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棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

25-若草の巻

2009-07-11 08:02:46 | 物語・絵本・童話
25--若草は憧れの女性の姪だった
因縁という不思議さは確かにあるものです。結果的にはそおなるように、天の力が働いていたとしかいいようがないことごとが・・・。
というのは、光源氏が思わず若草となずけた姫子は、源氏の君が一時も忘れることが出来ない、父親のお相手・藤壺の女御の姪にあたるのでした。
ヨクヨク似ているのは当然で、光源氏はなんとしても、屋敷に呼び寄せて世話をしょうと決心をした。

  手に摘みていつしかも身む紫の根にかよひける野辺の若草

「若草」のような無邪気な姫子に思いを馳せているころ、憧れの「藤壺の女御」様がご病気で、里帰りをされているとわかった。
好機とばかり、ごり押しで会い、思いのほどを打ち明けた。
まったくコリナイ光源氏です。

24--憧れの藤壷にそっくりな少女

2009-07-10 09:14:19 | 物語・絵本・童話
24--憧れの藤にそっくりな少女--若草
私は源氏殿のために病治癒の加持祈祷をしようと、北山に住む徳のある行者に段取りをした。
光源氏は泊りがけでの厄払い。
だいぶ気分もよくなり、散歩中に子柴垣に囲まれた品のある庵をみつけた。その庵を何の気なしに覗いたのが、またまたことのおこりであった。
私はこの庵のことは全く知らなかったが、40歳はすぎたが品のある美しい尼がすんでおられた。そこには身きれいな娘や女童がかしずき、それなりのご身分のようだっだ。10歳ほどの小さな姫がおられ、ひときは愛らしく「若草」のごとくで、光源氏は体内から突き上げてくる感激で見入ってしまったと言う。
このかわいらしい姫子は、光源氏が決して忘れることが出来ないでいる、オヤジの思われ女、藤壺を思わせる。というよりり藤壺の幼少期をほうふつさせ、光源氏はすっかりまいってしまった。
縁とはいえにしの絆とでも申しますか、ほんの一瞬から生まれるその後の展開は、吾らの予測などとても及ぶものではない。これにはわたしもびっくりしてしまった。

23-珍訳源氏物語-病治癒

2009-07-09 08:27:37 | 物語・絵本・童話
若紫の巻
光源氏17歳はほんのお遊び気分だった夕顔の君に、いつのまにか本気になってしまった。
同時に付き合っている女性はカンが鋭い。特に嫉妬深い女となればなおさらのことで、それはすざましい怨念パワーとなって、夕顔さんにとりついた。
あげくが、19歳という若い美空で狂い死にされてしまった。
皆様方の時代からしたら笑止なことかも・・・でもなさそうですね。けっこうオカルト・陰陽が流行っているとか。PC・コチョコチョの時代でも、人の本質は変わっていないのでしょう。話を戻しましょう。
光源氏は「夕顔」との不幸な別れより熱病に犯されてしまい、完治せぬまま陰鬱な日々をすごしておられた。
私がお見舞いに出かけたとき、夕顔殿のことを話さなかったのは、私の愛した女であったことを知っていたばかりか、私との間に出来た娘を、密かに探していたのだった。ワタシはそのことをまったくしらななかった。
そのことはずーーと後日に知ることになったのですが、私は源氏殿をお恨みなどしない。むしろ、心ずかってくれたのだと感謝もうしあげたいほどだ。

22-珍訳源氏物語-不倫の結末

2009-07-08 09:14:20 | 物語・絵本・童話
そもそも光源氏が彼女を知った そのいきさつは、源氏殿の乳母の病気見舞いに5条の家に訪れた時からだった。
道中、ヒノキ板塀に涼しげな夕顔の花がからみ、小さく粗末な家にはなんとも美しい女の影がみてとれる。しかも、外には立派な車やお供が外にひかえている。
もう、黙っていられる源氏殿ではなく乳母の息子に段取りをさせる。
その姫こそ、私が宿直の夜に語った姫であったのだ !!!もちろんそのことはズット後日にわかったことですが・・・・。

互いに身分を明かさないままの大瀬であったが、お付の者たちは源氏殿と感ずいていたであろう。
とうとお、心配ごとが起きてしまった。
大瀬を楽しんでいる真っ最中に、物の怪が夕顔にとりつき、あっけなく亡くなってしまった。これは大変なこと。いくら聡明な源氏殿であっても17歳。慌てふためいたことであろうが、おつきの右近の女房はナカナカの切れ者で、事なきを得ずに事後処理をおこなった。
源氏の君は、恋してはならない女からのむくいかもしれないと、おなげきであったという。光源氏はそれから一月ほど病でしまった。

21-珍訳源氏物語-夕顔の巻

2009-07-07 09:03:21 | 物語・絵本・童話
高貴な六条の御息所をつまみ食いするばかりか、身分に触るような女遊びにふけっているらしい光源氏。義兄としてチョットは注意でもとおもったのは、5条の下町に忍んでいるという情報だった。
 光源氏にしたら、私が以前に雨の夜に語ったことに触発されたのか、下々の暮らしぶりを垣間見ながらの、逢瀬を楽しんだのであろう。
 密かに部下に探らせ相手の女房(世話役の女)を問いただすと、源氏殿は「夕顔」19歳となずけ、大層お気に入りの女であるという。
3人の女性のお相手となれば源氏殿も気を使う。とくに、嫉妬深い六条の御息所様には、大層気を使っているようだと伝わってきた。
正直私もお手本になるような、清廉潔白な生活をしているわけでないが、一応は腹違いの妹--葵の君の義兄だから漏れ伝わってくるうわさは気になる。

19-珍訳源氏物語-空蝉

2009-07-05 08:09:48 | 物語・絵本・童話
チョットつまみ食い--空蝉
光源氏は気まぐれで紀伊の屋敷を訪れた。
当主の紀伊の介は出張しておらず、息子の紀伊の守が迎え出る。
光源氏の突然の来宅で屋敷は大騒ぎ。とくに女たちはうわさの殿御にお目にかかれると舞い上がってしまったが、源氏のお目当ての後妻は、夫が留守ということで挨拶にこなかった。それは良家として当然のことであったが、そこで簡単にあきらめないのが光源氏だ。
酒宴も面白おかしく終り、屋敷の灯も一つ二つと消えてゆく。
源氏はなんとしても評判の若後妻を見たく、酒の酔いもあるが、お坊ちゃん育ちのずうずうしさで後家さんの寝所に忍び込んだ。
女はびっくりしたが、そこは先祖代々、親父譲りの天才的手練手管の名手。目的はきっちりと果たしたが、「もうコレ限りにしてください」と泣くばかりで、次回の約束どころではなく、明け方には、空しく女の衣があるばかり。
空蝉の身をかへてける木のもとになほ人柄のなつかしきなな  と詠った。
空蝉とはうまい事をいったものだ。
罪作りなことをしましたが、当時は(今もでしょうかねー)は結構そんなことがありました・・。

全くの後日談ですが、空蝉殿は夫が亡くなった後髪を下ろされ、つつましやかな生活を送っておられた。その後、源氏殿が屋敷に迎え入、源氏殿のよき相談相手として幸せな余生を送られた。

18-珍訳源氏物語-若さゆえに

2009-07-04 11:48:35 | 物語・絵本・童話
私は源氏殿に誘われて、ついつい自分の恥じをはなしてしまったが、理想の女などと知ったかぶってみても、源氏は17歳。義兄のワシだとて26才。取り囲み連も皆若く、ちばしの黄色い者ばかりだった。
若さに任せた女出入りの多さの自慢ばかりで、痛み・喜びなどの人情の機微を少しもわかっていなかった。今から思うと、世間知らずのお笑い種だった。
「源氏物語」で有名な空蝉のシーンがあります。
それは、雨の夜のひまっつぶしの女談義や私の話に、さと心というか恋しさもあってか光源氏は翌日、久しぶりに妻の葵の上が住む私の実家・左大臣家にいった。しかし、あいかわらずお高く留まった有様に、打ちのめされてしまった。
昨夜のの話で、理想的な女こそ我妻、葵の上ではなかったのかと思って訪ねただけに、がっかりしてしまった。
面白くないから、静かな川のほとりにあるという、紀伊の屋敷にいってみた。というのは、以前から誘いを受けていたことと、美人でうわさの紀伊の介の若い後妻をみたかったからであった。

17-珍訳源氏物語--一目ぼれ

2009-07-03 09:36:09 | 物語・絵本・童話
お話を戻しましょう。
下下との気取らないお遊びを覚えてしまったそんな日々を送っていたとき、父左大臣のお供でさる屋敷に赴いた。そこでチラリとみた姫にとりこになってしまった。
なんといったらいいのか・・・そお、梅雨も上がり、夕刻のうす明かりにボーーと咲く・・・ナンという花でしたか・・・・。
「夕顔」ですかと源氏殿かいった。そお、とりわけ美しいのではないのですか、清楚でやさしく控えめな姫にむちゅうになり、下賎の女との遊びはぴたりとおわってしまいました。
「身分はともかく、気立てのいい女に情がうつって、面倒を見ていたが、妻にばれてしまい、遠のいてしまった。あるとき女からの手紙に撫子の花がそえられていた。私たちの間に女の子が生まれていたのさ。そのうちに、女も子供も消えてしまった。いくら探しても解らないのだ。不憫でならないが、あまり、気の弱いのも問題だよ」
光源氏はいたく、興味を示された様子だった。
まさか、この姫と源氏殿がめぐり合うとは誰がおもったであろう。さらに、私の娘と源氏殿が10数年後に結びついてゆくなど・・・・運命のいたずらというより、いにしえの縁だったのだろうか。

16-珍訳源氏物語-若気の失敗

2009-07-02 07:50:17 | 物語・絵本・童話
お勤め中(夜勤)とはいっても夜はひまなもの、おおびっらではないが一杯飲みながらの話。いささかよってしまった私は、二十歳前に郎党と市中で遊び女と遊んだ話をしてしまった。
下々のおおらかであけすけな愛の営みは、野生の花の美しさと力強さがあり、王朝貴族・良家の姫では決してありえぬことだった。
一時は、高貴な姫たちとの駆け引きの面白さなどめんどうになり、私は身分もわきまえず、衣服を下下にあわせ、忍び通ったことなどを・・・。
正直、下品な者の女房・女たちなどと、狂ったようにあそんでしまった。そんなことをポツリポツリと語ったが、同席の若い連中は想像にもできないことだったろう。
あなた方の時代に合わせてみれば、不倫だ援助交際だの、タレントのラチも無いことに、中学・高校生くらいの男の子が、女性を解ったようなことをいっているようなもの。
成人をすぎたワタシとしては、ついついはなしが滑ってしまったが・・・
いつの時代も、自慢やウワサ話は自惚れ徒共に、嫉妬・ねたみも含んでいるのでしょう。

15-珍訳源氏物語--Hはなし

2009-07-01 10:36:37 | 物語・絵本・童話
今から思えば若い時代はH話が自慢ごと。
王朝貴族時代の男女関係は皆様方の時代よりはかなりおおらか。それゆえに、Hはなしも品があったというか、ズバリいうことはあまりなかった。
それに引きかえ皆様方の時代は、私どもからしましたら逆に欲求不満。ストレスの塊ゆえに、そのはけ口も単に情欲の発散なのでしょう。なんとも救われないきがしますが・・・。
話を戻しましょう。
皆なは当然、妹の美貌のことを知っている。おおもての光源氏ではあるが、どこか寂しそうな源氏殿のことを思ってか、妻である葵の上を、智と美を兼ね備えた理想の女性だと褒めちぎっていた。
 柱にもたれた源氏をチラッと観ると、目は笑っているがなんとも言いがたい寂しげな様子は、男のワシが見てもゾットする美しさであった。
「義兄上はなにか秘め事はございませんか・・」と源氏に水を向けられ、ついつい私は話してしまった。

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本