霧雨の中を

　このところ雨続きだったので、なかなかランニングに出ることができずにいた。今日の天気予報では朝8時にはポツポツくらいの雨が上がり、その後はずっと曇りになっている。ところが朝の散歩ではしっかり降っているので、慌ててテオにレインコートを着せて出る。なんだか今日も天気予報が外れそうだな。

　朝食を摂っていても雨は音をたてて降っている。さて、どうしたもんかな。食事をしながらテレビを見ていたら、今日は大リーグの大谷くん出場試合をNHKで放送すると番組表に出ている。う〜ん、ますますどうしたもんかな。ランニングを中止して大谷くんの試合をテレビ観戦するか。それとも雨の中を走ってくるか。

　食事を済ませ、アンのトイレの砂を入れ替えたりしていると、しとしと降っていた雨は霧雨になっている。大谷くんの試合も見たいが、明日はまた雨の天気予報だ。よし、ランニングに出発だ。大谷くんが頑張っているなら、こっちだって自分なりに頑張ろう。それが元気をもらうということだろう。

　大谷くんの試合は10時前にスタートするみたいなので、8時にランニングをスタートさせれば、2時間走っても10時。途中でサボればどんどん時間が押してしまうが、休まず走ればそれだけ早く帰って来れる。今日のランニングは時間との戦いだと、勝手に決めてスタートする。

　霧雨なのでウインドブレーカーを着て出発する。サングラスがすぐに雨粒で濡れて前が見づらい。それでもヒンヤリとしたミストのおかげで、喉が乾くこともないし、適当にクールダウンしながらのランニングなのでかえって快適だ。普段なら水分補給のためにひと休みする地点でも、立ち止まることなくそのまま走り続ける。

　天気が悪いので、ランニングする人も自転車に乗る人も滅多にいない。そのうち僕と同じようにウインドブレーカーを着て、背中にリュックを背負った若者が先を走っていたので、頑張って追い抜く。

　予定通り2時間ジャストで家に帰ると、大谷くんの試合はまだ2回をやっている最中だった。初回に山本投手が打たれたということで、思ったより時間がかかっていたのだ。いきなり3点取られ、ドジャースピンチと思ったら、すぐに大谷くんが同点スリーランを放った。おお、これぞ、足が攣りそうになりながら走ってきた甲斐があったというものだ。