松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

罰金を書き足して、多めに払ってやった結果。

2016-01-30 16:26:15 | 日記・エッセイ・コラム

 男鹿に通っている頃のことです。なにかの用事で文化会館前を往復しました。またネズミ捕りやってやがる、と見ながら反対車線を通りました。その帰り、まだやっていたので、からかってやるつもりでギリギリ64kまで上げるつもりでした。

 当時は50k制限でしたので、15kオーバーだと捕まえていたのです。日頃の不満が多少右足に作用して、力が余計に入ったようです。向こうのレーダーが65kを表示したらしく、小躍りして一人が道路に飛び出して来て、制止されました。またまた頭に血が上ったので、職業を聞かれて「バーの呼び込みです」とか気の利いたセリフは出ませんでした。多分、正直に答えたと思います。

 若い頃は結構反則が多く、つまらない所で点数を加算されていました。一時不停止とか大森山を逆走したり、慣れない場所で良く切符切られていました。自分の机に戻って、切符をしげしげ眺め、罰金の数字を加工する誘惑にかられました。

 ふところに余裕があったわけでもありませんが、なにかしてやりたい気持ちで一杯でした。1の数字を4に変えたか、円記号(¥)がなかったので、1万円足したか忘れました。いづれ2倍以上の、これでもかという金額を振り込みました。

 しばらくは何事も起こらない日が続き、ある日県警本部から電話がきました。どうも先方の手違いで、還付する必要があるというような言い方でした。それで、「気が付きましたか、それは寄付のつもりで多めに払いました。なんなら、次回の分の前払いと考えて下さい。」と皮肉を込めて一旦は辞退しました。

 しかし向こうも簡単には引き下がりませんでした。どうも反則切符を切った人間も、かなり責められて、訳が分からない様子でした。結局私が折れて、払い戻しを受けたのですが、そのためにまた、ひと手間掛ける羽目になりました。手続きは面倒に思いませんでしたが、出向く時間が惜しかったです。

 このどうしようもない、ひねくれた性格が、結構自分では気に入っています。なんといっても、「私以外私じゃないの」ですからね。蔑鍵さんもそう思うでしょ。

コメント
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