九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

改めて、ゲーゲンプレス、リバプール   文科系

2019年05月18日 03時41分51秒 | スポーツ
 先ず、このこと。以下は2016年2月19日の当ブログのエントリー「ゲーゲンプレス、レスター、リバプール」に付けた二つの拙コメントである。

『改めて、ゲーゲンプレス (文科系)2019-05-16 12:16:40
 このエントリーとここから起こった討論は、3年以上前のもの。今読み返してみて、その後今日までのクロップとゲーゲンプレスの発展は、手前味噌ながら、目を見張るものがあると言うべきだろう。何せ、とうとうこんな世界最高峰と言って良い大成果を上げた。

①CL準決勝において、バルサに奇跡的かつ屈辱的な敗戦を味あわせた。第1レグ0対3を、第2レグで4対0とひっくり返したのである。決勝はイングランド同士だが、リバプール優勝を予想するのが常識だろう。クロップの相手分析がいかに優れているかが、バルサ戦で見せつけられたのだから。この2チームはプレミアでは2、3位だが、2位のリバプールの勝ち点は、例年の優勝チームを大きく上回っている。

②今や世界1監督と言えるペップ・シティと、プレミア史上かってない高度な首位争いを演じた。ペップ自身が、このクロップを好敵手と認め、「彼のリバプールがいたから、シティもこれだけ強くなれた」とまで高評価している。

③クロップが行ってから4年目のリバプールが年年これだけ化けた理由も、今は明らかだ。得点も多いが失点も多いという彼のゲーゲンプレスを、失点が減るようにどんどん改良してきたのである。この原因は何よりもこのこと。世界サッカー界で監督としてのクロップの手腕、評価が高まって、世界的な選手が採用できるチームになったこと。特に守備的選手でこれが際立っている。GKのアリソン、世界有数のDFといわれていたファンダイクらのことだ。また、前3人のゲーゲンプレス・チェイシングが前にも増して激しく厳しいものになっていることも、相手の好カウンターを減らしている。

④ただし、この戦術にはこんな限界があることも挙げておきたい。選手にあまりに過酷であることから、一旦勝利になれてくると反発が起こりやすいということだ。これに関わって、この監督のモチベーター手腕は有名だが、それを持ってしても長くは続けられないということ。良くて後1~2年の賞味期限と言ったら言い過ぎだろうか?』

『そして、もう一つ (文科系)2019-05-16 12:37:14 もう一つ付け加えることがある。このエントリーと論争があった2016年以前から僕がここでずっと書いてきたように、世界のサッカー雀の誰の目にも今や明らかになったことが一つある。
 イングランド・プレミアリーグが世界に聳え立った全盛時代が到来したということだ。そして、これが重厚なサッカーインフラを伴った長い歴史的産物だから、まだまだ続くとも付け加えたい。文化としてのサッカーへの社会的リスペクトの大きさといってもよいだろう。

 さらにもう一つ、このことを。もう、こんな言葉は使わないことである。こんなことはもう、このエントリーが書かれた2016年には明らかすぎることだったのだが・・・。
「イングランドサッカーって、○○のようなもの」
 こんな定式などもはや存在しない。このリーグの3大監督ペップとクロップ、ポテッチーノには、どんなイングランドの形があるというのか。

 ただし大急ぎで一言。イングランドファンが求め、熱狂するサッカーというものは明確に存在して、これは昔も今も、選手達が応えることによって続いて来た。
①思い切り、走ること、ぶつかること、飛び上がり合うことが大好きで、これに熱狂する。
②フェアプレーが好きで、相手へのリスペクトを欠いた行為には凄いブーイングが出る。「ネイマール」がこのリーグに呼ばれることは金輪際無いだろうと言えるようなそれだ。』
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これがまともな「イラン情勢論」  文科系

2019年05月17日 13時57分01秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 本日の中日新聞4面に日本マスコミとしては珍しいようなイラン記事が載った。
『米への「脅威」強調 対イラン圧力 ボルトン氏タカ派ぶり突出』
『イラク戦争 重なる構図』
 こう見出しされた、「ワシントン=岩田仲弘」の記事である。

 この記事のさわりの部分を抜粋する。

『米国への脅威を理由に軍事介入も辞さずに圧力をかけ続ける姿勢は、イラクのフセイン政権が「国内に大量破壊兵器を隠している」という誤った情報をもとに、2003年にイラク戦争を始めたブッシュ米政権と重なり合うという指摘も出ている』

『トランプ政権は今、毎日のようにイランの脅威をあおっている。タイムズ紙によると、英国の軍高官が14日、「イランからの危機が増している状況ではない」と述べると、中東を所管する米中央軍は「米国と同盟国は、イランの支援を受けた武装勢力の脅威を示す情報を入手している」と、躍起になって反論した』

 戦争を恫喝する外交姿勢は、数日前までのベネズエラも、今のイランに対しても、全く同じ。日本の丸山議員どころではない無法者である。そうやって、ボルトンがベネズエラに関わって述べたようにそれぞれ世界第1位と4位の原油を狙っているのだが、フセインやカダフィの末路を観ている相手はもう黙って白旗とはなるまいし、かと言って戦争も起こせまい。今のアメリカはイラク戦争ですっかり疲弊してしまった。

 いわれのない制裁強化で諸国国民を苦しめつつ、戦争恫喝を連発し、利己的利益を追い求める。ならず者国家は一体誰なのか!


 何度でも言い続けるが、こんなアメリカ戦争政策に物言わぬ日本、日本人は、戦争という現実を世界にのさばらせるもの。戦争現実が広がれば、9条は絵に描いた餅になる。つまり、ベネズエラとイランとうち続くアメリカ戦争政策に、イラク戦争のように尻尾を振って付いて行くだけの日本政府であれば、結局9条を変えることになっていく。それとも、9条を変えるためにも、こんなアメリカを批判しない?
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「アメリカのポチ」露骨な、イラン問題  文科系

2019年05月17日 08時49分04秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 アメリカによるイラン制裁問題をここのところ何度か書いてきた。14日に『UAEで勃発「悪意ある陰謀」、とイラン外務省』を、12日には『またまた発動、イランへの米国の「私刑」』を。

 さて、その渦中にあるイランの外相が来日し、政府を訪れてアメリカへの行動を要請したという。対する日本政府の応対があまりに酷くて、イランのザリフ外相はかなり憤慨している。イランに注文か抗議めいたことを語った河野外相には「悪いのは、核合意から抜けたアメリカ。我々は最大限自制している。注文はあちらに言ってくれ」と応じたようだし、後の記者会見でも「日本は何ら行動を取っていない」と抗議を述べたと伝えられた。

 ただし、会談が終わった後やっと安倍首相がこう述べたとのことだが、よくある、単なる外交辞令でないことを望むばかりだ。
『中東情勢に関して安倍首相は、トランプ米大統領に慎重な対応を働き掛ける方針を固めた』

 日本は、アメリカのイラン制裁に唯々諾々と従って、このままイラン原油の輸入を断念するつもりなのか?
 また、アメリカとサウジが作りつつある『イラク戦争直前のような、「イランの脅威」陰謀』(14日エントリー参照)をば、ただ無為のままに横から見ているだけの日本政府であるのか?

 新聞で報道された政府論調を観ると、ここ1日で急に「親イラン・米に注文」という態度が強められているようだが、イラン外相が望んでいる「米への行動」で一体何かをするつもりなのだろう? 目を皿のようにして注目していたい。

 ちなみに、今朝の中日新聞を見ると、今回の「米、イラン制裁」「イランの脅威」という戦争瀬戸際政策の指揮を執っているのは、悪名高い国家安全保障補佐官ボルトンのようだ。ブッシュ政権がイラク戦争に突入した時のチェイニー副大統領、ラムズフェルド国防長官の下で、国務次官を務めたお人である。 
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対丸山議員、対アメリカ   文科系

2019年05月15日 09時48分20秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 昨日、こんなコメントを付けた。13日のエントリー「日本政治談義の弱点」への名無し君のコメントに対するお返事として。

『ガキ大将の暴力支配に (文科系)2019-05-13 22:33:19
 さて、(アメリカがやっているような)ガキ大将の暴力的世界支配に、一つだけ歯止めをかける道がある。アメリカ国民がこういうガキ大将を選挙で選ばないことだ。
 ところがこのアメリカ国民がまた、自分らの不幸の原因を誤解して移民のせいのように考えているから、トランプに投票した。この自分らの不幸は、物資本主義とそれによるアメリカ中の職場とを投げ捨てさせてしまった、自国の金融資本にあるというのに、である。

 アメリカ国民にどうしたらその不幸の真の原因を知らしめることができるだろうか。世界が、アメリカに正論を突きつける以外に道はないと考える。このことが実現しなければ、こんな世界が生まれる瀬戸際にいるような気がする。AIにどんどん仕事を奪われて、貧しい国、次いで世界中の貧しい人々がどんどん食っていけなくなるということ。
 これを総て、国連食糧計画など世界的社会保障の対象にすることなどは不可能な世界である。つまり、「貧しい人は死んでいけという世界」。これが来ないとも限らない今なのだと愚考する。

 以上の世界の見方は僕のオリジナルでもあるが、これと同じことを主張する世界的ベストセラー歴史家が存在するとも、最近知った。「サピエンス全史」を書いた、イスラエルの俊秀、ユバル・ノア・ハラリである。池上彰も彼と長時間対談ができたのだから、これくらいの当たり前の危惧を叫び始めればよいのだが・・・。』

 さて、こういう観点から、最近の政治論議で、大変な違和感を持ったことを一つ。

 維新丸山議員の「北方領土で戦争はだめ?」に対して、大変な異議申し立てが巻き起こった。お膝元の維新は除名を決めたようだし、公明党の山口代表もこう語ったのだそうだ。
『国会議員が手段としての戦争を口にすることは断じて許されない』

 さて、このことに関わる僕の違和感とは、こういうものだ。アメリカの政府要人は、最近ではベネズエラに対してなど、「戦争もあり得る」と、しょっちゅう、正式に語ってきたのではなかったか。これに対して世界の大国日本が、そのマスコミも含めて、何か抵抗感のようなことを表明したことがあったっけ? とはまた、国内ではなんと厳しく米国にはなんと甘すぎるかという、「内弁慶の外鼠」。

 世界にも、日本の憲法9条と同じように世界平和を最大目的とする国連憲章が存在する。だからこそ今言いたいのだが、丸山議員に対するのと同様に、アメリカの戦争政策に対しても、少しは物申して欲しいものだ。もちろん、安倍首相も含めて。戦争を巡って世界が悪くなれば、9条も絵に描いた餅になる。なんせ「世界の平和を愛する心を信頼して」成り立つ日本、日本国憲法なのだから。今のアメリカに物言わぬことは、9条を絵に描いた餅にすることである。こういう日本の「内弁慶の外鼠」も、「日本政治談義の弱点」に起因する所と言えるかも知れない。安倍首相をその筆頭として。

 他国の不正義の戦争に物言わぬ日本人は、9条を絵に描いた餅にする日本人である。「現実に憲法を合わせろ」とか主張して、どんどんこれを変えていくことになる日本人・・・・。
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喜寿ランナーの手記(255)ほっとした!  文科系

2019年05月14日 14時57分58秒 | スポーツ
 12日の外走りが、まー大不調。いつもの吹上公園外周がキロ7分半ほどに速度を落としてもアップアップ。都合2周ほど歩いてしまい、7周に増やして帰ってきたが、こんな体験は近年になく、心身ともにへとへと。
暑くなってやや怠けて週に2回も走らず、階段往復やロードレーサーで体力維持を図っていたつもりが、こんな体たらく。そこで発奮して13日もジムに行ってみた。ずいぶん久しぶりの連日走行というわけだ。が、ウオームアップ込みの前半30分が4・3キロ、後半が4・4キロと、思った以上に走れた。それに、翌日の今日も全体的にやや怠いという感じ以外には、疲れも残っていないようだ。

 本当にほっとした。この分なら、前回書いた「本格的に暑くならぬうちに30分2回で9・5キロ」は、案外やれるとも思えた。なによりも、「2日続きで、まだまだ走れる」と分かったのが大収穫だ。「まだまだそういう体力があって、その2日目には心肺機能がかなり向上している」という体験、発見もあったわけだ。つまり、LSDによる心肺機能鍛錬を2日も重ねれば、かなりの前進が望めるということ。

 夕方などの外走りはまだまだ凌げるし、屋内外を使い分けて、ちょっと根を詰めてみようと決意しつつ、ご機嫌にジムから帰ってきた昨日だった。
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UAEで勃発「悪意ある陰謀」、とイラン外務省   文科系

2019年05月14日 14時26分42秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 12日に『またまた発動、イランへの米国の「私刑」』をエントリーしたが、本日の中日新聞朝刊が、これのその後経過と明らかな外信記事を並べて二つ載せている。
 一つは、『サウジの船舶など「破壊活動」の標的 UAE沖対イラン緊張高まる』と見出しされて、カイロからロイター通信を紹介したもの。UAEの東部フジャイラ港で、サウジアラビア船籍のタンカーが何艘か爆発して、これについて親イランのシーア派ヒズボラ系テレビも確認したと発表しているようだ。
 今一つは同じ4面左下に『イラン問題 英独仏と協議 米国務長官 核合意一部停止で』と見出しされたパリ発の記事
 アメリカのポンペオ国務長官が「イランが米軍を攻撃する兆候があるから、地対空誘導弾パトリオットなどの米軍部隊配備などを進める」という対応協議なのだそうだ。

 UAEフジャイラ港における「破壊活動」、船舶爆発は、あったかどうかさえいまだ定かではなく、何物がどのように行ったのか等についてのご本人発表などさえどこも無いままなのである。それでいて、前者の記事では、イラン外務省のこの様な不安だけは発表されるという世界的大事件になっているのである。
『イラン外務省のムサビ報道官は「心配で恐ろしい」と懸念を示し、「地域の安定を損なう悪意を持つ人たちによって計画された陰謀」に注意するよう周辺国に呼び掛けた』

 後者の記事では、「偶発的衝突の懸念」や「対話こそ唯一最善の方法」と、英独仏が米を懸命に諫めたともあった。

 アメリカ軍もまー、ベネズエラにイランとまさに東奔西走、なぜ、いつまで、こんなことを続けて行くのだろうか。
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日本政治談義の弱点  文科系

2019年05月13日 15時47分19秒 | 国内政治・経済・社会問題
 どんな論議でも、あるいはどんなテーマを論じても、より多面的・構造的に考えるということが最低の条件だろう。一面的な話は、たった一つの反証で突き崩されるからだ。

 そのテーマが現代日本政治のことならば、グローバル世界との関わり、従って世界史の知識などは、もう不可欠になっている。グローバル世界と、近代以降世界史の知識がなければ、日本政治談義も常に誤るということである。

 さて、ここでやり合ってきた日本ネトウヨ諸君の政治論議は、色々歴史的証拠などを挙げて論じている場合でも、このグローバル世界や世界史の知識が全くなっていないと今日までにどれだけ気づかされたことか。世界史を知らないのはともかくとして、日本以外の他国(やその国と日本とのつながり方)を知らない。
 たとえば、アメリカ経済とのつながり、特に大事なアメリカによる日本への金融搾取には全く無知である。これでは日本政治が正しく論じられるわけもないことだ。最近も日本政府が株で15兆円ほど損をしたが、これはアメリカの仕業であって、この損がもっともっと増えていく決定的瞬間も近くやってくるということは考えたこともないようだ。これでは日本人の幸せを願うことができる政治論議などできるわけがない。

 以上のことについて、何よりもNHKも含めて、日本マスコミもおおいに悪いのだ。最近のここで何度も書いてきたように、アメリカのニュースについては、米政府報道を批判的解説等全く付けずに、その言い分、弁解、正当化論のままに垂れ流すだけ。そのくせ、中国などの政府発表には必ず「習独裁の顕れ」というような解説が着いて来るのである。いや、悪い解説が付いてくるような悪いニュースしか流さないやり口と言っても良い。アメリカにはこれとちょうど正反対のやり方を取っていて、悪いニュースにはそういう解説は付けず、政府の言葉、弁明、弁護論などを伝えるだけなのである。

 今のアメリカは、こんな国に堕落している。嘘の理由をでっち上げ、国連の制止を振り切って行ったイラク戦争開戦。シリアへの内乱工作。このシリア、イラクにイスラム国を生みだし、大量の難民を出して、世界の低所得者の職場を奪わせるなど大混乱、大迷惑を与えたこと。そういう大混乱、大迷惑の確信的実行犯であることを証明しているような、イスラエルの横暴への支援。イランやベネズエラに見える「革命の輸出」とも言える諸行動。保護貿易主義や、世界の景気を悪くするブロック経済体制作り。自己都合に合わせて国連を利用だけはするが、その諸慣行はどんどん無視してきたこと。

 日本マスコミは、こんなトランプアメリカに、いまだに、どうして、こうも寛大なのであろうか? また、こんなトランプに金のゴルフクラブを送ったりしていつもお追従笑いを浮かべている(とトランプにさえ馬鹿にされて来た)我が首相が、恥ずかしい。そういう彼はもう、世界の首脳からも、人としての尊厳を欠いた人物とみなされると報道されて来た。言うべき主張をする能力も態度、内容も備えず、ただ「お手柔らかに」とあの馬鹿に対している薄笑いだけ・・・。だからこそ、こんな正論一つトランプに返せない、情けなさ丸出しなのである。

『金融は、その自由化によって日本から金を奪っておられ、さらにその方向を探求されている。物貿易で保護主義を取ってトヨタを閉め出すなら、貴方の国に対する金融自由化を取りやめることにさせていただく』
日本がこうアメリカ言ったとなると、はて、イランやベネズエラのような「いじめられっ子」「いつか滅ぼす国」にされるのだろうか。いやいや、されない道が一つだけある。世界の主要国が、こういう統一的共同行動でアメリカに対することだ。
「赤信号、みんなで渡れば怖くない」
ヨーロッパ、日本、ロ中も加えて、アメリカ金融を自国から閉め出す国連論議を起こせばよいのだ。ただ、物貿易関税を個別に脅されて、唯々諾々と各個撃破されて行くだけではなく。
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またまた発動、イランへの米国の「私刑」   文科系

2019年05月12日 11時32分31秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
今日も、「マスコミに載らない海外ニュース」から。本日の、発信者は「 Paul Craig Roberts、元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者」というお方。もちろんアメリカ人です。以下のニュースに相当する日本マスコミの記事もあって、例えば中日新聞本日朝刊では7面国際面の左最下段近くに小さくこんな見出し。『「イランが攻撃準備」ペルシャ湾など 米、警戒呼びかけ』。だがこの記事もまたアメリカ当局の発表をそのまま伝えたもの。「ワシントン=金杉貴雄」氏が「米連邦海事局は、・・・・民間船舶に警戒を呼びかけた」という伝聞体で書かれていた。なんでも「(ペルシャ湾のホルムズ海峡で)米国や米国の友好国への攻撃の可能性が高まっている」のだそうだ。
 別の元アメリカ高官からはこのニュースの以下のような見方も出ているということなのだが、こういう見方は全く日本では報道されない。まー、元高官よりも、現高官のほうがニュースバリューが高いということだろう。ただし、アメリカが、イラク、シリア、ベネズエラなどにやってきたことから観れば、以下の記事の方が遙かに信憑性が高いのは明らかである。


【 トランプは政権を支配しているのだろうか、そもそも彼の政権なのだろうか? 2019年5月7日 Paul Craig Roberts


 私はうさんくささを感じている。トランプの国家安全保障担当補佐官、より正確には、イスラエル代理人のジョン・ボルトンが本人とイスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相と首長国のムハンマド・ビン・ザーイド皇太子とサウジアラビア支配者ムハンマド・ビン・サルマーンで構成されるチームを招集した。連中はイランにとって最悪の4人の敵だ。

 チームの狙いはワシントンがイランを攻撃する口実になるだろう偽旗事件を作り出すことだ。イスラエルがこのチームの最も有能なメンバーなので、イスラエルがアメリカ航空機を撃ち落とすか、米国海軍船を攻撃するかして、ワシントンと売女メディアがそれをイランのせいにするだろうと推測できる。言い換えれば、アメリカ統合参謀が、アメリカによるキューバ侵略を準備しようとして、ケネディ大統領に提出したノースウッド・プロジェクトの復活だ。

 策謀は既に始動させられたように思われる。ボルトンとパトリック・シャナハン国防総省長官代理の二人がイラン軍による「信用できる脅威を発見した。我々はイラン政権に、全ての挑発を終わらせるよう要求する。アメリカ軍や我々の権益に対するあらゆる攻撃を、我々はイラン政権の責任と見なす。」と発表したのだ。

 念のために申し上げるが「脅威」や「挑発」は特定されていない。だが「イランによるエスカレーションを招きかねない行動」にワシントンとイスラエルとサウジアラビアを除けば、どの通信社も世界中のどの政府も気付いていないが、それは何らかの方法で起きているのだ。

 ボルトンは未確認の「脅威」を鎮圧するため空母打撃群と爆撃機部隊を派遣した。

 アメリカへのイランの脅威は、ご想像の通り、イスラエルがあきらかにしたことになっている。

 イランのジャバード・ザリフ外務大臣は、イランに対する攻撃を正当化するため、イランに濡れ衣を着せるフェイク・ニュースだと非難した。

 ポンペオ国務長官は、イランを更にこう非難した。「イランのエスカレーション的行動を確実に見たのだから、アメリカの権益に対する攻撃で、イランに責任を取らせるのも確実だ。」

 CNNは、アメリカが、イラン軍がアメリカ軍に標的を定めているという「具体的な信用できる」情報を持っていることを確認している「匿名当局者」の言葉を引用して、偽旗事件を推進した。
 またしても。まさに「サダム・フセインの大量虐殺兵器」「アサドの化学兵器使用」等々のように聞こえる


 この画策は、イラン核合意を遵守するのをやめるようイランを挑発するのを意図している可能性が高い。アメリカは、合意を離脱することで、合意を破壊しようと試みたが、イランと合意に署名した他の政府、フランス、イギリス、ドイツ、ロシアと中国は合意を尊重し続けている。ワシントンが合意から離脱するようイランを挑発することができれば、ワシントンは、イランから、ロシアと中国による支持と、アメリカによる制裁に対するヨーロッパの反対を奪って、イランを孤立させることができるのだ。

 おそらく、ロシアと中国とヨーロッパは、ワシントンの策略に欺かれるまい。イランとの戦争は、イスラエルとサウジアラビアの支配者以外、誰の利益にもならないのだから、イランとのつながりを維持するだろう。

 ジョン・ボルトンの破廉恥さとあつかましさは異常だ。数十年にわたる、シオニスト・ネオコンの狙いの邪魔になる政府を打倒するためのワシントンとイスラエルによる濡れ衣と、画策した出来事の後、振り出しに戻って、同じことを目撃させられている。

 成功は成功を生む。もしロシアと中国の政府が、ワシントンの戦争屋に、イランに対する攻撃を決して許さないことを思い知らせる十分な現状認識がなければ、次はロシアで、その次が孤立した中国という順番だろう。ロシアと中国は、イラン攻撃成功を可能にすることで、ワシントンの覇権から逃れることができないのだ。

 もしボルトンとネタニヤフの策謀が成功すれば、イランは核戦争前の最後の段階になるだろう。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。】
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今日もベネズエラに、米が「私刑」    文科系

2019年05月11日 20時34分11秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 本日夕刊にも、小さいがこんなニュースが載っている。

 ベネズエラからキューバに石油を運んだリベリアのタンカー2艘をアメリカが制裁対象に指定した、と。このことに関わって、米財務長官がこのような声明を出したとも伝えられた。
『キューバが石油と引き換えにベネズエラへの軍事援助を続けるなら、さらなる行動を取る』


 こんなベネズエラやキューバの行動は、国際法上何の問題もないはずのことだ。一方は世界一埋蔵量の石油を輸出するだけ。他方は、その代金として金の代わりに軍事支援をするのかも知れない。軍事支援も、集団安保的行動と考えれば、国際法上当然認められる権利である。これに、アメリカが制裁を加えるとすれば、どんな国際法が認めるものでもない、アメリカの独自制裁ということだろう。つまり、「私刑」。強国がこんな独自制裁を力に任せて行えば、国連規則、国連自身は一体どうなるのか。すると、国際平和もアメリカの意向次第になっていく。

 こんな世界は、ドイツや日本が国連を脱退して、世界を奈落の底に落とし込んだあの時代とどこが違うというのか? ただアメリカがその利己主義で、得手勝手に国連を利用するために入っているだけ。

 アメリカは他にもそもそも、その貿易赤字を作っている相手国が問題なのだ等とも言うが、これは国連が認める規則の下の自由主義貿易戦争で敗れた結果なのである。金融貿易収支は自由主義の恩恵を受けてほしいままにし、物貿易は保護主義って、そもそも勝手至極の理屈である。

 道理がへっこんで、強国の横暴が通される世の中、世界は、地獄が待っている。それが人類史の教訓である。そういうアメリカ暴力の時代へと世界が突入したということだろう。この先が、本当に怖い。北にも、イランにも、ベネズエラにも、」キューバにも、そして中ロにも、それぞれの人としてのプライドという物があるのは、何人といえども否定できない。アメリカが最も見えていないと言うよりも、根っから無視しているのが、そのことではないか。結果としてアメリカ自身も、イラク戦争、アフガン戦争のように、その多くの若者が無為のうちに死んでいくことになる。アメリカの民生に使われるべき国家財政が、相変わらず無意味な戦争に費やされることにもなっている。
 
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米にこそ国際的制裁を   文科系

2019年05月11日 12時24分40秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 アメリカは、国連の制止を振り切って嘘の理由をでっち上げたイラク戦争を行い、これに次ぐシリア内乱画策とともに、世界を難民問題で大混乱させた。
 アメリカは、そのイラク戦争で独立国家の元首フセインを殺し、リビアではカダフィをも殺した。今また、ベネズエラ・マドゥロ政権に対して、革命の輸出のような戦略をとっている。こんな結末などを観れば、北朝鮮やイランがハリネズミになるのも当然の権利とさえ言える。また、中ロがベネズエラに対して行っているように、これらの国に国連で認められた集団安保的な行動を取るのも、理のある所となる。
 アメリカは、国連秩序に反して保護貿易主義、ブロック経済を敢行しつつある。これが、世界の経済を混乱させ、昔で言えば戦争にさえ繋がりかねぬ行動だとは、二つの総力戦から人類が学んだ知恵のはずだ。
 アメリカは北、イランなど他の国には「国連決議違反」を責めながら、自らはイスラエル問題など国連規則をどれだけ踏みにじってきたことだろう。

 さて、世界中で最も国際的制裁が必要なのは、今やアメリカだ。国連、国際世論でそういうことをこそ議論すべき時だと言いたい。世界の平和のためにこそ今や緊急の課題である。アメリカが以上の諸行動を、有志国連合とかブロック経済形成とか、世界を分断するような政策をとりつつ行ってきたから、それに乗る各国の行為も、その力に任せた暴力的な国連分断策に乗るものだと言える。この分断策に乗る行為、国も、世界平和を乱すものである。


 以上のことはもはや、経済的損得の問題を超えて、人類の生存に関わるような課題になっている。ちなみに、アメリカの大言語学者にして、哲学者、世界政治論家チョムスキ-も早くから、そのように世界に訴えてきたところだ。彼が世界的ベストセラー「覇権か生存か・・・アメリカの世界戦略と人類の未来」を書いたのは、イラク戦争が始まった2003年のこと、その日本語訳の内容紹介をこのブログには多く書いてきた。集英社新書の訳本によって。
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米ニュース垂れ流し「外信」は辞めるべき   文科系

2019年05月11日 00時07分23秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 日本のマスコミもそろそろ、アメリカの対外ニュースを解説も交えずにそのまま載せるのは慎むべきではないだろうか。
①嘘の理由を叫んで、かつ国連の反対を押し切って、イラク戦争を開戦した国だ。日本のマスコミもこれに乗せられて大恥をかいたのではなかったか。

②シリア内乱を工作して中東を荒らし、難民問題で世界を悩ませて来た国でもある。シリア人権監視団とか、ホワイトヘルメットとかもいかがわしかった。

③イラク戦争とシリア内乱からイスラム国も育ち上がったと言える。テロとの戦い、イスラム国問題は言わば、アメリカのマッチポンプというか、憎しみの連鎖、悪循環的「育成」という側面があったはずだ。

④まして、エルサレム問題含めてイスラエルにあれだけ肩入れしてきた国だ。世界を憎しみの坩堝にして自国の兵器を売ろうとさえ見ようとすれば見えなくもない。

⑤また、北朝鮮やイランの今の強硬姿勢は、半分以上はアメリカの責任。リビアのカダフィ、イラクのフセインにアメリカが仕掛けたその末路を見れば、反米国が軍事強化に走って当然であり、こういう国を鎮めるためにはアメリカはさらに戦争ばかりしなければならなくなった。既に、国家赤字はGDPの4倍ほどと膨大になっているのだから、アフガン、イラク、シリアなどとうち続いていく戦争政策は国民にとっては不幸以外の何物でもない。

⑥また、石油があれだけあるベネズエラを中ロが支えようとするのも当然である。アメリカが、ベネズエラの世界一埋蔵量の石油をイラク、リビアと同様に独り占めしようとしていると見るのが普通だろうから。


 さて、こんな国のニュースをそのまま流すのでは、シリア、ベネズエラに対してではないが、アメリカの都合による革命の輸出を図るような行為とも言える。物貿易の保護主義回帰も含めた国連無視をこれだけ強行し始めたアメリカからは、もうそろそろ世界が距離を置くべき時だろう。今のアメリカは、国連規則を守ろうという外交の多国間主義を既に投げ捨てている。自分が国連に替わろうというような、暴力的利己主義国になってしまった。そんな国の外交・外国ニュースを流すのは、世界の諸問題の多国間主義解決の歴史、そういう平和を求める世界の声にも逆らうものだ。
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随筆  安保法制の「信念」    文科系

2019年05月10日 10時26分41秒 | 文芸作品
 あるブログの共同運営を大学時代からの友人に頼まれてかっきり十年やってきたが、そこでいろんなネット右翼諸氏とやりあってきた。ブログ名称に「憲法九条」が入っているゆえなのだろうが、こういう方々の訪問が絶えなかったからだ。たとえば、
『平和を願い、母国を愛する一未成年から反論させていただきたい。…………以上、反論があれば随時丁重にお返しさせていただく故、フェアに品のある議論を望む』
 これは「平成の侍」と名乗られたお方がこの八月十九日に僕の文章に寄せてきた長文コメントの前後だが、たった一回僕が出した回答に対して、もうお返事が何もなかった。僕の文章内容が彼が考えたこともないようなものだったから再回答のしようがなかったのであろうが、はてこれは「フェアに品のある議論」であったのかどうか、難しいところだ。
 こんなふうに知識も思考力も様々な方々を相手にしたこの十年、実に多領域の勉強をさせられたし、いろいろ考えさせられつつ今日まで来た。慰安婦問題は明治維新以降百年の日朝関係史学習にまで拡がっていったし、南京虐殺や「連合国史観」は「アジア・太平洋戦争史」の復習に繋がった。こちらが学んでいくごとに「これだけ稚拙な知識しかない相手が、どうしてこれだけ自信ありげに頑張れるのだろうか」と気付き始めた。その度に訝り、考え込んで来たのがこのこと。これだけ確信ありげに語るのは、世界も狭いからというだけではなく、自分を納得させ、確信させる信念を何か持っているからだろうが、それって何なんだろうかと。これらすべてにおいて、同じ人間という生き物に、どうしてこれだけ見解の相違が生じるのだろうかと、そんな哲学的問題意識をも温めつつ、相手の言い分を観察してきた。
 そこで最近になってようやく気付いたのが、これだ。


 米国は実体経済がIT産業ぐらいしかない。サービス業ばかりで、相対的貧困者と格差が大問題になっている先進国である。サブプライムバブルや九年にも及ぶ紙幣大増刷・官製バブルなどなどマネーゲームで儲けて、日本やBRICS諸国相手の現物貿易収支大赤字をその分カバーしている。がこの国、戦争が流行ればその苦手な現物経済もなかなかの物なのである。兵器産業でいえば世界ダントツの実力があるからだ。貧乏な国、地域には、本来廃棄すべき多量の中古品などの廃棄料が収入に転化する。日本や石油成金国などには第一級の高価な最新兵器などなど。世界のどこかで戦乱が起こるほどにこの商売はいつも大繁盛だ。
 ところで、戦争は無くならないと語る人は当然、こう語る。「国が滅びないように、国土防衛が国として最大の仕事」。こういう人々が世界に増えるほど、貿易大赤字国の米国は助かる。いや、助かるという地点を越えて、今の米国は「テロとの戦い」とか、以前なら「共産主義との戦い」などなどを世界戦略としているからこそ、地球の裏側まで出かけていったりして、あちこちで戦争を起こしているのである。まるで、人間永遠に闘う存在だという世界観を広める如くに。失礼を承知で言うが、「人間必ず死ぬ。貴方も間もなく死ぬ」と大いに叫べば、葬式屋さんが儲かるようなものではないか。

 さて、戦争違法化が、二十世紀になって世界史上初めてその国際組織と法が生まれたりして着手されたが、地上から戦争はなくせるのだろうか。この問題で極めて簡単な正しい理屈が一つある。戦争はずっとなくならないと語る人は「その方向」で動いていると言えるのだし、なくせると思う人はそういう方向に「参加していく」のである。つまり、戦争が未来になくなるか否かという問題とは、人間にとって何か宿命的に決まっているようなものではなく、今及び将来の人間たちがこれをどうしようと考え、振る舞うだろうかという実践的な問題なのである。世界の政治課題というものは、人間が決めるものだと言い換えても良いだろう。ところが、人間が決めるものだというこの真理を意識せずして否定する以下のような「理論」に最も多く出会えたのだと理解してから、僕の頭はすっきりした。

 社会ダーウィニズムという今は誤りだとされた社会理論がある。その現代版亜流の世界観が存在するようだ。「動物は争うもの、人間もその国家も同じだろう。そうやって、生物は己自身を進化させてきたのであるから」。この理論で言えば夫婦ゲンカも国同士の戦争も同じ(本質の)ものになる。そして、夫婦ゲンカは永遠になくならないから、戦争もそうだろうと、大威張りで確信できるわけだ。
『動物の争いは永遠になくならないのだから、人間も永遠に争うものである』
『人間は争うものだから、国家の戦争も無くならない』
 これが、ネット右翼諸氏の世界と政治を観る無意識の出発点なのである。最近、そう気付いた。対案はこれしかない。「二十世紀には人類史上初めて戦争違法化に向けた国際法、国際組織も生まれたではないか」などの歴史的事実と戦争はなくせるという世界観とを広めていくこと。その実を例え少しずつでも、粘り強く作り広げていくこと。

 以上ありふれて見えるようなことを書いたが、正面からは案外批判されてこなかった誤った戦争に関わる信念が巷に溢れていると言いたい。この日本には特に広く。集団主義ムラ社会の中で激しい競争を演じてきた団塊世代以降では、自然に持つ世界観なのかも知れない。
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ネトウヨ諸君の戦争観、9条観  文科系

2019年05月10日 10時14分22秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など
 旧稿の再掲ですが、大事な物なので何度も・・・。


【 ネトウヨ諸君の戦争観、9条観  文科系 2017年11月22日 | 防衛・軍事力・基地問題など

 このブログ10年で多くのネット右翼諸氏と討論し合ってきた。ここの「9条バトル」という名前を見て反論を述べてやろうということで訪れてくる人がとても多いのである。こういう論議からいつしか、こんなことが僕の中で整理されてきた。彼我の「9条を巡る決定的な(世界観的な)分かれ道」が何かあるようだが、それは何かと。このことにつき彼らに対するある仮説がこの10年で浮かび上がってきて、その大詰めのような議論が2015年8月末に延々と続けられた。

2015年8月25日エントリー「ネットウヨク諸氏の大前提」から、30日「またまた、反米保守さんへ」まで。その間にさらに26、28日、29日と3本のエントリーが続き、無意味・有意味玉石混淆で、それぞれこれだけのコメントが付いた「大激論?」であった。25日25本、26日25本、28日16本、29日7本、そして30日13本である。だんだんコメント数が少なくなって来たのは、右の方々が考えた事もないこちらの言い分がやっと分かり始めてくるにつれて、次第に返事が出来なくなってきたのだと僕は理解した。ただ、こんなことも言えるはずだ。これだけ応答が持続したということは、それなりに会話が成り立っていたということ。良くあるように、双方が「紋切り型の反論」を語り続けただけなら平行線ですぐに終わり、こんなにコメント応酬が続く訳がない。右の方々にもそれなりの興味が持続したということだろう。この点はいつもながら良かったと思っている。

 この議論の最初と最後、二つのエントリーにまとめた彼らの特徴(の抜粋)を改めてここに皆さんにエントリーとしてお示ししたい。よろしくお願いいたします。

『 ①ネトウヨ諸君は、戦争違法化ということを不可能としか考えた事がない。20世紀二つの総力戦への反省などこの流れの歴史にもほとんど無知である。一定知っている人でも、戦争を無くすなどというのは一時の思いつきないしは幻想だと考えている人がほとんどだろう。
②戦争違法化など幻想であるという考え方というか感じ方の背景、理由に、社会ダーウィニズム風のこういう「思想」が存在する。戦争、人間の争いというものを「永遠の現実」と認識するということだ。ただしこういう「思想」の内実は、①のようなその反対物を知らない人が多く、これを考えた事がない人がほとんどだから、みずからの社会ダーウィニズム風「思想」にも無自覚である場合がほとんどである。そして、こういう無自覚な「観念」は感性的なものでもあって、きちんとした言葉になっていないから討論にもならない。
③この二つが大前提として存在するどんな考え方、政治論も、その出発点はこういうことにしかならない。
「戦争は永遠の現実で、攻めてくる国は必ずある。それに備えることが国家外交の最大問題だ」
 この戦争対策の問題はそれどころか、国家の全てになってしまう場合も多い。彼らの「憲法守って国滅ぶ」という揶揄はそういうことだ。ヒトラー、東條の軍国主義もそんな例と言える。「テロとの戦争」も、国家存亡がかかってしまうように理解する人々には軍国主義にしかならないだろう。911以降の米国は軍国主義者が急増した時代、国と言えるはずだ。

 こう整理した時に僕の場合、彼らの言い分がすっきり理解できるようになった。この3点に触れない彼らへのどんな議論、反論も、空回りに終わるはずだとも。「無意識あるいは無理解な大前提」って、おそろしく怖いもんだということだろう。

 なお社会ダーウィニズムとは、動物進化の理論を人間社会(論)にも当てはめたものである。進化論とは又、環境によく適応した動物は身体をもそのように変えていくこと、そういう身体変化史として動物進化があるということ、というような適者生存の理論と言えよう。
 この社会ダーウィニズムで最も有名な日本人が、明治の東大総長・加藤弘之。著書には「人権新説」があるこの人、日本が進化的強者である欧米(白人)列強に対していくことができる道というものを必死に考えた。社会ダーウィニズムに出会って捻り出したその道が「天皇中心の強力国家」というものだった。これでもってこそ、日本国が弱肉強食的世界に進化、適応していけると。

 アジア太平洋戦争敗戦は、こういう思想の敗戦でもあった。 』


『  反米保守さんのコメントはダブり投稿が三回もあったが、結局このことしか語っていない。
 社会ダーウィニズムは誤っていると、文科系が言って、次に②即、文科系が正しいと文科系が語っているに過ぎないと。まず、彼の最新のコメント全てから、僕への反論文言をあげておこう。
『1、反米保守の理論は社会的ダーウィニズムだ。2、社会的ダーウィニズムは間違っている。3、だから(??)私(文科系)が正しい――なぜそうなるのか。』
『今現在戦争をなくせていないのに、50年後には人類全員の不断の努力でなくせているなんていうのは問題を未来に先送りしているだけの現実逃避でしかない』
『 またぞろ「もう相手にしない!」と泣き言が入る頃だと思うので、先に書いておきますが、・・・・・・なにかといえば「俗論だ!」「社会的ダーウィニズムだ!」で話は済むと考えておられるようですから』

① さて、貴方が最初に痴話げんかと国の戦争は同じと書いたから、これは社会ダーウィニズムの一種だと僕が書くことになって、これは誤りだと述べたのである。そのときまで貴方は、社会ダーウィニズムがなんたるかなど、一度も書いていなかった。きっとご自分が言ったことが社会ダーウィニズムになるということなど、とっくにお忘れになったのだろう。便利な記憶というしかない。
②今回あなたは社会ダーウィニズムが誤りだと、初めて書いてきた。その事から即「僕が正しい」と僕が語ったと貴方が語っているが、僕はそんな単純なことを語ったのではない。その間に僕は、こういう論理を展開してきた。
③まず最初にこれを述べた。例えば痴話げんかと国の戦争が同じ(本質の)ものならば、戦争はなくなるはずがないということになるだろうねと、指摘した。社会ダーウィニズムとは、動物の争いと人間の国の戦争とを同一視するものだからである。これが可能ならば、戦争は永久に無くならないが、これが可能でないと述べた訳なのだ。
④次に、社会ダーウィニズムが誤りと退けられたら、もう貴方と僕はいずれもただの未来論同士であると僕が言ったよね。そうなると、いずれもこれまでの世界史の流れの知識を総動員して、どちらが正しいかを競い合うしかないはずだと、そう僕は語ったよね。
⑤その上で僕はこう言った。19世紀までと違って20世紀には、歴史上初めて国際(平和)組織が出来て、そこで人類史上初めて世界的な戦争違法化が話し合われた。そこから、国連警察軍も出来た、と。もちろん、アメリカ、中国のように新たにこれに反する流れも生まれているがその上でなお上のことを以下のように展開したいと、僕は言ってきたよね。
(中略)
 その上で僕はこう述べてきた。
⑥世界の人々は、もし戦争が無くせるものならば無くしたいと、先ずほとんどの人が思っているはずであると。それらの人々と僕は、上のような歴史の流れを語りあいたいのである。これへの反論は今まで、(無意識のそれも含めた)社会ダーウィニズム以外に僕は出会ったことがないということも付け加えてのことだ。

 こういう僕の①~⑥がずっと示されているのに、貴方がこれへの全面的反論を書いてきた事など皆無ではないか。あなたが反論した内容は当エントリー冒頭の文章だけ。こんな内容はもう聞き飽きたから、以上の全体への反論を僕は求めていると言ってきたのだが。 』


 この最後のエントリーには、この間ずっと最多言を費やされていたお相手からは、何の反論もなかった。】


(直前のエントリー「僕の9条堅持論」を巡る理論問題として再掲します)
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CL決勝はイングランド同士  文科系

2019年05月09日 11時21分32秒 | スポーツ
 ヨーロッパチャンピオンズリーグ決勝が、イングランド勢で争われることになった。リバプールとトットナムなのだが、いずれも第一戦敗退のあとの歴史に残る大逆転だ。

 リバプールはバルセロナ相手に第一戦0対3の大ピンチから、ホームで4対0として奇跡的に勝ち抜けた。それも大エースのサラーと、センターフォワードにして攻撃の核フェルミーニョを故障で欠いたゲームだったのである。クロップの相手観察、対策がいかに秀でているかという証明のような結果だと思う。
 トットナムは、ホームで0対1で負けた後、昨日敵地で3対2、2ゲーム合計では同点だが、アウェイ得点差で勝ち残った。それも、3得点目はゲーム終了直前ロスタイムぎりぎりの得点だ。アルゼンチン人監督ポテッチーノは涙を流して選手を称えていたとのこと。吉田麻也の恩師でもあったポテッチーノはこれで、シティのガルディオラ、リバプールのクロップとやっと肩を並べられる監督に成長したのかも知れない。なにしろ、この決勝もチームの大エース、ハリー・ケーンを欠いた苦しい闘いだったのだから。ケーンの代わりに、韓国人選手、ソンフンミンが大活躍したCLでもある。

 この二つのゲーム結果は、こんなことを表しているのだろう。
 イングランドがずば抜けたリーグになったということだ。最近のこれまでは、リーグの戦いが厳しすぎてチャンピオンズリーグではなかなか力が出せなかった。それを、それぞれ大エースを欠いても、残った力でこんな大逆転を演ずることができたということなのだ。ベスト8にイングランド4チーム総てが勝ち残って、ベスト4の2チームがいずれも決勝進出というのは、そういうことを意味するはずだ。

 イタリアの力が落ちて、スペインも財政的に2強の突出という偏った状況を放置してきたから、当分イングランドの時代が続くだろう。それも、ガルディオラ、クロップ、ポテッチーノという3人の監督チームの争い。また、スペイン2強に割って入ってきたアトレチコ・マドリッドのシメオネも、近いうちにイングランドに呼ばれるかも知れない。凄く高値が付いたシメオネだが、イングランドなら呼べる所があるはずだし、シメオネもそれを望んでいるのではないか。それとも、彼はバルサかレアルに行く? いずれにしても、シメオネのチームがイングランドのこの3強に割って入ってくることだろう。 
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明治維新直後にもう、朝鮮侵略   文科系

2019年05月09日 03時11分56秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など
 朝鮮征服は1910年だが、事実としてこれに結びついていった出来事が既に1875年に起こっている。明治維新の10年足らずで起こした江華島事件と、その結果結ばれた日朝修好条規である。

 国内統一を果たした直後に朝鮮に攻めていった秀吉と同じだ! これがこの事件を最初に知ったときの僕の印象である。そして、これ以降完全に征服した1910年まで、同じ動きをどんどんエスカレートしつつ絶えず起こしてきたのだった。つまり、日本は朝鮮を40年近くかけて征服したのである。その間の抵抗がどれだけ凄まじく、それへの弾圧がどんなに苛酷なものであったか! そのように僕は今までここに書き続けてきたが、朝鮮の人々には当然、常識に属することである。

 江華島事件とはこういうものだ。軍艦雲揚号がソウルへの漢江を不法にさかのぼった。川岸などの3つの砲台から順に砲撃されて艦砲で撃ち返し、2つ目の砲台では陸戦隊を送り込んだ上に砲台の城を焼き払って交戦となり、3日目の同じく第一砲台の交戦では35名を殺戮している。これは3日間にわたって国際法違反を重ね続けた戦争と言って良いものだ。江戸湾内へ強行侵入したペリー来航に習ったと説明されてきたが、この結果結ばれた日朝修好条規が将来に禍根を残していく。

『釜山他二港の開港、日本人の「往来通商」を認め、「日本の航海者」に海岸随時自由測量を、さらに日本の領事裁判権を認める。付属条約と通商章程によって日本通貨の流通、日本の輸出入商品への無関税も決められた』(岩波新書「シリーズ日本近現代史全10巻」の①、井上勝生著「幕末・維新」から、221ページ)

 なお、韓国ではこの条約のここが強調されていた。「清国からの独立」という側面である。つまり、清の保護下から暴力でもって日本側へ一歩引き寄せた条約であった、と。この後間もなく日清戦争が起こっているという史実に結びついていく事件だったと言えるのだ。
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