立派なクリを いただいた。
しかし 今年は、山に ドングリもクリも少ないそうだ。
毎年いわれるようになって久しいが、
山に食べ物が少ないと 里にクマが下りて来る。
数年前に 町内でも ツキノワグマが目撃されている。
今年は 如何なものか。
原因は いろいろ言われているので、
今更 書かないけれど、共存できることを願っている。
その為に 自分に出来ることを考えたい。
『ハチドリのひとしずく』というアフリカのお話。
山火事を消す為に 自分が掬えるだけの水を
せっせっと運ぶ。それを見て周りから嗤われても
「自分がやれることをやっている」と。
そんな想い。
『身の丈に応じた事をやる』
そういう意思のつながりの連鎖が
大きなムーブメントになっていく事を期待したいが……
でも その「何か」を待つだけの 時間があればよいが、
それだけでは間に合わない事もある。
割り箸は、本当に間伐材で作っているのか……
環境に優しい粉石けんは、原料国の環境には……
異常に安いハンバーガーで失うものは……
エビの養殖池とは……
日本の材木需要と独裁政権との関係……
外国の公害と我々の消費活動……
『知らない』と『知らん振り』とは同義かもしれない。
実際 知ってしまうと、ショックと同時に呆然とする。
解決に オールマイティーな答えは 『ない』。
物事は 実験室的ではなくダイナミックスに動いているから。
でも 『知らんぷり』は出来ない。
暮らしのあり方とは 『文化と意思』の問題。
クリを剥きつつ、山暮らしのあり方を考える夜更け。
子供が 放り出しているランドセルに
『クマ除けの鈴』と『防犯ブザー』が揺れている。