棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

中国秘画のはなし--3

2008-09-27 08:59:11 | エッセイ・随筆
今朝方は冷やっこい風が流れ、いよいよ本格的な秋を感じさせます。
今のところ、雲が広がっている空ですが、稲刈りにはちょうどいい天気かもしれません。それでは・・・・

中国の帝王学の一つ「房中術」の目的は延年長寿で、セックスもそのための医術なのであった。
ひたすら男は、女人の精気を吸い取るに在る。オバハンは男の精気をむさぼり、吸い取る。
皇帝は若き玉門から放出される津液(シンエキ)を、オバチャンは精液を飲むのである。
されば、若き精気が血のごとく我が体内をめぐり、脳にいたり、いつまでも若く精力絶倫でいられる。
というわけだ。めでたし、めでたし。
そこで喜んでもいられない。さらに神仙術となる。
もーーー面倒だから止めます。精力がきれてしまった。

文字の国、中国だけあって、紀元前からの事々が文として残っているが、
絵となると、13世紀の栄元時代以前のものは喪失しているらしい。
このころの房中絵を観ると、宮廷の見事な調度品が描かれ、ゆったりとした空間の中に、お二人さんが語り合ったり、まさぐりあったり、なにか高貴なふんいきがあっていい。
中国絵画世界の独特な空間作りは、儒教・道教の影響を受け、「仙境世界」を現わしている。
房中絵にも、山水の名画を鑑賞する趣があります。
女性の顔も十代の初々しさが漂って、笑い声が聞こえてきそうだ。
肝心の(?)合体図は宋代のものは観ていません。

話は飛びますが、かの楊貴妃の纏足されたアンヨは、手のひらにのったといいます。
確かに、描かれている美女の足は手よりも小さく描かれている。
纏足の目的は、逃げられないようにとか言われますが、ガキの時から物になりそうな女の子を、房中用に作り上げたのでしょう。
まさに、奢侈文化の極みではないでしょうか。
写真は纏足の部分で、足の小ささは絵画的デホォルメとは思えません。


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