野菜や果物は、おろすと更に酵素が活性化する性質がありますので、ミキサーのような道具を使うことに致しました。おいしく飲むためには、液体が滑らかでザラザラしていない事が大切です。以前はジューサーミキサーがあり、液体のジュース部分のみ使用して野菜カスは捨ててしまった時代がありました。この野菜カスには人体にとって大切な食物繊維がたくさん含まれています。この食物繊維ごと飲むジュースにしようと思い、最初は自宅にあるミキサーでやってみました。ある程度は滑らかになるのですが、これ以上滑らかにしたいと思っていたところ、ブレードの回転数が高いマジックブレットと言う製品があることがテレビの宣伝で分かり、早速購入しました。この機種は材料を入れるブレンダーにフィルターを組み込めるもので、フィルターの外にジュース液が出て、フィルターの中へ食物繊維が集まるようになっています。今、ジュース作りの機種が色々販売されていますが、ジュース作り以外にも使用できるこの機種に致しました。果たしておいしいジュースが出来るでしょうか。
( 食物繊維とは )
人間の消化酵素では消化されない食品中の難消化成分で、つい最近まで栄養の面から価値の無いものとされていましたが、今は大腸癌はじめ、生活習慣病に役立つ栄養素として注目されています。
食物繊維は主に穀類、野菜類、果物、海藻、イモ類、大豆に多く含まれています。
食物繊維は大きく分けると、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分けることが出来ます。水溶性食物繊維は水に溶け、ヌルヌル・ネバネバしています。昆布やわかめの中にはアルギン酸、寒天・コンニャク・山芋にはマンナン、果物・野菜・マーマレードにはペクチンがあります。これらは体の中へ入るとドロドロのゲル状になるため、食べた食品の移動が穏やかになって小腸での栄養吸収を和らげ、糖の吸収速度を遅くします。そのため血糖値の急な上昇を抑えたり、コレステロールを減少させる働きをします。また、ゲル状になった繊維が大腸内の善玉菌の餌になり、腸内環境を整え便秘解消効果も期待できます。
一方、不溶性食物繊維は水に溶けず、口当たりがボソボソ・モサモサしています。野菜・果物中に含まれるセルロース、未熟な果物にはプロトペクチン、きのこ類にはグルカン、エビ・カニの殻にはキチン・キトサンがあります。これらは繊維自体が水に溶けない分、水を吸収して数倍に膨れ、これが腸を刺激してぜん動運動を活発にさせて、腸内の老廃物や発癌性物質を排泄しています。
昭和30年代の終わり頃までの食事は、主食はご飯を食べ、副食は魚介類、芋や野菜の煮物、味噌汁、漬物を食べていました。このような食生活では食物繊維は注意しなくても十分取れていましたが、近年、肉類が増加した食事に変化するにしたがって次第に食物繊維の摂取量が減少してきています。脂肪性食品の多い食生活には、血中コレステロールのコントロールや動脈硬化、心臓病の予防、糖尿病の予防・改善等に食物繊維の機能が欠くことのできない重要な栄養素なので、たくさん摂っていただきたいと思います。
では、どの様な方法で食物繊維を摂ったらよいのでしょうか。
① 生で食べる野菜よりも、熱を加えないと食べられない野菜( ごぼう )やさつま芋の方が食物繊維を多く含んでいます。
② お浸しや煮物など加熱した方が、嵩を減らしてたくさん食べることが出来ます。
③ 食物繊維の少ない主食の白米に、玄米や大麦を加えて食物繊維の量を増やします。
④ 果物や野菜の皮の部分に食物繊維がたくさん含まれていますので、皮ごと食べられるように調理を工夫する。
その他干し柿などのドライフルーツ類にも食物繊維が多く含まれています。水溶性・不溶性の両食物繊維を上手に組み合わせて摂取出来るようにしましょう。