岡山ジュニアラグビースクール(岡山ラグビースクール中学部)の記録

中学生や保護者が、チャレンジを楽しみ、充実した時間を共有した活動の記録です。

(1) Go Forward 「前進」

2010年04月15日 | ラグビーの基本
「前進」とは、攻撃の方向に関することです。

ラグビーの目的はトライであり、チームは常にボールを前に動かし進まなければいけません。そのためには、「前進」(Go Forward)と「展開」(Develop)が基本です。

しかし、実際のゲームでは、ボールを持って無意味に目の前の密集に突っ込んだり、横走りするプレーヤーも多くいます。
もちろん、チームが前進するチャンスを作るために、一時的に密集の真中に突っ込んだり、横への動きが必要なこともありますが、「前進する」基本を忘れてしまったら、勝利はありません。

「前進」は、まずセットプレーから始まります。

その第一は、スクラムやラインアウトですが、アタックを前進、展開させるためには、セットプレーで少しでも前に押し込む(押し合いのない中学生のスクラムでも、前にブレークするなど)ことが大切です。
セットプレーで少しでも押し込めば、相手のディフェンスラインを後退させ、アタックのための余裕(時間とスペース)が生まれます。

「前進」についてもう一つ大切なことは、「ゲインライン」を意識することです。

例えば、スクラムからのアタックでは、相手チームのディフェンスが5m下がっているとはいえ、組織的なプレッシャーも強烈で、ただ単純にボールをオープンに回したのでは、ゲインラインの突破は普通は不可能です。

そのため、個々のプレーヤーのスキルで相手を抜くとか、サイド攻撃をするとか、エキストラマンが参加(フルバック参加等)するとか、ショートパスで縦を突くとか、モールやラックでポイントを作り次の二次攻撃でゲインラインを突破するといったことが必要です。
これに対し、ラインアウトからならば、相手BKのディフェンスラインも、スクラムよりもずっと離れており、FWから遠い位置にオーバーラップする(バックスが前に仕掛ける)方法を用いることもできます。

モールやラックからでは、相手チームのディフェンスが組織化される前、つまり、BKのディフェンスラインができる前に、思い切って外側のスペースを使うアタックも効果的です。

BKラインの攻撃が横流れしないことも、前進するために大切な点の一つです。
BKラインを立て直すのは、主にインサイドCTBの役割です。
インサイドCTBがラインを立て直してくれなければ、それより外側のプレーヤーでは難しく、この役割をスムーズに行ってもらうために、他のプレーヤーはボールをインサイドCTBに供給する努力をします。

相手にアタックを仕掛け、攻撃的に当たること、その際に有利な姿勢を作ることも、前進的なアタックのために必要なスキルです。特に正しく当たる姿勢、倒され方等を日頃の練習で身に付けなければいけません。

相手プレーヤーを抜くスキルも、アタックで前進するために重要な項目の一つです。
これには1対1のサイドステップやスワーブ等のランニング技術と、ある方向へアタックすると見せかけて他の方向にアタックする(空クロス)といったチームとしての戦略があります。