タイ戦の観戦記および分析を試みたい。分析の観点は当然、以下の事になる。
①五輪本戦に出られ、そこでも勝つ
②当面このアジア予選で優勝すべく、タイ戦を含めて残り5戦で力を付けていく
③当面予選リーグを1位で通過するべく、タイ戦で決勝トーナメント出場を決めてしまう
さて、上記の目標からすると、このゲームには4対0勝利という結果以上に大きな意味があったと考える。初戦で対戦した北朝鮮が強いと分かったということだ。この北は今日サウジアラビヤに同点以上の結果を出して、③の目標通り日本は1位通過を決める可能性が高いと観た。このタイと引き分けたサウジが、朝鮮よりも強いとは思えないからだ。
朝鮮との初戦と比べてタイ戦はかなり良かったが、どこがそうだったのか。
なによりも、ボール奪取組織がしっかりしていた。序盤に猛烈に走って攻勢をかけてきたタイを、10分過ぎには早くも見切り始めていたと観た。ボール奪取でも、こぼれ球への寄せでも競り勝ち始めて、ポストやバーへの直撃シュートとか、惜しい抜けだしシュートとかが続き始めた。そして27分得点。その頃には僕はこう思ったものだ。「このゲームは3~4点入るな。あとは失点0かどうか」と。
なお、北朝鮮戦と最も違ったのはこの点だったと思う。混戦時に日本選手の視野が狭くなることによる、ミスパス・ボールロスという局面が激減したことである。手倉森監督得意の高低両様のボール奪取組織がとても上手く行ったゲームだったのではないか。タイのボール奪取力が朝鮮に比べて落ちるのは確かだが、日本が先発6人を換えてこれだけのボール奪取ゲームが出来たというのは、今後②に向かって理想的なスタートだったと言えよう。
さて、問題は①である。五輪本戦が、WCに比べたら楽な相手だとしても、世界強国の若手に競り勝つだけの力がついていく相乗作用が発揮できるかどうか。抽選による対戦相手にもよるが、いー線行くと思う。というのは、手倉森監督には高低両様布陣による守備(組織)指導というかなり絶対的な特技があるからである。初戦の朝鮮相手のようなゲームを1対0で勝ち切ったという点に、僕はそんなことを観たのだった。
個人別では、こんな選手が目についた。まず、1得点目の鈴木武蔵。遠藤の速い浮き球たてパスへの競り合いで示したダッシュ力も、ワンタッチヘッドトラップも、右脚シュートも完璧。流石に、広島浅野やA代表経験もある久保を抑えての2戦先発は、伊達ではなかった。キャプテン・遠藤がまた非常に目立った。球際に強いし、良い縦パスはあるし、頭も良さそうで、まー長谷部タイプと観たがどうだろうか。キャプテンとして率先して球際で闘っているのが際立っていた。名前は忘れたがこの遠藤と組んだ14番左サイド選手も、小さいけれどよく走り、速くて意外に強い選手だと観えて、気に入った。
このチーム、各選手がもう少し視野を広くして一歩先が見えるようになれば、かなり強くなると観た。小手先の技術に走らず、闘うことの大切さを日本の若手としては珍しく、よーく知っていると見えたからである。
①五輪本戦に出られ、そこでも勝つ
②当面このアジア予選で優勝すべく、タイ戦を含めて残り5戦で力を付けていく
③当面予選リーグを1位で通過するべく、タイ戦で決勝トーナメント出場を決めてしまう
さて、上記の目標からすると、このゲームには4対0勝利という結果以上に大きな意味があったと考える。初戦で対戦した北朝鮮が強いと分かったということだ。この北は今日サウジアラビヤに同点以上の結果を出して、③の目標通り日本は1位通過を決める可能性が高いと観た。このタイと引き分けたサウジが、朝鮮よりも強いとは思えないからだ。
朝鮮との初戦と比べてタイ戦はかなり良かったが、どこがそうだったのか。
なによりも、ボール奪取組織がしっかりしていた。序盤に猛烈に走って攻勢をかけてきたタイを、10分過ぎには早くも見切り始めていたと観た。ボール奪取でも、こぼれ球への寄せでも競り勝ち始めて、ポストやバーへの直撃シュートとか、惜しい抜けだしシュートとかが続き始めた。そして27分得点。その頃には僕はこう思ったものだ。「このゲームは3~4点入るな。あとは失点0かどうか」と。
なお、北朝鮮戦と最も違ったのはこの点だったと思う。混戦時に日本選手の視野が狭くなることによる、ミスパス・ボールロスという局面が激減したことである。手倉森監督得意の高低両様のボール奪取組織がとても上手く行ったゲームだったのではないか。タイのボール奪取力が朝鮮に比べて落ちるのは確かだが、日本が先発6人を換えてこれだけのボール奪取ゲームが出来たというのは、今後②に向かって理想的なスタートだったと言えよう。
さて、問題は①である。五輪本戦が、WCに比べたら楽な相手だとしても、世界強国の若手に競り勝つだけの力がついていく相乗作用が発揮できるかどうか。抽選による対戦相手にもよるが、いー線行くと思う。というのは、手倉森監督には高低両様布陣による守備(組織)指導というかなり絶対的な特技があるからである。初戦の朝鮮相手のようなゲームを1対0で勝ち切ったという点に、僕はそんなことを観たのだった。
個人別では、こんな選手が目についた。まず、1得点目の鈴木武蔵。遠藤の速い浮き球たてパスへの競り合いで示したダッシュ力も、ワンタッチヘッドトラップも、右脚シュートも完璧。流石に、広島浅野やA代表経験もある久保を抑えての2戦先発は、伊達ではなかった。キャプテン・遠藤がまた非常に目立った。球際に強いし、良い縦パスはあるし、頭も良さそうで、まー長谷部タイプと観たがどうだろうか。キャプテンとして率先して球際で闘っているのが際立っていた。名前は忘れたがこの遠藤と組んだ14番左サイド選手も、小さいけれどよく走り、速くて意外に強い選手だと観えて、気に入った。
このチーム、各選手がもう少し視野を広くして一歩先が見えるようになれば、かなり強くなると観た。小手先の技術に走らず、闘うことの大切さを日本の若手としては珍しく、よーく知っていると見えたからである。