ひと頃、新進気鋭の経営者さん方が、その塾に通った経営コンサルの。
一倉定さんが書いたものだけど、塩の話だね。
あれ、衝撃だったな、自分なりに。
塩が生命にとって大事だ、ということは聞いてもいたけれど、その流通のことまで。
知らなかったし。
早い話が、塩化ナトリウムを科学的に生成した塩、例えば、食卓塩など。
それが、戦後、国をあげての大作戦、みたいな。
専売公社で売られていたんだよね。
武田信玄だったか、上杉謙信だったかの、どちらかが敵に塩を送った、って話は有名だった。
戦の最中でも、塩がなければ生きていけないから敵に送ったわけだ。
一倉さんによれば、元々、塩ってのは、ミネラルが豊富に入っていて、それを一緒に摂取する。
というのが、塩が大事、という意味でもあり、とかね。
にもかかわらず、NaClだけの塩って、いったい?、って話だ。
なんてことは、今となれば、多くの方がわかっているんだろうけど。
塩分取りすぎ、なんてのも、戦後だったか明治期だったか、ドイツの偉い学者が。
日本にやってきて、調査活動をした。
沢庵やら味噌汁やら、お国では塩を取りすぎてますね、ってわけだ。
大体、ドイツなんてのは、肉食みたいなもので、肉にはそもそも塩分が豊富であり、その食生活と。
我が方の菜食中心では、比較のしようがないんだ、なんて一倉さん、書いていたな。
ミネラルと一緒の塩分であれば、取りすぎることはないんだ、とも。
そんなことをなぜか、今朝は思い出している。
今のコロナで言えば、WHOがこう言ってる、ああ言ってる、みたいな話か。
スーパーなんかで、塩分控えめ、なんてタグのある食品を見ていると、一倉さんを思い出す。
面識はなかったけどね。
そんな御仁も、70代そこそこでこの世を去った。
もちろん、長寿だけがいい、とはいわないけれど、訃報を知った時には。
あんまり、一つのことにこだわり、「でなければいけません」的な発想は、カラダへの負荷もあるんだな。
なんて勝手な感想を浮かべたのでした。
いい塩梅、なんて言葉も、塩だ。
そこから、長いものには巻かれる、みたいな思想もでてくるのかも、だけど。
世界とは違う、わが列島独自の文化は、それはそれで、素晴らしい、でいいと思うけどね。
一つ一つのこだわりごともいいけど、例えば、今朝の、朝まだきの月、とかね。
その周辺の星たち、とかさ。
目に鯨を立てなくても、さまざま、心を震わせてくれるものなんて、しこたま、あるんだしね。
そんな朝は、エチオピアからのモカ、ディンキネッシュ。
ハニーに負けず劣らずの柔らかな味わいだ。
ちなみに、ハニーは、昔飼っていた犬の名前だった。