ドシャーブルー

　連日、九州は死ぬほど暑い。家の中の温度計を見ると35度なんて当たり前、外に出ると50度くらいあるんじゃなかろうかというくらいの晴天だ。あまりに天気がいいので、モクモクと巨大入道雲がいくつもできている。

　と思ったら、夕方急に暗くなり、雷ととともに土砂降りになった。ニュースでは山形が河川の氾濫で大変なことになっているとやっていたが、大分だってめったに経験したことがないような雨の降り方だ。バケツをひっくり返したとかバケツの底が抜けたようなとか、土砂降りの表現はいろいろあるが、神様がやけを起こしてプールごとひっくり返したんじゃないかというくらいの降り方だ。

　おまけに光ったと同時に、バリバリと来る。パソコンを見ていたが、さすがに怖くなり慌ててシャットダウンした。雷はゴロゴロと鳴っているうちは心配ない。バリバリになるとかなり怖いが、光ると同時にドッカーンと鳴るのは肝が冷えるのだ。窓の外の雨の降り方を眺めていると、いくつも稲妻があっちにもこっちにもまるで龍のような姿を見せる。

　そうしているうちに、なんとなくこの土砂降りの様子を、すごい土砂降るなあと考えていた。「土砂降る」と口に出して、大リーグのドジャースのユニフォームの色にちなんだ「ドジャース・ブルー」を連想する。おお、ドシャーブルーって、なんかカッコいいぞ。

　これからの天気予報は、バカみたいな大雨の時には、ぜひとも「今日は夕方からドシャーブルーになるでしょう」くらい言ってもらえると楽しい。などと、大雨で外での作業がまったくできなくなったアベさんは、想像するのであった。