AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

6084:Ultimate Exceed

2022年10月28日 | ノンジャンル

 日本のカートリッジメーカーであるZYXの製品が新し世代に移行した。従来の世代のものは「Ultimaシリーズ」と命名されて、8種類の製品がラインナップされていたが、新たな世代のものは「Ultimate Exceed シリーズ」となった。

 ZYXのホームページによると、「ZYXは世界で初めて唯一の手段によってワンポイトアースの両出力端子システムを開発し、Ultimate Exceed の全機種に一挙に採用しています」と説明されている。技術的なことはよく分からないが、アースに関して革新的な技術が新たなシリーズには採用されたことが、大きな変更点のようである。

 さらに、その効果として「同一磁場で再生される同質の左右音声は一聴して分かる自然でクリアーな同質音声、まさに求めていた真のアナログ音声です。一例を挙げれば、大太鼓の皮の張りさえも感じる強烈でトランジェントな打音と定位感は圧巻。」と記されている。

 また、新シリーズでは「従来のUltimate シリーズでは基準となるクリスタル銅線によるコイル線以外に金および銀の線材を使用した2種類のエキストラ・バージョンが有りましたが、Ultimate Exceed シリーズでは、それに変わり新たに開発した金と銀の合金線使用タイプの一種としています。合金加工によって線材自体の抵抗値が上がりますが、金と銀個々の特有な良さを合わせ持った繊細にして芳醇、且つ広帯域なサウンドをお楽しみ頂けます」と線材に関する変更のあったことが記されている。

 「一新された新シリーズ・・・どう変わったのか・・・?」ということは従来の「Ultimaシリーズ」のカートリッジを使用している私にとっては、やはり気になるところである。

 そこで、今日は、その新シリーズをいち早く導入されたAさんのお宅を訪問した。Aさんが使われているレコードプレーヤーは、ROKSAN XERXES 10。アームはSME シリーズⅤである。

 AさんはZYXのフラッグシップである「Ultimate  ASTRO」を、ここ数年の間使われてきたが、それを「Ultimate Exceed ASTRO」に変更された。

 早速、様々なレコードを聴かせてもらった。前回の訪問時から比べて、カートリッジ以外にもアクセサリー類に若干の変更もあったので、カートリッジ変更のみの影響ばかりではないかもしれないが、「より生々しい感じがする・・・演奏者の実在感がさらに上がった・・・」という印象を受けた。

 アナログレコードの良いところは、演奏者の存在感といったもの・・・その熱気や息遣い、まさにそこにいるかのような実在感が高い、ということであるが、そのアナログレコードが持つ長所がさらに伸びたという印象であった。

 従来の「Ultimate  ASTRO」も素晴らしいカートリッジだと感じていたが、新シリーズはそれを上回る能力を有していることは確かなようであった。ZYXの主催者である中塚氏は、オルトフォン時代にMC20を開発された方である。ZYXを立ち上げた後も、新たな技術・素材に対する飽くなき探求は継続されていて、その成果が今回の新しいシリーズに結実しているようである。

 「Ultimate Exceed ASTRO・・・良いな・・・確かに・・・」とは思いつつも、「ネックは価格かな・・・」とも感じた。気軽に変えてみようと思える価格ではないのである。それが唯一の欠点か・・・

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