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ウクライナ報道などにちなんで  文科系

2023年05月01日 04時52分44秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 島国根性から世界情勢に疎いと言われてきた日本が、現在大変おかしな状況になっていると思う。太平洋戦争も、開戦に熱狂した国民の西欧無知から起こったものとも言えるから、相変わらず国内政治だけを論じ、国際情勢認識が偏っているやの今の風潮が怖い。今は、国際情勢が日本の政治を規定しているとさえ言える時代なのに。

 その一例、標記のことで度々訝り思うのがこれ。今の時代、自国の戦争でなくても大本営発表があるんだということ。ウクライナとロシアとの間で、日本の報道も「勧善懲悪報道」をやっている。一方を正義の士、他方を悪の権化と描く。そういうマスコミ編集方針があるようだ。悪者側を決め込んだその理由は「ロシアが侵攻したから」というもの以外にはないはずだが。
 これについて最初に連想する疑問がこれ。
「アメリカのイラク戦争において日本政府やマスコミはこんな態度を取ったのか?」
 この時のアメリカは、後に嘘と分かった理由で、自国から遙か遠くの中東の国に攻め入ったのだった。対するに、今回のロシアの蛮行は2014年国境紛争勃発以来のNATO浸食脅威を理由としていた。

 この戦争で最もホットなニュースでは、例えば、こんな疑問を持つ。
 ウクライナの「5月反転攻勢」が西側日本マスコミで大喧伝されているようだが、これって普通に考えておかしくはないか。
 戦況・戦線を大転換させるような作戦を西側マスコミが打ち揃って事前に大々的に発表・報道するって、一体どういう狙いなのか? 例えば、第二次大戦のノルマンジー上陸作戦は必然ではあったが、詳細は秘密を徹底して敢行されたはずだ。それを、今回の5月反転なるものでは、戦車や装甲車の数、その部隊数と訓練状況までを大喧伝している。こんなのは「敵を惑わせ、戦略の中心を見えなくする」一種の陽動作戦とか、ウクライナ側の戦意高揚戦略とも観うるが、日本マスコミは一体、どんな作戦を大々的に喧伝、援助しているのだろうか。
 素人考えだが、一例こんな事を思う。

 このウクライナ反攻作戦では、ウクライナ東部戦線、アゾフ海への回廊と、クリミア出入り口との三つの戦線のどれかを想定、準備させるものと報道されている。これによって、ロシアをこの三つの方面に動かし、その動員可能戦力を探りつつ、決戦の一点突破口を開きやすくする狙いなのではないかとも。とそのように観るとしても、西欧マスコミがそういうウクライナ側大本営発表をやっていることだけは確かなようだ。

 これでは世界が、経済・軍事ブロック化していくのをいわゆる西側マスコミが導いていくようなものではないか。世界が『西側90、中間60、中ロ側40』と割れていると言われているような今の事態を、ますます厳しく対峙させていくことになると恐れるのである。そして、この90の中心の国々が今や、中国の台湾侵攻を本気で予告しつつ、これに備えよと叫んでいるのである。アメリカ国防省の正式発表はまだこんな段階でしかないのに。アメリカには、政府関連以外にも世界ニュースを操る組織が存在するから要注意である。以下は、3月3日の当ブログ拙稿、抜粋である。

『2日の新聞に、国防総省次官の下院公聴会発言として、こういう記事が載ったが、これがアメリカの台湾侵攻に対する公式の立場なのだろう。記事の見出しはこういう物。『中国の台湾侵攻「兆候ない」』。というこの記事は、朝日新聞でも13面にあって、実に小さな扱いであった。内容はこういう物なのに。
「米国防総省のカール次官(政策担当)は2月28日、中国が2027年までに台湾に軍事侵攻する可能性をめぐり「中国の習近平国家主席や人民解放軍が『準備ができている』と考えている兆候はない」と述べた」 
「「(侵攻を)すると決めたわけではない」と指摘。「準備を加速させるであろう兆候もない」と述べた」
 日本にとってとても大事な記事なのに、扱いが小さすぎると考える。』


コメント
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