酒と畑に戯れるオヤジな私

酒を飲み、土を耕し、人と語り、日々に感動しながら楽しく生きるブログ

街道をゆく 本郷界隈  クスノキ

2014年11月20日 | オヤジのつぶやき
日本の“良心”高倉健さんが亡くなりました

冥福を祈ります


そして数日前 故司馬遼太郎氏夫人の福田みどりさんが逝去されています

享年85歳 

おふたりともに、産経新聞社勤務当時に知り合ったそうですね

文芸部に所属していた司馬さんは その後歴史作家へと転身 数々の名作を世に送り出しました

若い頃 夢中になって読んだものです


先日 若き好漢H君に尋ねられました

「最近なにを読んでますか」

しばらく前のブログで紹介した”歴史の謎は地形で解ける”

彼は興味をもって読破したそうです

竹村公太郎氏の名著の話題で盛り上がったあとの質問でした

「そうだね~ 司馬遼太郎の”街道をゆく”を読み返してるよ」

理由があります

最近 オジ3号で本郷界隈への出没が多くなっています

ふと思い出したのが氏の”街道をゆく”のうちの一遍”本郷界隈”でした

早速図書館で司馬遼太郎全集を借りてきました



読み進むうち「水道とクスノキ」に出会いました

「水道」は本郷給水所公苑です

ではクスノキは?


※江戸切絵図の「甲斐庄喜右衛門」という相当な区画の旗本屋敷があるが

その屋敷跡に いまも一樹で森をおもわせるほどのクスノキがそびえている※(街道をゆく)


司馬さんをして 一樹で森を思わせると感嘆させた楠です



隣接の建物がマンション化されたとき 樹齢600年といわれる名木も もはやこれまでと思われましたが

生き残ることができました



幹回り9メートル弱 

近くの床屋「喜之床」に家族と住んでいた石川啄木も幾度となく見上げたであろう大楠です


※江戸初期にはすでに樹齢200年以上だったろうからこの木は家康の江戸入りから 幕府瓦解までを

たっぷりながめてきたことになる※ (街道をゆく)


全集の63巻には本郷のほかに 本所深川散歩 神田界隈が収録されていました

オジ3号の活躍できる範囲です 司馬遼太郎の目が捉えた下町・・・

これからも 司馬さんの名文に案内してもらって下町散歩を続けてみましょう


余談ですが 先日のオジさんたちとの飲み会で 次はなにに生まれ変わりたい?

私は樹齢1000年の樹木に生まれたい

みんな キョトンとしてました