棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

天災・人災・人間ドラマ・3-11 東日本大震災を描く

2012-03-12 09:09:41 | 山郷の暮し
地元新聞・・市民タイムス3-10の記事より

松本市の画家・岩淵龍王丸さんが東日本大震災から一年目の節目の前に、人々の被災から再起までを表現した巨大画面を描いた。
人の力を超えた地震や津波の威力、原子力発電所の事故を経験しながらも、力強く支えあう人々の姿を、
「絵巻物のように」一つの作品に表している。(有賀文香 記者)

 9枚のキャンバスを並べて高さ1.6メートル、横8.3メートルの作品にし、水彩と油彩を併用した。
昨年3月11日以降の東北の時の流れを、右から左に向かって表現し、前半は街を飲み込み生活を破壊する真っ黒な波や、逃げ惑う人々、救出活動などを描いている。
中央には生と死を象徴した「光」と原発事故の光を対照的に描き、後半を復興と向きあう人々の姿、東北の豊かな自然と伝統伝統芸能で締めくくった。
 製作を決意したのは昨年9月。それまで「震災を現地で体験をしていない自分が絵空事に表現をしていいのか」と葛藤があったが、東北でボランティアを続けている知人から「芸術家の目で表現をしてほしい」といわれて踏ん切りがついた。
さらに三ヶ月をかけて構想を練ったが定まらず、「希望や人間愛を描きたい」という強い意思の下、12月に筆を執った。
 製作には現地の地方紙を活用し「記者の目を通じてつづられた客観的な描写」を読みあさったという。思いを巡らせ、涙を流しながらの日もあった。
 どの段階を完成とするのは難しいが、発生から一年目を節目に、3月中には最終的な仕上げをする予定だ。
機会があれば、一般公開もしたいといい「作品が奮起と自信を取り戻すきっかけとなれば」と願っている。

ryusun

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