あしたのブログ!趣味や日々の報告ページ

このページを活用し趣味や日々のことなどを中心に報告しています。

私の愛聴盤 (第81回)

2016-02-07 | 私の愛聴盤
第81回はハワード・ライリーの「フライト」です。

60年代後半以降、英国のジャズ・シーンに登場したピアニストのハワード・ライリー、
米国の大学で作曲を学んだこともあり、その奏法は理論的でもあり、当時のフリー・ジャズ・シーンの中で独自の展開をみせています。
「FLIGHT」 Turtle Records TUR301
   
1. MOTION
2. CIRRUS
3. FORGOTTEN GAME
4. TWO BALLADS FOR LESLEY FOR SUE
5. FLIGHT
HOWARD RILEY(p) BARRY GUY(b) TONY OXLEY(ds & perc)
録音 1971年3月20日 LONDON

初レコーディングは1967年12月29日の「DISCUSSIONS」で、各種スタンダードを独自の解釈で料理しています。
その後、オリジナル曲を中心にCBSレーベルに「ANGLE」や「THE DAY WILL COME」を吹き込んでいて、時々斬新なフレーズが飛び出しはするものの、しっかり構成されていて、ハプニングはほとんど起こりません。
それが今回の「FLIGHT」になると、ドラマーがトニー・オクスレィに替わったこともあり、強烈な個性同士がお互いに刺激を受けながら反応していく様は、スリルがあって面白いです。
以前から相方を務めているベースのバリー・ガイも、アルコをゴリゴリ・ブンブン弾き散らし、オクスレィは電気仕掛けの打楽器も駆使しています。
全5曲の内、4.を除く4曲は殆どフリー・インプロの展開ですが、そこは理論派のライリーのこと、決してグチャグチャにはならず、聴くたびに新し発見があります。
ところで、4曲目の「2つのバラード」というタイトルがついた2バージョン、最初はライリー、後半はガイの作曲によるもので、一服の清涼感あるバラードとなっています。
タイトルからして、お互いに関連のある女性の名前でしょうか?
この後は、同じメンバーで「SYNOPSIS」を録音していますが、この「FLIGHT」がハワード・ライリーのベスト盤ではないかと思っています。
そして一つ付け加えると、
各楽器の粒立ちが良く、メリハリが利いた音で収録されている好録音盤です。

今回記載したアルバムは、いずれもCDで発売されています。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする