棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

秘められた日本の芸術作品

2014-12-01 10:21:52 | 山郷の暮し
空模様はあまり良くありませんが、気温は高くありがたいことです。

昨夜 以前からお願いしていた方の刺青を拝見させていただきました。
それも飲み会で唐突に。
ものがものだけに「ハイよ」てなわけにもいかないし、ご想像の通り相手もチョット怖もし衆。
その方は以前からひょんな事から知り合ったのですが、実に気さくな方でその筋の人だったとはとても思えない。
付かず離れずていどの、飲み会だけのお付き合いだった。
しかし、チラリと見えた刺青に、かなりの彫り物であると察しがついていた。
とはいっても、気安く拝見させてくれる中ではない。
幾度かあっているうちに、私の本性が知れたのか昨夜「リュウさん、見るかい」と言ってくれた。

いわゆる本格的な古典的絵柄で、全身ほどかされていると言った。
背中上部に観音様がおり、雲柄のなかに蛇が尻まで伸びている。
脇腹にその蛇と戦っている武者がいる。

正面の胸元は花と雲龍を模した美しい模様だ。

幕末から明治にかける錦絵や武者絵を想像してください。
特に 国芳 などが面白い。

刺青といえば墨の黒が次第に濃い紺色に変わってゆくのだが、グラゼーションが実に見事だった。
赤色はどんな技工かしらないが、驚いたことに澄んだ水色がはいっていることだった。

今までお風呂などで古典的に刺青は数人見たことはあるが、今回ほどまじまじと、しかも触ってみたことは始めてだ。
蛇足ですが、お風呂で立派な刺青が入っている方にあうと、多少怖いが身分を明かし拝見させていただいた。

写真撮影ができればよかったのだが、まだまだそこまではいかない。
なんとなく写真家の兄(岩淵四季)のことを語り、なんとか撮影の段まで持って行きたいと思う。

それにしてもおおっぴらに見せることができないシロモノだが、美しい。
正に秘められた日本の芸術作品だと改めて感じた。
いつの日か写真をご紹介できることを願っています。

ryusun

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