ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

日暮

2014-09-18 14:57:51 | 日記

                    日暮



                かなかな

                かな
         
                何がかなしくて
                朝方
                涙がこぼれるのかな


                こんなに腹いっぱい
                食べているのに
                お腹がすぐに空くんだろうかな



                いろんなことに
                首を突っ込み
                興味を持てば
                話のタネができるのに
                うまく
                話をすることができなくて
                


                ひとりぼっちのような気がして
                ぽかんと
                口をあけて
                空を見上げ




                さみしいのはなぜかな


                かな

                かなかな


                夕暮れに
                暮れていく空が
                かなしくて


                かなしくて

                かなかな
                かな


                首をかしげて
        
                
                少し乾いた
                秋風に吹かれたんだよ
                
           

           
                


              
                

2014-09-18 10:49:55 | 日記

                       網



               はたと
               気がついたのだ



               話を聞いているうちに
               かけた月は
               徐々に
               まるくなり


               そして
               また生まれて
               かけて
               美しい淡い金色の雫を
               一滴また一滴
               降らせて
               満ちていくんだって



               一生懸命に自分を生きる人は
               背負える荷物を
               しょって
               その道を
               歩いているのだと



               そのようにしか
               表現できないもどかしさを
               もっている言葉で
               選び
               選び
               精一杯
               自分を
               表そうとして
               魂を
               取り出しているのだと




               言葉に込められた
               思いを
               掬い取って


               すくって
 

               粗い網では
               流れ落ちるから



               長い
               長い時間
               細やかな網をつくっていくことが
  
 
               生きていくことなのかもしれない
               と
               思ったのだ