備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

ハードボイルドな夜

2011-06-21 20:11:36 | 料理・食材
一時のホルモンブームも落ち着いた感。
牛豚に比べて、鶏のホルモンはさほど注目もなかったような気がする。いわゆるコラーゲンブームに乗らなかった所為か、焼き鳥需要か。

ホルモンといえば、年に何回か無性に高架下にありがちなオヤヂ酒場で出されるようなものが食べたくなる。『モツ煮込み』とか『ドテ焼き』とか。

若い頃から、そういうディープな酒場に憧れはあるものの、昼間っから赤ら顔の勤務体系不明不問のお客様のコップ酒から醸し出される猥雑なパワフルさに怯んでいる。今でもそれとなく危険な感じの店構えには近づかないけれど、ココは大丈夫と思える処にはようやく……。でも一番ディープなエリアには若干の憧れを持ちつつも、やはりまだ、ちょっと……。その高邁なるハードボイルドな域に達していない。とんだチキン野郎だぜ。
上野辺りは未体験ゾーン。新橋・新世界・梅田地下・中州あたりまで。岡山にはないなぁ。


拙宅にあってはモツ煮込みは自作。
細君が珍しく『豚足』を煮ていた。その時に大根と煮卵も入っていたので、煮汁と共に翌日へ持ち越し。
さて、そこに鶏の『玉ヒモ(卵管と未成熟の黄身がセットになったもの)』を投入する。黄身そのものがゴロゴロと引っ付いていて、「プリン体が……」という向きにはお勧め出来ないメニューである。濃い目の味をしっかり染み込ませる。醤油、味噌、味醂、酒、七味……思いつく限り投入。「糖尿が…」の向きにもお勧め出来ないな。

ちらっっと『不健康は健康でないと出来ない』の名言を思い出す瞬間。丈夫で良かったよママン。


これに合うお酒は、ホッピーと決まっている。次点では焼酎お湯割り。『芋』推奨。しかし、ご在宅していなかったので蕎麦でしたが。


ガード下のハードボイルドを思いながら一献。

チキンなハードボイルドだせ。 『鶏の固茹でタマゴ』の夜。