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セロニアス・モンクのトリビュート・アルバム(5)

2014-05-29 | JAZZ
5回目となったセロニアス・モンクのトリビュート、今回は極めつけの2種類のCDを取り上げました。

まずは2回目に一度登場している独のピアニスト、アレキサンダー・フォン・シュリッヘンバッハのクインテットの演奏です。
これまで、セロニアス・モンクの作品に関する様々なアルバムを見たり聴いたりしてきましたが、モンクが書いた作品を全て演奏しているものはこれが初めてです。
3枚のCDに収録されているのは71曲で、その中の1曲はジャパニーズ・フォーク・ソング、即ち荒城の月であるからして、純粋には70曲となります。
これらを各々奏者の解釈で、超正統派流に演奏したり、はたまた途中で全くのフリーを挟んだりと、あれこれ工夫を凝らして多彩な演奏を展開しています。
演奏時間は最短のものでたったの44秒、かと思えば10分を超える曲もありとまちまちですが、次はどういうアプローチで出てくるのか、興味を持って一気に聴き通せるスリルがあります。
編成はピアノ・トリオ+トランペットとバス・クラリネットで、ルデ・マハールのバス・クラが絶妙な味付けをしているところも聴きどころです。
「MONK’S CASINO」 INTAKT RECORDS INTAKT CD 100(3 CDs)
 
    
AXEL DORNER(tp) RUDI MAHALL(bcl) ALEXANDER VON SCHLIPPENBACH(p) 
JAN RODER(b) ULIJENNEBEN(ds)  録音 2003.6.19~20、 2004.2.24~25


モンクのトリビュート・アルバムの最後を飾るのは、モンクに所縁のある人たちが中心になって演奏しているライブ盤です。
元々このライブは、サウンドスケイプと、これを主宰する女流プロデューサー、ヴァーナ・ギルスが、コロンビア大学のジャズFM放送WKCRの協力を得てプロデュースしたものですが、コンサート開催から13年後の1994年に4枚組のCDとなり、日本のDIWレーベルから発売されました。
4人の個性派ピアニストと、モンクを敬愛する豪華ミュージシャンが結集し、素晴らしい演奏を展開しています。
中でもドン・チェリー(tp)の参加が興味をそそりますし、全体の演奏では長年コンビを組んでいたチャーリー・ラウズ(ts)の出番が一番多いようです。
演奏はそれぞれのピアニストが独自の解釈で1曲ずつソロを披露し、スティーブ・レイシー(ss)のソロ演奏や、レイシーとマル・ウォルドロン(p)とのデュオもありますが、曲のダブリはエピストロフィーだけで、全25曲、まるでモンクと共演しているような雰囲気さえ感じさせる内容です。
「INTERPRETATIONS OF MONK」 DIW RECORDS DIW-395 / 398
 
  
MUHAL RICHARD ABRAMS(p) BARRY HARRIS(p) 
ANTHONY DAVIS(p) MAL WALDRON(p)
DON CHERRY(tp) TEVE LACY(ss) CHARLIE ROUSE(ts) ROSWELL RUDD(tb)
RICHARD DAVIS(b) BEN RILEY(ds) ED BLACKWELL(ds)
録音 1981年11月1日 (コロンビア大学)

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