AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

1654:ANOTHER GREEN WORLD

2010年09月23日 | ノンジャンル
 Coreさんが運営されているブログ「AcousticCore」はきっちり週に1回のペースで記事が更新されている。最新記事はBRIAN ENO「ANOTHER GREEN WORLD」である。

 「BRIAN ENOのアルバムのなかでもっとも好きなのが、ANOTHER GREEN WORLDである。それまでのアルバムがROXY MUSIC時代の影を引き摺っていたのに対して、このアルバムにして始めて彼本来の知性的で構成力のある音楽が見事に完成されている。やがてアンビエント・ミュージックに向かうのであるが、ROXY MUSICとアンビエント・ミュージックという対極とも言える二極の中間的な位置にあって、絶妙なバランスをとって存在している傑作である。」

 「1975年の7月から8月にかけて録音されたこのアルバムは、A面冒頭のSKY SAWに代表されるように、それぞれの楽器の持つ音が印象的にクローズアップされ、それらは現代絵画におけるコラージュ技法のように、そのポジションを割り振られ、組み合わされる。それらはお互いに関連性が無いように見えるが、絶妙なコーラージュ技法により、有機的に交わりあう。」

 Coreさん大推薦のこのアルバムであるが、私も以前中古レコード店で購入したことがある。BRIAN ENOはどちらかというとプロデューサーとして有名であるが、自分自身のアルバムでもいくつかの傑作を出している。

 この「ANOTER GREEN WORLD」は、彼の3枚目のソロアルバムである。印象的なジャケットは、TOM PHILIPSの「AFTER RAFAEL」のある一部分を切り取るようにしてデザインされたものである。原画と比べると、BRIAN ENOの組み換え、構成しなおすことにより、新たな価値を創出する能力がいかに優れているかを感じさせてくれる。





 このジャケットデザインを見ているだけでも、彼がその後TALKING HEADSやU2のプロデューサーとして成功するのが分かる気がするのである。

 この「ANOTHER GREEN WORLD」は35年前の作品であるが、現在においてもまったく古びていない。私もこのアルバムがBRIAN ENOの数多い作品のなかでの最高傑作であるというCoreさんの意見に賛成である。
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