まわりで起こっていること

since2004.12「糠漬け初心者」

分裂病を押さえる思想

2018年06月15日 | Weblog

中沢新一が、「猫楠」という南方熊楠の一代を描いた漫画の。

作者、水木しげるとの対談で言ってるのが。

表題で、その思想ってのが、ヨーロッパがつくってきた思想なんだ、と。

現在のグローバリズムやら経済至上の、効率優先の思想にいたると思えば、なるほど。

と深くうなづきたくなるもので。

西欧由来の、組織論しかり、経営論しかり、と大雑把にくくっちゃえば、乱暴すぎかも、だけどね。

理智界と幽冥界、その両方を生きた熊楠、半分に割いても平然とその生を貫ける大サンショウウオ。

そんな大妖怪は、明治以後、わが大和島には現れぬ、と同じく、あとがきで書いてるのが。

いかにも、熊楠の生まれ変わりみたいな荒俣宏で。

そう、分裂病的なもの、昨日アップした流れでいけば、ネガティブな空気でさえ。

その中でたゆたふ、というような。

そんなところにも合い通じ、どこか他のところ、別のところが、もっと素敵な場所なんだ。

というような、とにかく、行動、行動、というのと違い、この今を味わい尽くす。

とでも言えるか。

今しかない、とも。

もっとも、そんなヨーロッパの思想が、水洗トイレやら電化製品やらを生み出した。

のも、間違いではなく。

どちらがいい、とも簡単には言えないのだけれど。

あとは、好みの問題か。

いずれにしても、このグレゴリウスの暦に洗脳された状態では、分裂は、悪!と断罪されそうだよね。

そこにあるだけでOK!なんてことが、悠長で、効率悪く、なんて言われそうな。

そんな空気の中では、「自分のふり」をして過ごさざるを得ないのだけど、それが、諸悪の根源。

みたいな言い方をしていた、女装した教授、安冨歩さん。

あんまり詳しく、彼のこと、知らないんだけど、最近読んだ小文が。

腑に落ちた次第で。

他人に眺められた自分、という位置関係ね。

それが自分である、との勘違い、そんな大合唱、ってのが、学校をはじめとした。

旧来の組織の在り方で、あるいは、そんな組織の中でうまく生き延びるための術、みたいな。

そんなことを書いていたな。

例えば、いじめられている子どもたちに、学校なんか捨てちゃえ、というメッセージを投げかけろ。

というような、穏やかな言い方のゲキ、だったな。

ふりをした自分からの解放、まるで、尾崎豊の、この支配からの、卒業、って歌みたいだけど。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする