琉球松
さましたの
のだけの
ふてんまぬぅ
まーちぃ や
うまぬぅ あっちゅぬぅ
みちぬぅ はたー
みちぬぅ あがた までぃん
ならでぃ みぐとぅ
ある日
ヤギの眼のような色をした瞳の
背の高い迷彩服の
みたこともない人たちが来て
大きな丸い鉄のローラーで道を踏み固め
半身裸になった若者の
首に身分を示す光る鎖が揺れ
チェーンソーで
ふてんまぬぅ みぐとぅな まーちぃー
あるっさ むる
きり とぉーちぃ
わらとーたん
モノクロの
フィルムから
琉球松の
叫び声が聞こえる
切り倒された
400年の
琉球松が
泣き叫ぶ
さました ぬぅ
のだけ ぬぅ
ふてんま ぬぅ
亀甲墓 ぬぅ
くらがい かい
なまん なだ すすてぃ
琉球松 が たっちょーん
琉球松
さましたの
のだけの
ふてんまの
松は
馬が歩く
道の端に
道の向こうまで
並び 見事(な並木道)
ある日
ヤギの目のような色をした瞳の
背の高い迷彩服の
みたこともない人たちが来て
大きな丸い鉄のローラーで道を踏み固め
半身裸になった若者の
首に身分を示す光る鎖が揺れ
チェーンソーで
ふてんまの見事な松(並木)
あるだけすべて
切り倒し
わらっていた
モノクロの
フィルムから
琉球松の
叫び声が聞こえる
切り倒された
400年の
琉球松が
泣き叫ぶ
さましたの
のだけの
ふてんまの
亀甲墓の
暗がりに
今も涙をふき
琉球松が立っている