備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

落ち鮎のころ

2006-10-08 23:25:51 | 料理・食材

今年は、何かと鮎づいている。

夏に さる所で鮎三昧の宴。
鮎の塩焼き、刺身(背越しでなく)、味噌汁。
新鮮な取れたてを 料理したそばから頂く。
最高だった。

そして、今日は落ち鮎。
近くに流れる吉井川の天然物。
夕刻、早速 炭を起こして、七輪で塩焼きをする。
やっぱり 炭で焼くと 格段に香りが良い。


焼いた最後の一匹は 片口に入れて、レンジでチン!
香ばしいカンタン鮎酒の出来上がり。

これまた、コクのある淡い脂を含んだ酒で、
涼しくなった秋の夜には ぬる燗の温度がいい感じ。


手に残った魚の香りが、
今はない夏のスイカを思わせる。

少し温まった ぐい呑みを手に転がしながら
「 夏は遠くになりにけり 」と チョットだけ思う。

染み入るような月夜の山で、鹿の声が響く秋。