棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

91-珍訳源氏-玉かずらの巻

2009-09-21 08:48:18 | 物語・絵本・童話
九州から逃れてきた一行は頼れる人もおらず、神仏におすがりするしかないと、八幡宮から大和の長谷寺の観音様まで、血豆をつぶしながらも一心に歩いたのです。
たまたま宿した相部屋で、行き会ったのが、昔おなじ姫(夕顔)にお使えしていた右近殿でした。彼女はそのとき源氏殿の屋敷にいたのです。
右近殿はさっそく主人である源氏殿に報告したが、話は急転直下とはならなかった。

源氏殿は右近から報告を受けましたが、いつものようにすぐに行動をしなかった。
というのは、聞くと観るとの大違いの失敗をした末摘花(若かりし頃、ウワサに興味を持って忍んでみれば、赤鼻のブスであった--末摘花の巻)の失敗をしたくなかったからだ。密かに調べ上げ、まんざらでもないとわかると、姫君にふさわしい衣装や身の回りのものをとどけたのです。


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