ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

えくれあ・えぐれあ、えぐれるきず

2022-04-08 23:22:53 | 日記

                        えくれあ・えぐれあ、えぐれるきず


                    
                    春は
                    どこに
                    いった
                    
                    何を信じたらいいのか
                    黒こげの風景
                    
                    風景は捏造だと
                    ダリの絵より
                    ねじれている

                    上は下で
                    右は左で

                    めまい
                    もう
                    正しい風景はどこにもない
                    あるのは
                    かき乱された
                    凪の
                    大地
                    逆さになって
                    つるされた
                    かみ

                    あなたのかみ
                    かみも仏も
                    涙はなく
                    血にさえ無感動
                    ひとは
                    そこまでもできるのか

                    くにとか
                    わがそこくということを
                    口走るとき
                    もうすでに
                    目は血走っている
                    充血の
                    ものもらい

                    いたたまれず
                    背を向けて
                    いる
                    イルージョン
                    ジョンの魂

                    魂は
                    突然たたれて
                    うめいているよ

                    よをはかなんで

                    なんでそうなったのか
                    かのひとは
                    どのような脳みそを持っているのだろうか
                    かのひとが
                    やーめた
                    といってしまえば
                    終わるのに
                    終わっても
                    でも傷は深い
                    えぐれている