ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

旗は腕の中にーフィリップ・グラス パティ・スミス『THE POET SPEAKS』- 

2016-06-05 22:10:54 | 日記

                  旗は腕の中に



               雲にのって
               北へ
               雲の上は
               光の中
               真っ白に光って
               天上



               朝の光は
               南から北へ



               地上に降り立ったら
               埃だらけで
               ごとごと揺れて
               ごとごとと
               もどかしい


               風に
               背中を押され
               階段を登りきったら
               私の席
               ど真ん中に
               小さく主役が立っている


                  トルコの嘆き
                  パリの涙
                  は
                  予言だったのか
                  圧倒的な言葉の力が
                  舞台中にあふれている 
                  5感を研ぎ澄ませ
                  第6感も
                  目覚める
                  夕刻


               反戦の旗は
               わが沖縄の腕に在り
               

               その舞台に集う者たちは
               満ち足りた太鼓腹
               そこで手を打ち鳴らすならば
               南へ降りて来い
               南の中を北へ向かい
               その囲まれたフェンスを
               見るがいい


               北の
               ゲートに
               立てばいい