松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

デビットボウイで、タイムスリップ。

2016-01-17 16:30:38 | 日記・エッセイ・コラム

 どうしてもYouTubeの音では納得できず、カセットデッキを買いました。これで40年前に録音したデビットボウイを聴くのです。デビットボウイは意外とシンプルな安いカセットに録音されていました。西ドイツのBASF製です。初めて出てきた音はSTAR・MANが終わった後のカーリー・サイモン「うつろな愛」でした。ボブ・ディランもありました。安い割りにBASFのテープは頑丈でした。40年前にしては、出力も高くいい音出しています。それにさすがは新品。我慢して使っていたデッキは回転を制御できず、音が上がったり下がったりしていましたが、これは安心して聞くことができます。

 しかしカセットテープというのは、なんて寿命の長い媒体なのでしょう。オランダのフィリップス社が1962年に開発したのですから、優に50年を超えます。今また若いファンが増えているとか。いいことです。

 さて「風に吹かれて」が終わると、なぜか私の歌声が聞こえてきます。やべエ、と言っていつもならヘッドホンに替えるところですが、きょうは40年前の自分の声をじっくり聴きます。当時使っていたSONYのP&D。これにはマイクが付いていて、ミキシング機能はありませんでしたが、私は片側のトラックに自分の歌を混ぜる方法を知っていました。マイクのカバーを半開きにすると出来たのです。森進一とビートルズを歌っていました。意外といい声です。それに今は出ない高音が楽に出ています。そんな頃があったんだあ。早送りすると、テープが張り付いていることがあるので、順序良く再生します。しばし楽しんで、オートリバースが働いて裏に行きました。「TIME」です。おお、これは思ったよりいい曲でした。3本の指に入るかも知れない。デビット・ボウイの世界は、音もグラマラスです。全然違います。今こういう音作りをする人はいるんでしょうか。とっても新鮮で、まったく古さを感じさせません。やっぱりデビットボウイはスピーカーで聴くべし。ようやくオレの空間が戻ってきた。うれしい。

 40年前の自分から届いたプレゼント。大事に時間の箱を開けています。バロックの時代も含めて、こんなに毎年、新曲が出ているのに、まだ新しいメロディが生まれるなんて、信じ難い世界です。

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