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ザックジャパン(149) 長友佑都の良い言葉  文科系

2014年04月01日 07時54分55秒 | スポーツ
長友佑都は、岡崎慎司と並んで僕にとって一番興味深いサッカー選手。いずれも、基本的には小学校低学年までにしか身につかないと言われる総合的サッカー技術ではプロ平均レベルには距離がある人物と観られてきたからである。岡崎は強豪高校のキャプテンを務めたが、清水に入った時はレギュラーなどは遠いような低技術だけが目立っていたと言われるし、長友に至っては明治大学に入ってから一人前に化けたと言われている。つまり、成人してからでも、普通の技術にプラスして頭脳を使えさえすれば、代表選手になれるという好例なのだ。ただ二人とも、一芸を持っていた。その一芸を十分に自覚して、優秀な頭脳を使ってその一芸を磨いた。二人はそんな共通性を持っている。岡崎の一芸はヘディング技術。長友の一芸は脚の速さ。それぞれがこれを研ぎ澄ました。前者は走り出しを、後者は体幹を鍛えて化けたと言われてきた。
 さて、岡崎の事はここで最も多く書いて来たが、長友の事を久しぶりに書いてみたい。興味深い読み物を読んだからだ。いつものように、僕が面白いと感じたら他の人もそう感じてくれるに違いないという趣向である。今回は或るインタビューの要約である。サッカーマガジン社からこの3月15日にでた「サッカ-WC日本代表戦記」の中にあった南ア大会を振り返った彼のインタビューである。10年7月の、まだJリーグ選手だった時のものである。

①まず、南ア大会直前に起こった「守備重視への布陣変換」など
『高いレベルになればなるほど細かいことが、違いを生むんです。あと「日本代表はやり方を変えた」とか言われているけど、変えていませんよ。守備的と言われたけど、全員で攻撃していましたから。何で周囲に守備的と映ったんだろう?阿部(勇樹)さんが中盤の底に入ったからですかね。でもヤット(遠藤保仁)さんとハセ(長谷部誠)さんは攻め上がっていたし・・・。僕は全然守備的だと思いませんでした』
『例えば守備時の(新たな)約束事です。それまでは、何でもかんでも相手ボールを奪いに行っていましたが、例えば韓国のような強い相手にはチェックをいなされ、ロングボールをけられて、そのこぼれ球を拾われるという悪循環に陥っていたんです。そこで、まず守備のポジションをしっかりと取って、陣型が整ったところで奪いに行く方法に変えようと。帰陣も早くするように、チーム内で意思統一しました』
『5月24日の日韓戦の2日前に岡田(武史)監督の部屋に呼び出されました。(中略)そのとき初めて「カメルーンとのワールドカップ初戦で、(サムエル)エトオを止めてほしい。お前にマンマークさせるかもしれない」と言われました』
『エトオや(デンマーク戦のマッチアップ相手)ロンメダルにも「やられた」とは思わなかったし、彼らに比べれば(大会前の親善試合イングランド戦で対峙した)セオ・ウォルコットの方が手強かったです。これまで対戦した選手の中で、一番トップギアに入るスピードが速かったし、足も軽かったですね』(注 このウォルコットとのマッチアップ内容についてだが、ここの末尾に当日の戦記から抜粋する。10年6月3日の当ブログ拙稿からのものだ。なお、この6月2~4日と南ア大会直前の練習マッチの総括をやっているのでよろしかったらご覧下さい。右欄外の「バックナンバー年月」クリック、当月カレンダーの「当該日」クリックから入ります。)

②自分自身の自覚、評価に関わって
『(Jリーグ選手として代表に選ばれ、世界と渡り合ったことについて)海外のクラブではなくJから選ばれたのは、日々のトレーニングがあったからです。(中略)自分にとって本当に必要なことは何なのか。それを見つけて行動に移すことですね。Jリーガーのほとんどは自分よりうまいので偉そうなことは言えませんが、長所を伸ばすことが一番だと思います。僕も、闘う姿勢は誰にも負けない。走力も誰にも負けないから、長所を伸ばしました。短所はトレーニングで克服できるけど、それより大切なのは、長所を伸ばすことです』
『僕は攻め上がる回数より、質が重要だと思うんです。あの大舞台では、単に攻め上がればいいというわけではありません。ワールドカップ常連国のレベルだと、僕らが攻め上がった裏を常に狙っていますから。高いレベルになればなるほど細かいことが違いを生むんです』


注 ①長友佑都が、ウォルコット落選に引導
 最初の報告はこれだ。イングランドの新星・ウォルコットが代表を外れて、世界的大ニュースになっている。代表決定直前の日本戦に先発しながら長友に走り勝てず、時にはね飛ばされていた事が決定的だったのは明白。「長友とマッチアップしたのが不運だった」と、遅まきながら僕は言いたい。同じように170センチで同じような超スピードでも、長友は体幹強化マニアであって、日本で最も強い体を持っている特別な存在。速いとは言え、まだ21歳で同じ170センチのウォルコットが対抗できなかったのも、改めて考えてみれば不思議はないのだ。
 この長友、イングランド戦は確か、韓国戦と同じ右サイドバックを予定されていたはず。それが急遽左に換わっていて、驚いた覚えがある。すぐに、相手右先発をウォルコットと確認してのことであろうと納得したのだ。そして、興味津々で二人の対決に固唾を飲んだもの。岡田監督が「敵の一番速い攻め手に、日本の一番速い守り手をぶつけた」わけだから。
 これだけの強さとスピードで、さらにチーム1、2の運動量をも誇ると、長友にはそれだけの力がある。W杯が終わったら即、もう日本にはいないことになるだろう。ヨーロッパでも大活躍が保証されているような、素晴らしい選手だ。

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