ひろポンの“わたしにも作れますぅ” 

60’sオヤジのブログへようこそ。模型、モータースポーツ、イラストなどクルマと乗り物を中心に気ままに書いていきます。

1935 German Grand Prix  ニュルブルクリンク第1作

2008-08-08 | Illustration
ということで1935年7月28日のドイツGPです。
あまりに古いテーマですが大好きな時代で、1年ほど前に描き上げた作品です。
10号キャンバスボードにリキテックス&ガッシュ。

第三帝国の威信をかけてメルセデスとアウトウニオンの一騎打ち、と思いきや
時代遅れのアルファロメオP3を駆るタツィオ・ヌヴォラーリが勝った
モータースポーツの歴史上でも非常に有名なレースのひとつです。

25万を超す大観衆が詰めかけたこのレース、雨で濡れたコースに一番で飛び出したのは
雨の名手、カラツィオラのメルセデスベンツW25でした。
2位で追いかけるローゼマイヤーのアウトウニオンは数周後にトラブル。
ここで3位に上がったのが何とヌヴォラーリ。
曲がりくねったコースをどんどん追い詰めてついにトップに!

しかしその後のピットインの燃料補給で、補給装置のトラブルのため
2分もかかってしまい6位に転落。
トップはマンフレッド・フォン・ブラウヒッチュのW25.

その後のヌヴォラーリの追い上げは伝説になるほどもの凄く、その差はどんどん縮まり
みるみるうちに30秒差。
トップを死守するためにタイヤに無理をかけたブラウヒッチュは、最終ラップの
カルーセル1の入口で左後輪がバースト!
なんとかゴールまで持って行こうとする中、もう1輪もバースト…。
その横を追い越していったヌヴォラーリの逆転優勝となりました。

観戦していたヒトラーは怒り、大観衆は沈黙してしまったといいます。
表彰式で流すイタリア国歌を、はなから用意していなかったため
ヌヴォラーリが自らトランクの中から国歌のテープを取り出したといいます。

ところでリザルトを見ると、この頃のレースは悠に4時間を超えています。
プアなタイヤにモンスター級エンジンのマシン。
危険極まりないノルドシュライフェを体力の限り突っ走った
当時のドライバーのもの凄さは今から想像出来ません。

と、長々描きましたがイラストは敗者ブラウヒッチュのメルセデスです。
市販のドイツ車は興味ないけど(笑)シルバー・アローのグランプリカーは
本当にカッコイんだなあ!!