備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

鳥獣、ときどき人。

2011-06-04 11:39:18 | Weblog
全国的に鳥獣被害が増えている。ウチの周辺も同様。シカ、イノシシ、サルが多い。

一番行状の悪いのがサル。大根は真ん中をひと口齧ってポイっ。最後にお土産に1本ぶら下げて帰る。
集団で出てこられると大人でもビビる迫力。爆竹を鳴らすとその時だけは居なくなるので、時折、音が響いてくると「あぁ、また出たな」と判る。


ウチでも『干し柿総ざらえ事件』が数回あった。
大晦日にあった軒先の干し柿が、明けて新年、カーテンを開けるとヘタだけ残った数本の紐に……。新年初めての風景がこれでは、さすがにへこむ。


冬、何も植わっていない田圃は『シカの運動場』になっている。しっかりと鹿道もついている。
その田圃もそろそろ田植え。草刈、畦直し、電柵設置とお百姓さんは大忙し。いままで自由だった運動場を閉め切るのを動物に判ってもらうまでが大変。

昨日、地区の総代会(寄り合い)で、我が集落も柵を張り巡らす事になった。
高さ1mの鉄網(ワイヤーメッシュ)を山裾に総延長数km張る。農家でないワカランチンの小生が総代という不思議さはあるが、補助金やらなんやらのタイミングでそうなった。
県道、町道の絡み、耕作放棄地、持ち主不在などもあって調整、設置施工の計画はこれから。

田舎は、行政、地区、農家、水利、お寺、お宮、敬老会、婦人会、子供会、なんちゃら会、消防、親戚、ガキンチョ時代のしがらみ……さまざまな区分が入り組んでいて、それらの理解と活用は他所者には到底無理。まだ、名前と顔が一致しない人も居るし。

何事も経験ではあるが、訳の判らん事を一生懸命やっても、訳の判らんクレームをアチコチから同時に受けるのは見えている……。

あぁ、楽しそう……。 ┐(-。ー;)┌


さて、いよいよ集落ぐるみで柵に囲まれて生活するようになるなぁ。

その前に小生が見えない柵に取り囲まれる気がするが……。
鳥獣よりも人のほうが大変かもなぁ。その口に戸は立てれんし。


田舎は静かだけど、ややこしい。