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備前焼 やきもん屋 

備前焼・陶芸家の渡邊琢磨(わたなべたくま)です。陶芸、料理、音楽、路上観察……やきもん屋的発想のつれづれです。

会期中の食レポ(蕎麦編)

2018-06-30 11:10:03 | 料理・食材


お江戸にあっては蕎麦を頂くのが通例。有名店でも、そうでなくとも。
うどんはご縁なし。たぶん学生時代のトラウマ的体験だろうな。それに今春の讃岐詣で(グループ展@かまどホール)で堪能したし。


まずは、東京へ降り立ったその足で朝ご飯。恒例の一軒目。

鰹節のガツンとした出汁は、まさに江戸のファストフードを思う。ただし、従業員は外国人でしたが。

夜の吞みも蕎麦屋へ。

最後に蕎麦でキリッと締める。

吞んだ後のラーメンみたいに味覚が何処かへ拡散していく充実感も楽しいけれど、蕎麦はピシッと一点集中してスッキリと切り上げられる。心地良い。


その他にも機会があれば! いや、隙あらば! 蕎麦屋へ。


新宿で打ち合わせしつつ、ディープなところで吞む。

解散後、ふらりと路地の奥へ。相変わらずスマホ片手の外国人カップルが多い。探検地としては安全なエリアかもね。

記憶の中では「天玉そばを頂いた」と思っていたが、画像によると「天麩羅そば」だった。驚愕!
これだから酔っ払いは……、天玉は去年の記憶だ。( ← 合ってるのか?)


移動中にも。
ちょっと気取ってるけど、気の利いたツマミもあるお店。去年も来たな。
(少し昼酒しちゃうか? おっ、鱧? つか、これは関西で頂きたいよなぁ……)とか思っているうちに、着席していました。

若干、店員さんのマニュアル対応を感じるのは、多分、小生の標準語に対する不慣れだと思う。

締めに『挽きぐるみの蕎麦』を。(写真は去年の)
「ふふ、精一杯のワイルドさを示してみな!」の気分。はい、香り良く頂きました。ワサビも良い。


ほぼ毎日、前を通っていた歌舞伎座の裏手で見つけた蕎麦屋さん。ごく狭い間口ながら、店名はズバリである。
オケの地方公演での経験から「こういう立地でこの佇まい。これは良いぞ」とヒラメキが。

店内はカウンター10席ほど。
食券を購入するタイミングで、天麩羅鍋にかき揚げ投入。カウンターで待っている人の数から判断して、揚げ立てが来る事に賭ける。

厨房の二人はオーダー以外に声を発しない。阿吽の呼吸で茹で上げ、盛り付け、蕎麦猪口を出すコンビネーション・プレー。
かき揚げは、手でワシワシ割って盛り付けるのが流儀らしい。
麺は口元で跳ね上がる程ピンピン。蕎麦つゆの醤油の香りも良い。しばし後に、蕎麦湯が静かに置かれる。良いタイミング。
ワサビが、かなり残念。


まぁ、色々ありましたね。
去年まで「良いな」と思ってたお店が、全般的にダメになってたところもありました。(ここに書かないけど、去年の記事で判っちゃうな)
上京中にアチコチで伺った蕎麦屋の評価が、金額の多寡ではなく千差万別だったのが面白かった。
東京という人口と店舗数の多さがなせるところであるか。

好みの合うお店を見つけて通うのが楽しいのだろうけれど、年数回の上京では開拓するだけで精一杯。
まぁ、それゆえの楽しみ方もあるはずだ。

「さて、どこへ行こうかしら、熱湯は広大だわ」


次回はどうしよっかなぁ~~。

またの楽しみにします。 ( ̄ε ̄)~♪






















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会期中の食レポ(築地)

2018-06-29 12:44:17 | 料理・食材


個展会期中の食事情を公開する需要の有無はさておき、まぁ、個人的な恒例でありますので。


初日は金曜日。早目に到着して銀座を通り抜けて京橋へGO~~。
東京生活のスイッチを入れるのは、朝の蕎麦が定番。
いつも行くお店の支店へ。鰹節問屋さんが経営しているので、東京の出汁を体に沁み込ませます。濃い……。

なんて事ないけど、これが「さぁ、頑張ろう」スイッチ。
旅情に欠ける都会にあっての郷愁と言うべき味なのだな。たぶん。

ご飯を頼むと、必ずセットでくる削り節の粉末。問屋さんならではのサービス。お持ち帰り禁止です。

生玉子も同時に注文する。

これをこう……

……しちゃうよねぇ。

朝から大満足。


さて、初日が終わってお気に入りの寿司屋さんへ。ちょっと摘んで吞もう。
『酒器の勉強(修学旅行編)』の始まり。

まずは『赤貝の酢のもの』。ビールもそこそこに日本酒へ切り替える。

マルサルボウじゃなくて、ちゃんと赤貝。ヒモも入っていて良いねぇ。コリコリと甘味が広がる。

黒板の『本日のカマ焼き』を訊くと「カンパチ!」との事。
オーダーすると店の奥から「無くなったからキンメになるよ! 頭? カマ?」との声。
「いや…むしろ、それが良いです」
目玉気分でなかったので「ワタシ、カマです」……なにかのカミングアウトかよ。

手のひらサイズのカワイイのが2尾分出てくる。
「わぁっ、小っちぇえ~~」と思ったものの、良い塩梅にて冷酒追加。

キンメダイのタイ。

体に似て、ずんぐりカワイイ。

さて、お寿司へ。
キンメダイでブリがついたので……。( ← 岡山弁、ブリ≒勢いの意)
「今日は、鯛をメインに行こう!」と決める。 
本日のメニューのうち知らないのは、ハナダイ、ヒメダイ。(ホンマにお前ら鯛か?)

ハナダイはチダイと判明。身が若干ユルいけれど甘味がある。サイズと経過時間で食感が変わるのだろうな。
ヒメダイは初見。鯛じゃないけど上品な白身。これ好き。

途中でタコを挟む。ポン酢仕立てで。生にスダチがキリッと利く。貝類も頂く。
締めは、満を持してアナゴ!
厨房への「フワフワ、一丁!」の符丁の通り、口の中で広がって解けていく。
敢えて巻き物は無しで、お勘定を。
店から出る。煮アナゴのタレの口福感を感じながら歩く。夜風が心地良い。


そして、毎度の事ながら宿泊は築地。ほぼ毎日、築地を経由して出勤する為である。

ギャラリーは11:00からなので、遅めの朝ご飯を頂きます。

鶏肉専門店で鶏雑炊……と迷ったけれど親子丼を。濃い……。
鶏ガラのスープも濃いが、あと口はサッパリと……お茶を買いました。


土曜の晩は、ディープな蕎麦屋さんで呑み。酒のラインナップが好ましい。

ラベルがカワイイ。夏はカブトムシ、冬は雪だるまだそうで……。

お通し『煮ツブ貝の冷製』で一献。これはメスですな。

テリーヌのような食感と濃密な味。スッキリとしたお酒と合わせて。

狭いお店なので、居合わせたマグロ屋女子とカジキマグロ屋女子の炸裂トークを堪能しました。
漫才師か? ただの酔っ払いか。

締めは、『辛味大根の蕎麦』

この店は、味のキレが良い。多分、かえしが良いんだろうな。麺も好ましいし。
「こんなに大根要らないよ」と思ったけれど、蕎麦につけながら頂くと丁度良い分量でした。

閉店時間に店を出る。

築地市場はすっかり静まっていて、異世界への入り口のように店舗の灯りが路地に放たれていました。
酔っ払いのマグロ屋とカジキマグロ屋の姿が、千鳥足で闇に吸い込まれて行くのをお見送り。
気のせいか、嬌声が耳の奥で小さくもリフレインしている。
コチラも酔ってるな。

「マグロ屋を信じろ」の言葉を胸にホテルへ。


さて、蕎麦については店舗が多いので、また別にアップするとして今回はここまで。


上京する度に、お気に入りの店が出来るのも良いし、新規開拓も楽しい。
まぁ、食欲物欲に堕ちると危険な街だわ。


今は拙宅にて、ご近所さんから頂いた野菜にホッとしているところであります。

そして、日常の『酒器の勉強』へユルユルと。

これもまた良し。








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イノシシのラグーソース

2018-04-12 22:26:45 | 料理・食材


「冷凍庫の片付けをしよう」という事から始まった本日のメニュー。

イノシシさん(モモ)がスタンバイしていた。パッケージの表記によると年末頃のものであった。
冷凍焼けの場合もありうるので「ここは味の濃い系統でいくべし」と。しかし、和風な気分ではない。

『ペンネ:イノシシのラグーソース』としよう。
ラグー、ボロネーゼ、ミートソース。それぞれの違いはあるものの、それはそれとして。
ジビエ云々の季節に限らない日常の段取りだな。

____________

肉をミンチよりも大きめにカット。まぁ、包丁で出来る限りってところか。
トッピング用には大きめサイズのスライスを準備。

オリーブオイルに、ニンニク少々投入して、香りが立ったらガーーーーーッと表面を炒める。
さもイタリアンのよう書きっぷりだけど、道具は中華鍋である。

赤ワインやらなんやらをゴニョゴニョ……。

若干、煮込む。

別鍋のパスタと合流。

ペンネの穴の中にソースを詰め込むが如く、しばし。

野菜室の掃除メンバー代表としてセロリの葉が登場。刻んであしらいにする。



完成。

____________


『シェフの気まぐれ』ではなくて、家庭にはありがちな『冷蔵庫リストラメンバー』によるメニュー。
必要に迫られて……のメニューであるが、いやいや、意外とシェフもそれなりの都合があったり? 仔細は知らねども美味しく頂く事が何より。
残しておいた赤ワインで頂く。


さぁ、次に出てくるメニューは何だろう? 

『やきもん屋の気まぐれ』というより、冷凍庫次第だな。









































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出張先でツブ貝を

2018-04-09 11:45:36 | 料理・食材


グループ展も絶賛開催中で御座います。

瀬戸大橋を渡って、すぐのところにある坂出市。坂出駅前の『かまどホール』様にて開催中です。
お車でも電車でも便利の良い場所に御座います。物見遊山も兼ねてのご来場をお待ち申し上げております。


さて、春が旬! といえば貝類です。

個人的には、春の坂出では『マテガイ』となっております。
うどん屋さんの天麩羅コーナーに並んでいたなら100%の確率で「パイルダァ~~・オ~~~ン!!」です。これが、かなりご満悦。( ← わからない方はググって)

生のものでも坂出なら岡山の半額以下で買えます。これはウレシイ。
駅にスーパーがあった頃には、鮮魚コーナーへまっしぐら!ってなもんでした。(今は閉店)


先日、在廊当番日に港まで足を伸ばして魚市場へ行きました。お惣菜のマテガイはありましたが、生は無し。
冷えた天麩羅が寂しげに……。

手にとる事、3回。 「う~~ん」と悩みましたが、却下。

『ツブ貝』を発見。 「う~~ん」と悩みましたが、購入。

ボイル済みで殻から出してあり、キモもついている。扱いやすさが決め手でした。
大方の巻貝は、キモの色が白いのがオス、色がついたのがメスです。
多分そうであると想像して、半々ぐらいの比率で入っているものをチョイス。食べ比べですな。

帰宅後は、いそいそと『酒器の勉強』の準備。
貝類は火を通しすぎると美味しくなくなるけれど、コリコリとした身なのでアヒージョにする。(貝では未経験なので実験です)
ただし、火加減はギリギリを攻めるべし。過ぎたるは……アレですわ。( ← 最近、言葉が出ない)

________________

『ツブガイのアヒージョ』

身とキモに分ける。火の通し時間を変える為。

身は乱切りにする。

鍋にオリーブオイルを入れて、ニンニク、トウガラシで香りを出す。

身を投入。

火加減は泡立つ一歩手前をキープ。あくまでも『オイル煮』で。
あまり身は縮まないな。

中心まで温まったらキモを投入。破れないように注意する。キモの苦味を全体にまわしたくないし。

火が通ったら仕上げにブロッコリーを投入。30秒でOK。

全体にオイルを掛けながら、火を通す。
________________

オシマイ。


さてさて……。



フムフム。

オリーブオイルとニンニクの香りを纏いつつも淡白な身。
緻密な肉質の噛みごたえがコリコリとサクサクの間ぐらい。
身はカットして正解。大き過ぎると途中で香りが無くなって飽きてしまうかもなぁ。

キモ部分は、オス(白色)の方がネットリ感と少しの苦さが相まって、独特な旨味がある。
メス(暗緑色)はスパイス的に身と併せていただくべし、か。春は苦味。( ← ちょっと違う)

日本酒やワインも良いけれど、ここはガツンとウォッカで。
遠出した後の緊張感を一気に解していくよう。

「ブロッコリーが美味しい」と子供たちからは評判。

結論からすると炒め物でOKか。次回は中華仕立てにしてみよう。


しかし、まぁ、気分的には、やはり……マテガイの『酒蒸し』か揚げたての『天麩羅』かなぁ。
フワッとした春の華やかさを日本酒と共に感じるのが、この季節には相応しいか。

次回は、よくよく物色しよう。


そういえば、最近、近所の魚屋さんでツメタ貝を見かける事が増えた。
一度あれも試しておこうか。肉食の貝。楽しみではある。


春は忙しいぞ。
物見遊山、グループ展、貝類の市場調査……。



諸々、よろしくお願い致します。
































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2018 ことよろ

2018-01-09 11:18:15 | 料理・食材


本年もよろしくお願い致します。

「年末年始もガッツリと引き篭もって仕事~~」のはずが……、ついつい掃除して吞んで食べて。

今年の始めの自己満足は、冷蔵庫の正月食材をくすねて作った『ブリの漬け丼』。
カマまわりのトロ部分を切り出して、こっそり熟成。あしらいは鍋の水菜を失敬して。余禄の楽しみですな。
小さい工夫で大きな満足。これ大事。

「窯焚かなきゃ!」という切羽詰まったスケジュールなのに、何やってんだか。
こういうのを『獲得的セルフハンディキャップ』と言うのよね。
テスト前に「机まわりの掃除してたら、勉強出来へんかったわ~~」というヤツ。(年始早々の無駄知識)
「判ってるなら改めろっ」ってとこですが……。

そんな小生も今年は、備前焼業界的には『若手の年長さん』です。オハズカシイ。
ってぇことは、来年は『中堅の見習い』なの?


与太話は置いといて、本気でヤヴァイです。
秋の展覧会タイトルでは『Allegro con brio』と名付けて余裕をカマしてましたが、新年早々『Allegro vivace possibile』に改めます。


ともあれ、美味しい一年になりますように。

ではでは、チャオ! ( ← イタリア語に影響されている)






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豚汁+蕎麦

2017-12-12 12:31:05 | 料理・食材


早くも師走半ば。
焦る事も多々ありますが、見かけだけでも平常心を保っていたいものです。( ← ムリ!!)

個人的には、年末の季節モノと言えば、落語は『芝浜』、音楽は『第9』といったところでしょうか。
そして、蕎麦。


アチコチの蕎麦屋さんも良いですが、拙宅で日常感ある蕎麦もしみじみと良いです。
昼時分には、昨夜の豚汁に茹で立ての蕎麦を合わせる。
鍋の底を掻き回して味を再調整して、別鍋の蕎麦を。


この『豚汁+蕎麦』は、ウチの集落の年末行事で『お飾り作り & 餅搗き & 蕎麦打ち』があった時に覚えたもの。
今は高齢化が進んで行事が無くなったので寂しいところです。

大人も子供も大勢集まり、餅を搗いて、蕎麦を打って、大鍋に具沢山の汁を作る。材料は皆の持ち寄り。
農家さんからは、畑の土がついたままの鮮度この上なしの野菜。猟師さんからはイノシシ。
それら一切合財を大鍋に入れる。ちょっと濃い目の味噌味。
蕎麦をお碗に入れて、上からドバドバと汁を掛ける。

不出来な麺の切れ端を見つけて、箸で摘んでは皆で笑いながら頂く。
根菜の肥料について談義が始まったり、子供が「餅を入れてくれ」とせがんだり。そのうち誰かがストーブの上のヤカンで熱燗を仕込む。

日常の延長にある田舎の『ちょいハレ』だったなぁ。


今日は、明るい木漏れ日がカーテン越しにチラチラと動くのを感じながらの一杯。( ← 蕎麦ね。)
『忙中閑あり』を気取りたいところではありますが……いやはや、やっぱりバタバタ。

昼からは、所用を纏めて伊部方面へ出発~~~。

やきもん屋も走る師走のランチです。



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狩猟解禁日に

2017-11-17 22:20:15 | 料理・食材


家族での『ニワトリ・ワークショップ』が終わって数日後、狩猟解禁日を迎えた。
「迎えた」といっても猟も漁もしないので、日付けがそうなっただけなんだけど。

あっ、ボジョレーヌーボーも解禁だったねぇ。
かつては日付変更線の関係で、世界で一番早く日付が変わる日本の深夜0時に「乾杯~~」とかやってた。ニュースでは「今、空港に到着しました!」とか「飲む前に味の予想!」とか。
いや、そんな時代は知っているが、やった事はない。個人的には日本酒に興味があったしねぇ。
昨今では「美味しくてお求め安いチリやオーストラリアのワインが溢れているので、ボジョレーの割高感が目に付くなぁ」と思うだけ。
なので、まぁ、特には……。いや、あれば呑んじゃうけどね。


と、そんな諸々の解禁日の夕方に、カモご来宅。

既に散弾銃にて絶命。初っ端から食材認定である。

お湯を沸かして、しっかりと濡らす。細かなダウンがあるので羽の除去作業はニワトリよりも大変。

最後はバーナーで、ひと炙り。

精肉の手順は学習済みである。

丁度、記憶の強化に良い復習タイミングでした。

モモを外して肩甲骨を外して、両手で背中と首を持って「えいぃ!」と分離。
そのまま内臓処理をする。運悪く肝臓は弾を喰らっていて見る影なく。幸い胆嚢は無傷なので潰さないように慎重に外す。これが一番大事なポイントか。

心臓と砂ズリは無事確保。
砂ズリの薄皮を剥いで塩焼きにする。味見して「う~~ん……」となって、醤油味に変更する。トッピングは山椒粉。

よく「カモがネギ背負って」と言いますが、『ネギ背負わせてアヒージョ』ってのをやりたかったので、モモ、手羽、せせり、ボンジリをチョイス。
まっ、骨付き部位ですな。

ネギが美味し。骨まわりに齧り付く子供たち。

日本酒を冷酒にて。


ガラはスープをとるべく寸胴鍋へ。翌日の『カモうどん』の下準備です。
番犬福助にもスープのお裾分け。大層ご満悦。


ジビエ解禁前に、ニワトリで予習していたので実に効率的な作業となりました。

という事で、リストラ鶏に続き、カモ、その他ジビエも絶賛お待ち申し上げます。


そういえば、「裏山であんなに啼いていたコジュケイご夫妻は如何お過ごしなのだろうか?」 
骨を齧りながら、ふと。


美味しい季節到来。

新酒も楽しみだ。こちらは日本酒の方にて。


_______________

さてさて、明日は『うつわバー』というイベントをします。

『イタリアン×日本酒×コーヒー×備前焼』です。

さてさて……、さてさて……。






























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ニワトリは、いつからチキンとなりたるや?

2017-11-17 11:48:57 | 料理・食材


先日の事。

ヤキモノ屋の先輩宅で「やかましい!」という理由でリストラされたニワトリ。
拙宅に来た当初はタマゴを産んでいたが、ストレスかエサの具合か産卵しなくなった。
「環境に馴れれば、また産卵するかな?」とも思っていたが「渡り鳥の頃には……(美味しく頂こう)」と思っていたのも事実。

さて、そういう『有効期限付き』で仮住まい。
仮住まいなので、専用の鶏舎は無い。夜行性動物に狙われないよう日が暮れると玄関に入れ、朝になると外へ放すという厚待遇なルーティンが確立する。
この一連の作業中は、番犬福助が「他の動物と遊んで!」と思っているのか嫉妬する。やかましい!
結果、いつもより多目に遊ぶ羽目に。ニワトリ飼って犬の世話が増える……メンドウなヤツ。

ニワトリは、思いのほか何でも食べる。麺の切れ端、戻さない高野豆腐、野菜の皮、使わない葉っぱなど。
そして、思いのほか雑草には偏食。スイバは大好物、クローバーは食べない。
面白がって色々実験していました。(←これがストレスだった?)


某日、家族全員が在宅。
「ニワトリ・ワークショップ開催~~」となりました。

家族にテーマを出しておく。
「ニワトリは、いつからチキンとなりたるや?」というお題。要は「どの段階から肉と思う?」である。
子供たちは幼少期から、生きたものを締める現場を見せているので、事に関してキャアキャアは無い。淡々と。

自分のテーマは『綺麗に精肉』。
生きたニワトリを締めるのは2回目で3羽目である。


以下は、ご想像通りです。(画像はソフトですが、感想には個人差があります)


じゃ、締めますよん。


「バラス前に、逆さ吊りしたら気絶するよ」と聞いていたので、30分ほど吊る。その間に包丁を研ぐ。

「気絶しないね」

「うん」

日暮れが近かったので、スタート。


紙袋を広げて、中にニワトリを入れる。

絶命作業は地面で。
前回は吊ったまま首を包丁一閃「えぃ!」としましたが、これは上手くいかないのは学習済み。
包丁をあてがって刃全体を静かに一気にひいた方が良い。

自分の姿勢は、立てひざ。
ニワトリを地面に寝かせる。
左ヒザで羽を広げて固定、右足で鶏の両足を固定。左手は頭を持って顔を隠して首を伸ばす。右手は包丁。
「南無」
しっかりと固定されたニワトリは、暴れる事なくご本人も気付かないうちに西方へと旅立ちました。(と、思います。この時点で小生はチキン認定)

大鍋にお湯を沸かして全体を浸ける。既にチキンの匂いが漂う。(細君は匂いでチキン認定)
羽の毛穴を開かせて羽を除去する。濡れているので飛び散らないのも利点。
これは家族で。

最後に表面をガストーチで炙る。「いやぁ、鳥肌やねぇ」とか。(子供達は、羽がなくなった時点でチキン認定)


さて、あとは『綺麗に精肉』です。YOUTUBEで予習済み。便利な世の中だわ。
バラしながら内臓処理する方法です。(中身を抜いて丸鳥にするのは別の機会に)

筋肉のつき方と骨の構造が判っていると簡単。


モモ肉は「切り込みを入れて、背中側に回してバキッ。関節を外して、背中に十文字に切れ込みを入れると……ハイ!」というぐらい。


「食材として進化したのか?」と思うほど。手順さえ判っていれば魚を卸すのと変わらない。

次回は丸鶏の技術を習得せねばな。

心臓、レバー、砂ズリも確保。
タマゴのもとは小さくなっていました。「こりゃ、産まんわな」と納得。


鳥ガラでスープを取って水焚き。

旨し。

モモ肉は焼く。出てきた脂でジャガイモも焼く。

美味し。


久し振りにしっかりと『カシワ』を堪能しました。

平飼いの親鶏を新鮮に頂く。
考えようによっちゃぁ、贅沢な事ですな。


さて、次のリストラ鶏はいつご来宅でしょうか?















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鳥モツ煮(酢仕立て)

2017-11-04 19:43:26 | 料理・食材


先日、フランスからのお客様があっての宴がありました。
そこで普段は家でする『酒器の勉強』を外で。もっともノンアルで参加では御座いますが……。

で、何か一品持って行こうと買出しに。
店内をブラブラと。宴会場では魚が出てくる可能性が高いので、さてさて……思案。

ふと、綺麗な鶏のレバーが目に入りました。
その横には、心臓、砂ズリ、玉ヒモ(卵巣、卵管)もズラリ。

ふむ。

暫し考慮し、『鳥モツ煮(酢仕立て)』に。
先の東京出張の時に渋谷のお店で頂いて、印象的であったのを思い出したので。


ジャ~~~ン。

レバーのエッジがパシッと立っています。

砂ズリはスライス。


心臓は半分にして凝固した血を洗い出します。(←コレ、大事)


レバーは軽く下茹でしてから……

断面から味が沁み込むようにカット。


硬いものから順次煮ていく。砂ズリから始める。ショウガは忘れずに。
味付けは、醤油、味醂、酒。スパイスは山椒、唐辛子。

ここでタマネギを入れても良かったけれど、量が増えすぎるので割愛。
人数が多い宴席では入れるべし。まっ、有体に言えば増量材ではあるけれど美味しいよ。

落し蓋をする。


全体が煮えたところで、『きんかん(黄身のもと)』を。

これは冷やしても美味しいので、冷蔵庫に入れるべく別容器に移す。(移動で冷める為に冷製にしたのと、アルミ鍋に酢を入れたくなかったのが本音)
上から米酢をドバドバっと。レモン果汁も入れる。ケッパーが小瓶に半分ほどあったので、これも投入。

ぎゅ~~んと冷して、いざ宴会へGO~~~!


皆様、懐かしがってくれました。そういえば、弟子の頃によく頂いてましたか。


_____________

さてさて、明日は、現在開催中の展覧会で擂鉢を使ったワークショップをします。

『擂鉢ワークショップ【お土産付き!】』であります。

当日参加も可能です。是非~~~~~~~~~。

____________

◆タイトル : Allegro con brio ~次代へ~

◆会 期 : 2017.11.3(金・祝)~6(月) 
         10:00~17:00(最終日16:00)

◆会 場 : 常光庵 (岡山市北区足守795)
____________


●ワークショップ、お茶会等の情報はこちらから。
http://www.nanacafe.jp/tenaraigoto/2017.html


やきもん屋による料理のワークショップ。
かつ、個人的には初めてのワークショップです。


如何なりますやら。皆様、お手柔らかに……。




















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蕎麦屋へ右往左往

2017-08-06 10:03:20 | 料理・食材


夏は麺類が多くなる。いや、年間通じて昼ご飯は、ほぼ麺類である。
不惑を過ぎてラーメンから遠ざかり、更には出先では地域性に左右される。よって概ね饂飩か蕎麦。

過日の讃岐では饂飩一択。先の東京では蕎麦。東国にて饂飩をパスするのは常の事。
あと、岡山では蕎麦屋のバリエーションが少ないので、ここぞとばかりに「お江戸で蕎麦」となる。

まぁ、ざっかけない店から噂に名高い老舗まであるが、基本、店主殿の求道精神を前にして客が恐縮する店はノーサンキューである。
ウンチクを語るのは良いけれど、合間に面白い事のひとつも言えてりゃ、まだ……ねぇ。( ← 他山の石としよう)


蕎麦屋のランチは面白い。早く、美味しく、楽しく。(たぶん)

チェーン店では『小柱のかき揚げ』の文字に釣られてオーダー。

この価格で大丈夫か……と心配。繋ぎばかりのアレコレとは違う。競合相手が多いからか、しっかりと具入り。蕎麦は、まぁ……繋ぎが多い。

洒落た老舗では、『ハモと野菜の天麩羅の冷たい蕎麦』。(これは朝でしたが)

「台抜きで冷酒を!」という年齢でもないし粋さも持ち合わせていないが、こういう時は「早くジジィになりてぇ」と思う瞬間である。

季節柄、『冷たいカケ』も好ましかった。

モリ、ザルとも違って涼感が増し増し。特に出汁がウリの店などは特に良いねぇ。

スピード勝負のような佇まいながら、器がきちんと陶器だった個人経営店は非常に好ましかった。

不思議だったのが『カケ』なのに若干の具入りとか。落語の時蕎麦の『当り屋』をちょっと思い出す。ちくわ麩はありませんでしたがね。

メニューとして好きなのは『花巻蕎麦』である。

先に一杯呑んでいるのを見越して『蓋つき丼』で登場とは恐れ入りました。無言の気配りが流石。

そして、今回、一番強く蕎麦を感じたのは此処の『田舎そば』。

挽きぐるみで蕎麦の密度が高く、麺が重い……。出汁はガツンと濃厚。辛いがキレが良い。江戸っ子だねぇ。


総じて「町場の蕎麦屋の価格と味は比例している」というのが印象。
ならば、頂くお客側の都合でお店のチョイスが出来るという事である。こういうのが地元に根付いた文化ということか。
岡山は小麦文化圏なので、なかなか……ねぇ。
しかし、先日イタリアンのシェフにご案内頂いた岡山市内の店は良かった。味も器もお酒も揃っている。折を見て再訪したい。


初夏より蕎麦を求めて都内をウロウロしたが、さぁ、蕎麦屋で遊ぶ為に働こう! (*^o^*)/





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