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不可解なNHKバッシング(1)人間動物園 ( ブログ安禅不必須山水より ) ネット虫

2009年06月27日 15時07分27秒 | Weblog
★今回のNHKもんだいについて「ブログ安禅不必須山水」さんが詳細に反論している。
http://ni0615.iza.ne.jp/blog/entry/1035164/
紹介させていただく。(ネット虫)
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NHKスペシャル「JAPANデビュー」の第一話「アジアの"一等国"」に対する『愛国主義者』の皆さんによるバッシングは、ネタの底をついたようだが、なおも続いている。
ここでは、「史実捏造」だとする4点について、検討してみたい。

1、「人間動物園」なんて酷すぎる捏造だ。

2、「日台戦争」「台日戦争」なんてありえない。

3、台湾人の多くが「漢民族」であるはずがない。

4、日本統治で「中国語」が禁じられたことはなかった。

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不可解1、「人間動物園」なんて酷すぎる捏造だ
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A 戦前日本への信念

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このNHKへの非難の背景には、どうやら、

「大東亜戦争敗戦までの帝国日本の台湾治世においては、台湾原住民を手厚く保護しその近代化を援助した。その成果として『高砂族』義勇隊への志願者も多く、ニューギニア等で戦死した義勇兵は靖国神社に祀られている」
といった戦前日本への信頼感をゆるがせにしてはならない、という強い信念があるようだ。
信念は結構なことだ。しかし、歴史というのは信念がつくるものではなく、事実がつくるものだ。

B、台湾先住民は日本を歓迎していたか?
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果たして、台湾先住民は日本の治世を喜んで迎えたのだろうか?

日本が台湾を領有したとき、台湾原住民は野蛮人という意味の「蕃」と呼ばれていた。清国の治世にすでに同化したものを「熟蕃」といい、同化してない種族を「生蕃」と呼んでいた。そうして台湾原住民を同化させることを「理蕃」といっていた。
日清戦争後、統治を清国から引き継いだ日本の台湾総督府も、同化政策を進め、これら「理蕃」の概念を踏襲した。
台湾原住民はすでに農地化できない山地に追いやられ、狩猟や採集の暮らしを営み、他人の干渉さえなければ争いは起きない状態だった。しかし、台湾の近代化を急ぐ植民地経営においては、樟脳採集や道路鉄道開発の勢いを台湾原住民のいる山地に及ぼさないわけにはいかなかった。

C、蕃人の反乱
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そこで摩擦が起きた。アメとムチの理番政策を担うのは警察組織であった。日本人巡査は各村々=蕃社に駐在し、原住民の頭目たちの上にたって、行政、教育、衛生を指導した。そして、「蕃人」の懐柔と反乱の繰り返しは、霧社事件が終結する1931年まで続いた。
→年表参照:http://web.thu.edu.tw/mike/www/class/Tainichi/data/musha-hisotry.html
霧社事件とは、日本総督府の理番政策がもっとも行き届いた模範的な村々=蕃社による反乱で、悲惨な結末を迎えたものだった。

→霧社事件 http://www16.atwiki.jp/pipopipo555jp/pages/2029.html#id_285cf8b5

D、「高砂族」の誕生?
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実は、意外と思う人が多いと思うが、「高砂族」というのは1935年に総督府が生み出した新語なのである。

もともと台湾先住民は、高山族9族、平埔族10族といわれ、その祖先も一つではなく、言語のルーツも多様である。それを総督府は、「高砂族」という一族に括ってしまった。いまNHKを激しく罵っている人たちも、この「高砂族」という人工民族名を少しの疑いも無く信じきっている。
総督府は「高砂族」という名前を与えると共に皇民化教育を徹底した。「部族」の為から「国家」の為にと、彼らの生きる目的を切り替えさせた。
台湾原住民青少年の白紙の心に「国家」と「皇民」意識が植え込まれたのでる。

そうした結果として生まれたのが、「高砂義勇隊」であった。

(ちなみに、「高砂義勇隊」は正式の兵隊ではなく志願の軍属の身分であったという)

E, 日英博覧会に戻ると
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以上のことを踏まえて、NHKの「アジアの一等国」が紹介した1910年の日英博覧会の時点に戻ってみよう。
そのときには、まだ「高砂族」は一人もいなかった。なぜなら「高砂族」という言葉が生まれる25年も前だからである。
では日英博覧会に展示された台湾原住民パイワン族の人々はなんと呼ばれていたか、
それは、「生蕃」である。すなわち未だに同化していない未開の「蕃」。

>「右ノ外台湾生蕃ニ就テハ総督府民政長官及ヒックス間二契約締結セラレ両社ノ生蕃二十四人警部一名巡査一名監督ノ下ニ二月十六日門司ヨリ乗船シテ渡英セリ」(農商務省1912;869-872)

文明にまだ染まっていない未開の民だからこそ、博覧会で観客を集められる「余興」となったのである。

→英文wikipedia 「human zoo」
http://www16.atwiki.jp/pipopipo555jp/pages/2022.html

F, 企画は英国人
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NHKを批判する人たちの中には、
「日本は欧米に文明国であることを見せようとしたのだから、『人間動物園』のような野蛮なことをするはずがない」という人がいるが、これも事実にもとづかない「信念」にすぎない。
事実は欧米人が喜び観客を集められるからという理由で、「人間動物園」に倣ったのである。しかも、そう判断したのは総合プロデュースを日本政府から委託された、イギリス人なのであった。

>,「明年の博覧会々場ニ開設セラルペキ諸種ノ本邦余輿ヲ一手ニ経営スル為メ英国有志者ヲシテ一ノシンジケートヲ組織セシムル事」と書かれ,少なくとも3名の「英国紳士」からなるシンジケートと,交渉および事務処理役の日本人が任命されたと書いている。(外交史料館資料『日英博覧會開設一件』)
いかにすれば、ロンドンで開かれる博覧会に集客できるか、「人間動物園」のノウハウに熟知したイギリス人の企画によって、「アイヌ村」と「台湾生蕃社」が博覧会場に誕生したのである。

G、その後
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日英博覧会は、どうやら大成功だったようである。「出展」したアイヌ人と台湾原住民は、博覧会が終わると直ぐに帰国した。アイヌの古老はのちに楽しげにロンドンでの体験を家族に語ったそうである。また、台湾原住民パイワン族にもイギリス人博物学者とも交流が伝承されているそうである。

これをもってNHK批判者は、「人間動物園」ではなく「文化交流」であるというが、そもそも「人間動物園」には本人たちを直接虐げるということは含んでいない。英文wikipedia 「human zoo」にあげられた事例にしたところで、当事者本人たちは人種差別が当然だったその当時、虐げられたとは思ってやしない。
批判は外部から巻き起こり、やがてレイシズムは批判の対象になるのである。NHKの番組で紹介されたように、その子孫たちが唇を噛むのである。

問題は、「人間動物園」という概念に当てはまるかどうかと言うことである。
日本政府の農商務省公文書に拠れば、「台湾生蕃」24名は、日英博覧会の人寄せの「余興」として警部と巡査によってロンドンに連れて行かれ、会場に再現された「蕃社」の中で半年間くらし、半年間その生活生態が展示(衆目環視)された。
その事実は消えない。
→前稿 「人間動物園」、台湾先住民は出演者に過ぎないのか?
http://ni0615.iza.ne.jp/blog/entry/1018889/

(以上)



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NHKに激励の声を!!!!      ネット虫

2009年06月27日 12時03分40秒 | Weblog
★仲間からの情報によれば、とにかく歴史歪曲の歴史修正主義の勢力が団結して、公共放送を恫喝しようとしています。組織的な闘いです。反撃に参加ください。
下記のNHKへ連絡を。
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NHKスペシャル放映問題が、大変なことになっています。

彼らの団結力と行動力はすごい。
小さな差異で分裂しがちな反戦派とは大違い・・・。

 日本の台湾統治を取り上げた、NHKスペシャル「アジアの“一等 国”」(4月5日放送)の偏向・歪曲問題で、8300人を超える視聴者らが25 日、放送法や受信契約に違反する番組で精神被害を受けたとして、NHKを相手に計約8300万円の損害賠償を求める集団訴訟を東京地裁に起こすことが分かった。

 とにかく、ここはNHKを激励しないといけません。
こういう動きを侮ると取り返しのつかないことになります。
歴史修正主義も、最初に侮ったからあれほどの勢いになったのです。
ぜひNHKに激励の声を。

応援のNHKの連絡先はここ
http://www.nhk.or.jp/css/goiken/fax.html

 
コメント (4)
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