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ザックジャパン(148) ACLでも浮彫、日本の弱点  文科系

2014年03月30日 13時40分54秒 | 文芸作品
 講談社サイト「現代ビジネス」に、3月20日付けで山本昌邦が「JリーグのクラブがACLで苦戦を強いられるのはなぜか!?」というコラムを書いている。さわりの部分を抜粋してみよう。
『ここ最近はグループステージ突破にも苦労するほどで、昨シーズンは出場(日本)4チームのうち3チームがベスト16入りを逃してしまいました』
『(今年今現在)Jリーグ2連覇のサンフレッチェ広島、同2位で天皇杯優勝の横浜F・マリノス、リーグ戦3位の川崎フロンターレ、同4位のセレッソ大阪が出場していますが、各チームが2試合を終えた段階で勝利は川崎の1勝のみです。4チーム合計で8試合を消化しながら白星がたったひとつというのは、危機的状況と言わざるを得ません』
 以上が、山本の文章の動機、テーマなのだが、彼の結論はこうなる。
『原因はスタイルのミスマッチにあります』
『Jリーグのクラブは、ほぼ漏れなくボールをしっかりとつなぐポゼッションサッカーを志向します。自陣からショートパスをつなぎ、コンビネーションを使って相手守備陣を揺さぶり、決定的なチャンスを作り出す。(中略)
アジアの国々は違います。韓国や中国のクラブは、日本ほど攻撃に手数をかけません。自陣からでもロングボールを放り込み、突破力と決定力を持った外国人選手を生かそうとしてくるのです』

 さて、この弱点分析は実に正しいと思う。ロングボールを屈強な外人選手など目がけて放り込まれて、そこからの2、3次攻撃も含めた速攻で得点されるという弱点である。これが実は、ザックジャパンが示す好不調の波の出所にもなっているとここでも何度も述べてきた。去年の代表遠征に見られた「弱い10月と強い11月」とも言える大きな差もここにあったと指摘されてきたし、もう少し詳論してみよう。

 日本通常の攻守スタイルはこういうものだ。
①攻撃は、現在世界の最先端、パスを繋ぎ尽くす得点法
②守備は、前後どちらに構えても、縦に詰めた密集・コンパクト陣で敵ボールをより多く奪うやり方
③以上から必須となる敵カウンターに対する対策は、前陣からも常にプレスを掛けて良いパスを出させず、後陣はラインと、オフサイドトラップの精度とを上げること。

 こうして、山本が語る「スタイルのミスマッチ」とは、上の③の難しさを敵に衝かれると弱いことだと言える。山本も語っているように、ACLの敵は韓国にしても中国にしてもここ数年今や、南米、西欧の第一線実力FWを雇い始めた。この両国上位チームは国内の戦いだけでなく、ACLの日本チーム対策としてもこれが有効だと認識しているということだろう。上記③の対策、精度をしっかり上げないと、ACL中韓勢には勝てなくなったということだ。逆に言い換えれば、このアジア対策がしっかりしたJチームから、代表の弱点をカバーできる選手も生まれてくるとも言える。日本代表チーム・コンセプトから上記①②が抜けることは今後も決してないのだから。身体の屈強さではなく、技術とスピードで勝負する日本の宿命戦略①②を外す事は出来ないはずだ。

 
 さて、ブラジルWC大会の予選リーグ対戦3チームは全てカウンターが上手い。ザック・ジャパンが見事なカウンターを食うか食わないか、ここが勝敗の分かれ目になるだろう。「日本前陣の前からのプレスと後陣の押し上げ」、ブラジルWC最大の見所の一つだろう。セレッソの柿谷、山口、川崎の中村、横浜の栗原、斉藤ら代表候補には、敵カウンター対策をこのACLの闘いでチームと相談を重ねつつ、どんどん積み上げていって欲しいと願う。 

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1 コメント

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追加です (文科系)
2014-03-30 15:45:19
 上の課題が、日本の宿命だという事を一言。
 ベースバールマガジン社がこの15日付けで発行した「サッカーWC日本代表戦記」を読んでいたら、南ア大会直後の長友の、非常によいインタビュー記事があった。これ自身の要約投稿は近く載せる積もりですが、このエントリーとの関係で一言。南ア大会直前の有名なスイス合宿「激論」に絡んでのお話です。

『例えば守備時の(新たな)約束事です。それまでは、何でもかんでも相手ボールを奪いに行っていましたが、例えば韓国のような強い相手にはチェックをいなされ、ロングボールをけられて、そのこぼれ球を拾われるという悪循環に陥っていたんです。そこで、まず守備のポジションをしっかりと取って、陣型が整ったところで奪いに行く方法に変えようと。帰陣も早くするように、チーム内で意思統一しました』
 まー、こんな考え方も加わったところから、アンカー阿部、ワントップ本田のあの陣型が生まれた訳なのでした。
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