AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

6694:解放感

2024年06月29日 | ノンジャンル

 雨は朝から本降りであった。

 午後からは、少し降り方が穏やかになったが、時折勢いを回復して激しく降ることもあった。

 午後の2時過ぎに高円寺にある顧問先の会社での打ち合わせを終えた。

 高円寺の駅へ徒歩で向かう途中にあるジャズ喫茶「Rummy」の前に来て、少し店に立ち寄った。

 ジャズ喫茶といっても「昭和」の香りを色濃く残す老舗の店ではなく、比較的最近にオープンしたジャズ喫茶である。「Rummy」の開店は2013年である。11年前のことである。

 店内は、ブルーグレーに塗られた壁が落ち着いた雰囲気を醸しだしていて、天井からは真鍮製の吊り下げ照明器具が淡い光を放っていた。とても落ちつた雰囲気を有していて、清潔感もある。

 床はコンクリートがそのまま使われていて、椅子やテーブルはアンティークな木製のもので、どれもがセンスの良さを感じさせる。カウンター席には椅子が5つ並び、4人掛けのテーブル席が三つ並んでいた。

 「ジャズ喫茶」なので、当然店内にはジャズが大きめの音量でかかっている。CDプレーヤーはなく、かかる音源のすべてはレコードである。

 レコードプレーヤーは、Michell EngineeringのGyro SEである。

 カートリッジは、アナログリラックスのEX300。アナログリラックスは、高級なカートリッジを設計・製造している日本のメーカーである。

 カートリッジのラインナップは現在四つあり、EX300の上にEX500、EX1000、EX2000とある。アナログリラックスのラインナップにおいてはエントリークラスであるEX300であるが、その価格は一般的なエントリークラスのカートリッジのそれではない。

 店に入り、珈琲を注文した。

 現在かかっているレコードのジャケットは、オーディオ装置の脇に置かれた木製のスタンドに立てかけられている。そのジャケットを確認してみると、Eddie Higginsのレコードであった。

 1960年代初頭の録音である。都会的で軽妙、明るく粋な演奏は、店の外の梅雨空とは対照的である。その音楽は、ひと時の解放感を私の心にもたらしてくれた。

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