謹賀新年－仕事始めー
一月も六日となれば
いつもの日常へ
でも 仕事始めだから
ご挨拶は「あけましておめでとうございます」
まだ松の内なのに
よく知っている方があちらへお引越しされたから
黒い服でお見送りした
涙が一粒
けんかして
邪険にしたりした
入院しているというから
会わなくちゃと
雨の日の夜
坂を上り
そして下り
会えなかった
このような日が来てしまって
写真の前でのお焼香
生きていりゃ
こその
いろいろ
そんなことを思いながら
手を合わせていたら
あなたの顔が浮かび
写真のあなたが
見知らぬ人のようで
いいかっこしたがるあなただから
その写真
あなたらしいのかもしれないと
かっこよくもなく
不器用な私には
そんなふうに見えたのかもしれない
巻き戻しのフイルム
関わった日々が立ち上り
縁あっての関わりで
年末から年始まで
生きることについて
考え込んでしまった
日常が続いているだけなのに
特別な日に起こったこととして
あなたを通して
自分を見つめた
ありがとう
あの頃のけんけんがくがく
かんかんがくがく
の自分たち
生きていた
生きている
黙ってしまったら
何にも生まれない
さあ
きょうから
お仕事だ