二ツ井を出発してわずか20分も掛からずに、次の道の駅「たかのす」に到着します。別名「大太鼓の里」。ギネス世界記録の牛皮の太鼓です。
ここが目的地までの最終中継地点なので、一応身辺を綺麗にしようと立ち寄るわけです。以前からお馴染みなのに、なんか凄く物寂しい感覚に陥ります。さっきの建物が、開放的で大きくて明る過ぎたのです。
で、すぐにメシは二ツ井で済ますんだったと後悔の念に駆られます。人の入りも比較になりません。でも地理的には、この場所は格好の休み場所に当たります。秋田市から例えば弘前方面に向かう場合、最短距離で上小阿仁を抜けると国道7号との合流地点となります。同じく角館から内陸を通って鷹巣までの秋田内陸縦貫鉄道。それの始発・終点ということです。多分、地理的有利さで持っているんだろうと思います。
よって期待せずにレストランに入ったわけです。先客は2テーブルくらいでした。そこを切り盛りするおばちゃんが凄かったです。細身で高音の良く通る声で「いらっしゃいませ~」と声を掛けられます。注文は、なぜかひとつテーブルを挟んで、その向こうのテーブルから何になさいますかと聞くんです。広東麺に大太鼓ラーメンの塩に海老天ぷらそばにしました。
当然おばちゃん復唱しますね。その声が良く通るんですね。会場内に。
客は都合3回、自分の食べたモノを全員の前で紹介する形になります。持って来た時と会計する時です。でも恥ずかしいんですが、おばちゃんの声が素晴らしいので、嫌な気分にはなりません。そして良く動く。接客は彼女一人だけですから食堂内を縦横無尽に走り回るわけです。スマートな体型も良く分かります。
11時半頃、席に着いて、次第に席は埋まり出しました。その頃から、あるキーワードが頻繁に登場し始めます。「トンバラ?」。あちこちで「トンバラ」。また「トンバラ」。馴染みの客が言う前に「トンバラですね?」。
あらためてメニューを探しました。あった。野菜ラーメンだ。これが「トンバラ」。それは初めにオレも目が行ったやつで、一番美味しそうに見えたんです。
ただ私は「そば」と決めていました。ここには「ダムカレー」もありました。ダムカレーは「減塩」をうたい文句にしていました。そしてその裏には各メニューの塩分量まで記載されています。おう~。かなり減塩に気を遣っているみたいだな。
海老天ぷらそばを一口食べて、その考えも泡と消えました。アレー、やっぱりしょっぱいやんけ~。脇目も振らず、コップの水を足しました。我慢して水を飲むより、自分好みにして頂いた方がずっと美味しい。
ん~。県北は奥が深い。今度来たら、迷わずトンバラにするべ。
ps. 理由は分からないが、トンバラは豚のバラ肉でしょうね。注文するなら、その理由も聞かないとね。それとも、食べれば分かる?