AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

1649:ビーナスの丘

2010年09月18日 | ノンジャンル
 恥丘はなだらかなカーブを描く。それは大事な生殖器を守るために恥骨がプロテクターとしての役目を負って内蔵されているからであろうか。そういった機能論的な結果としてだけではなく、毛筆で優れた書を描いた際に最後の筆跡がすっとはねるような、勢いを感じさせる隆起である。

 しかし、恥丘の上、へその辺りから下にかけてたっぷりとしたたるみが発生していたりすると、その隆起は全てが台無しになってしまう。神の純朴な意思に基づく創造という営為に対する冷徹なまでの嘲笑を示すことなく、その栄華を享受するためには、贅肉のないなだらかな推進がこの隆起に続いている必要があるのである。



 今日は黒川さんのお宅にお邪魔した。(ちなみに黒川さんは本名ではなくハンドルネームである。)わが家から車で1時間半の距離である。

 リスニングルームは6畳の和室にカーペットを敷いて、横長に使われている。スピーカーはPENAUDIOのCHARISMA+CHARA。これはコンパクトな2ウェイスピーカにサブウーファーを追加しようなシステム構成である。

 白木の積層構造が繊細で優美である。これをCELLOのプリアンプとパワーアンプで鳴らす。送り出しはデジタルはLINN IKEMI。アナログはAMAZON SYSTEM AMAZON2。カートリッジはBENZ MICRO GLIDER、フォノイコライザーはEINSTEIN THE LITTLE BIG PHONO。

 その優れた美的センスの統一感を一言で表すならば「清澄」。そこには決して妙なる隆起を台無しにするようなだぶつきは一切ない。過剰なものはまったく無いのである。純朴な神の意思が誇張されることなくなだらかに描かれる。そして、その醸し出す雰囲気どおり音も自然なバランスである。過剰な演出や病的なまでに腺病質な感じとは無縁である。

 CHARISMA+CHARAは非常に細みなスピーカーである。小学生高学年の女の子の腕のような華奢な造形であるが、高域から低域まで充分な帯域をカバーしている。

 以前お邪魔した時はデジタルはエソテリックであった。今回はLINN IKEMIに変わっている。このIKEMIは音楽を味わい深く表出してくれる。オーディオ的な諸要素ではエソテリックに劣る面があったとしても、それをはるかに凌駕する表現力である。ラックに収まる姿も実に良い佇まいである。

 前半はデジタル、後半はアナログという二部構成であったが、やはり私の耳にはアナログが楽しく聞こえてしょうがない。測定値で測ればきっとデジタルの方が良いのであろうが、音楽がより楽しく活き活き聴こえるのはアナログなのである。

 そのアナログ・システムの核はSYSTEM AMAZON2。このレコードプレーヤは一度聴いたことがある。Coreさんのお宅である。Coreさんは今はORACLEに換えたが、以前これと同じレコードプレーヤを使われていた。

 アナログの様子は明日にでも・・・ 
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