こんにちは
少し寒さも和らぎ、ちょっと気晴らしに街に出ました。
と言っても、あてもなくぶらぶら散歩と言うようなことの出来ないせっかちな日本人の代表ですから案の定、足は自然に中古CD店に直行していました。
以前買ったG.グールドのピアノが頭にこびりついていて、今日は出来ればグールドの平均律などあれば即買いだなと思っていったのですが、まあ無いですね。
以前ちらっと見た時に買っておけばよかったと後悔しながらいろいろと棚を物色しました。
この店は来るたびにクラシックの棚が広くなっていて、在庫もどんどん増えているようです。
ピアノとかバッハの分類でグールドを探しましたが、やはりありません。
シフの平均律とかブリュッヘンのターフェルムジークとか惹かれるものは結構ありましたが、なんとなくその気にならずに棚の一番下から上まで見ました。
棚の一番上はたいがいボックスものが並んでいてカザルスのボックスが1万円以上もしてちょっと縁がないなあと思いながら端から順に見ていくと、「あっこれだ!」目があってしまいました・・・
ポール・トルトリエの20CDボックスです。
前からチェロのボックスセットが欲しいなあと思っていたのですが丁度手頃な感じで、マエストロ与太さんの六弦音曲覗機関でも最近紹介されています。
アマゾンで調べると新品で¥3,780中古で¥2,980です。
このお店でもアマゾンと同じ¥2,980でしたが100円の割引券を使って¥2,880になって、また100円の割引券をもらいました。
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いそいそと家に帰って、コーヒーを入れて先ず1枚聴こうということで17枚目を取り出しました。
17枚目はコダーイの無伴奏チェロソナタが入っています。
どうしていきなりコダーイなのか、「大体お前はバロック一辺倒でそのお前がコダーイか?」と言われそうですが、コダーイに対しては少し思い出があります。
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僕が学生のとき同じ下宿に同じ学部の同じ学年の「男おいどん」みたいなのがいて、そいつは見かけに似合わずオーケストラ部でチェロを弾いていた訳です。
そいつは僕と同じ貧乏学生のくせにコーヒー豆を惹いてサイホンで入れるような気取ったやつでしたが、そいつの部屋に押し掛けてチェロの話を盛り上げていくとたいてい美味しいコーヒーを入れてくれました。(本当はお坊ちゃんだったのかな?)
そのときレコードで聴いていたのがコダーイの無伴奏チェロソナタです。
「このジョワーンジョワーンと響く重音、重厚な低音、鳥のさえずるようなハーモミクス」
「いいなあ、いいねえ」と言っておだててはコーヒーを飲んでいました。
初めのうちはコーヒー目当てでも、いろいろとチェロの曲を聴いて生のチェロをさわらせてもらったりしているうちにしだいにチェロに魅力を感じ始め、最後にはギターの次に好きな楽器は?チェロ・・・と言うことになってきました。
チェロに関しては最初に知ったのがチェリスト=ポール・トルトリエ、チェロの名曲=コダーイの無伴奏チェロソナタということで、カザルスもバッハの無伴奏チェロ組曲もその存在を知ったのはずっと後になります。
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まあそんな思いでもあり、トルトリエの演奏でこれさえあればチェロは大体そろっていると言えるようなセットを探していた訳です。(一つずつ揃えると高くつきますからね)
新品でも¥3,780ですからアマゾンで注文してもよかったのですが、ここは出会いが大切(本当かなあ・・・)本当は欲しいものをいろいろと天秤にかけてみて決めると言うことですが、今日は良い出会いをさせてもらいました。
当分これで楽しめそうです。