傾斜を階段状にする。各段が それぞれ棚を組む場所となる。
窖窯でも古いスタイルのテイストを求める作家さんは、階段状にしないで 傾斜のままのことが多い。
もっとも備前焼の場合は、そのタイプの作家さんは、大甕(おおがめ)を焼くことが多いので、もともとの棚組みが少ない。
そこで、棚組みは 窯詰めの度にツルハシで削って水平を出す。
甕も そのまま傾斜に置くと転がってしまうので、傾斜と作品の間に楔状のものを打ち込む。【馬のつめ】と呼ばれる道具。ちょうどスイカの一片のような形をしている。
窖窯は一時、備前焼の歴史上から消えたので、現在は、窖窯(あながま)のオーナーの数だけノウハウがあると言っても過言ではない。
小生の場合、森陶岳先生の下で大窯(50m)を学ばれた作家の方々の最初の弟子世代であり、伊部の窖窯とも考え方が違っている。
弟子の後の経験で、またノウハウが変わってきていて、同じ時期に学んだ弟子仲間ともやっぱり 違ってきているという状況。
当然、窯の構造も焚き方も異なってくる。
だからこそ、『 窖窯(あながま)のオーナーの数だけノウハウがあると言っても過言ではない 』という次第。
久々のツルハシとスコップ。疲れた~