点 井野朋也(ベルク店長)

212 毎日赤いコートを来て行った

213 毎日顔を出すし、出されたお菓子は全部食べるし、猫と勝手に遊んでるし、

-------------------------------------

おまけ この写真集に仔猫が出てくる。ほんとに、ちっちゃいの。

それで、おすすめ漫画を紹介する。

グーグーだって猫である」原作の大島弓子の角川文庫の3巻め。

ひとり暮らしで腫瘍に罹った入院日記の次に、かいせん疥癬かいせん猫。

抱いてるホームレスおじさんにも、皮膚病が移ってる。うげっ。

その仔猫を貰ってきて、全身全霊を込めて看病するんだ。(あたしは50センチ以内には近づけない絶対)。

そのあと何故、ホームレスおじさんが仔猫に紐をつけてたか分かるんだ。虐待してたんじゃなくて、猫は目が見えないんだ。だから紐で繋いてたんだと思い至る。

あ、ねたばれだね。失礼。

少女漫画って殆ど体験したことがないので、蝶よ花よかと思ってたら深い社会性がある。

というかホームレスを対等の人間として扱っているのに感涙したのであった。


Comments (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする