サン・クッキングスクール

ヘルシーでスピーディなお料理の実習や、バランスのとれた食生活についても幅広く学習できる教室です。

始めに  ① 手作り野菜ジュースを始めたきっかけは

2009-02-09 14:24:19 | Weblog
 このジュースに取り組むきっかけは、2004年に退職後2年間サン・オフィスを手伝い、2006年からお料理教室を開く準備に入った春のことでした。家にいる時間が多くなり、テレビを見る回数も増え自然に色々な製品の宣伝も見る事になりました。当時は” 青汁 ”の宣伝が多く、何回も見るうちに緑黄色野菜が青汁になるまでの間に、加熱殺菌のため人体にとって大切な生理機能をつかさどるビタミンや酵素が破壊されてしまっている青汁に、どれだけの効果が期待出来るのだろうかと思ったことが出発点でした。

( 酵素とはどのようなものか )
 
 酵素とは人間をはじめ、あらゆる生物の体内にあるもので、生命活動に不可欠な役割をしているものです。
 人間には大きく分けると、消化酵素と、代謝酵素と呼ばれている酵素の2つがあります。消化酵素は食べたものを消化し、栄養素が有効に吸収できる手助けをするものです。代謝酵素は吸収した栄養素を細胞に届けて有効に働く手助け( 新陳代謝 )をしたり、体内の有害な毒素を汗や尿にして対外へ排出する働きや、自然治癒力や免疫力を高める働きをしています。
この重要な酵素はたん白分解酵素によって作られますが、各人の一生の間に出来る酵素の量は決まっています。また、使うと無くなる消耗品であり、加齢と共に減っていきます。日常生活でも、タバコ、酒、過食、インスタント食品、ファーストフード、スナック菓子類に依存した生活や不規則な生活の中でどんどん酵素が減っていきます。そのため消化しきれないものが体内に吸収されてしまい、次第に血液がどろどろになってしまいます。血流・血行が悪くなり体中の細胞に十分血液が行き渡らなくなるために、様々な病気を引き起こすことになります。慢性疲労、肥満、頭痛、花粉症、高血圧、高血糖、更に酵素の不足が続くと細胞が正常に働けなくなるため、癌になってしまいます。老化のプロセスも早める事になってしまい、酵素が無くなれば生きていくことも出来なくなってしまいます。
 ではどうしたら良いのでしょうか。酵素はあらゆる生物の体内に存在しています。食生活で考えるならば新鮮な生の食べ物( 生野菜・果物・生の肉・生の魚 )と発酵食品(納豆・漬物・味噌・醤油・ヨーグルト)に豊富に含まれています。新鮮な生の食べ物には、消化吸収に役立つ酵素がたくさん含まれ、体内での代謝反応をスピードアップさせ、炭水化物、タンパク質、脂質の消化を助けます。また発酵食品は予備発酵された食べ物で、胃の中に入ってもスムーズに消化が行なわれ、消化酵素の節約になります。ところが酵素は生の状態の時はピンピンしているのですが、熱に弱い欠点があり、50℃以上加熱されると酵素が壊れてしまいます。煮たり、焼いたり、炒めたりの加熱調理方法では、いとも簡単に酵素が壊れ、酵素を期待することが出来ません。そこで生の食品を上手に取り入れて食べる組み合わせをすることが必要で、加熱したものばかり食べないよう心がけることが大切です。また消化酵素を含んだものと一緒に食べることをお勧めします。それはその消化酵素が食品の消化を助けるため、体内での消化酵素の生産が少量で済み、その分代謝酵素がたくさん生産されることになります。たくさん生産された代謝酵素は体の隅々まで行き渡り、新陳代謝を促し免疫力や自然治癒力を高め、肌や筋肉は若返り身体の不調が改善されて行く様になります。
 そのため限りある酵素の無駄を省き、いかに節約するかが健康の長さを決定する鍵になります。それでは食物酵素を効果的に摂る方法について考えてみましょう。
まず新鮮な野菜や果物の中には自分を分解するたくさんの酵素が含まれています。野菜の中でもレタス、キャベツ、人参、セロリ、玉ねぎ、ねぎ、にんにく、トマト、パセリ、ピーマン、きゅうり、大根、青じそ、山芋に多く含まれています。食べ方はサラダ、酢の物等生野菜として食べる他、焼き魚に酵素を含んだ大根おろしを添えることも大切な事です。また果物と一緒にジュースにするとたくさんの酵素が摂取できてとても効果的です。
果物も新鮮な物であれば何でも良いのですが、果物には自分を分解する酵素のほかに他の食品までも分解する特別な酵素を持っている果物があります。ココナツ・パイナップル・パパイヤ・キウイ・マンゴー・いちごなどですが、肉と一緒に食べると肉のタンパク質の消化が助けられ、人体で作る酵素が節約できます。また果物は、朝食べると胃腸に負担をかけずに便通が促されたりします。
果物は甘いので太ると思われがちですが、積極的に摂っていると酵素がたくさんあるために、体内の代謝が活発になり蓄積されていた体脂肪を減らす効果もあります。糖分の果糖はインスリンを使わないため糖尿病の心配も無く、カロリーは低くビタミン・無機質・水分も摂取することが出来る良い栄養食品です。
  また野菜や果物には、植物色素のポリフェノール、フラボノイド、カロチノイド、ファイトケミカルといった抗酸化作用や抗癌作用がある成分が含まれています。ビタミン・無機質も豊富で酵素の働きを助けたり、水分や繊維も多いので腸をきれいにしてくれます。また生の淡色野菜や果物を食べると、白血球からできるサイトカインが活性化して癌細胞を攻撃したり、細菌やウィルスをやっつけたりする効果があります。
  発酵食品は、酵母や細菌などの酵素を利用して有機化合物を分解することで、こうして出来た食品は消化酵素がたくさん含まれています。特に納豆には多く、1日1パック( 100 g )を目安に摂取すれば、十分な効果が期待できます。他には漬物・味噌・しょうゆ・ヨーグルトなどにどの発酵食品があります。漬物では糠や麹で漬けた物に酵素が多く含まれています。味噌も豊富ですが、味噌汁のように加熱すると酵素が死んでしまうため、モロキュウや味噌を使ったドレッシングやソースにして使用する工夫が必要です。新鮮な刺身には酵素がいっぱいあり、消化されやすく酵素の貯金ができる食べ物です。醤油との組み合わせで更に効果が期待できます。
  簡単に加熱調理が出来る現在、加熱調理した食事や加工食品に生で使用できるものはどんどん組み合わせて十分な酵素を取り入れ、体内で生産する消化酵素を少なくし、その分代謝酵素の生産を高めいつまでも若々しくありたいものです。
  
 さて、あなたは十分に酵素をお持ちでしょうか。酵素が不足してくると次のようなサインが出てきます。

1、 中高年になり、手足の筋肉が落ちて細くなったのに、お腹だけがぽっこり出る。
 → 脂肪の代謝をするリパーゼという酵素の分泌量が減ったため。

2、 胃が重く、食欲が無くなる。ちょっと食べ過ぎただけで、胸やけがする。
 → 消化酵素が減り、消化がうまくいかなくなるため。

3、 お酒が目立って弱くなってきた。
 → 肝機能が低下して、アルコールの分解酵素が少なくなるため。

4、 夜はなかなか寝付かれず、早朝から目が覚めてしまう。
 → 脳の神経伝達、自律神経のコントロール、体内時計の調整に必要な酵素が不足するため。

5、 肌がかさつく。
 → 新陳代謝が不十分で、表皮の入れ替わりが不活発になるため。

6、 肩こり・腰痛・筋肉痛・頭痛・手足の冷え性。
 → 酵素不足のため赤血球の流れが悪く、毛細血管の末端への血行障害をおこしたため手足の冷え症がおき、エネルギー回路の回転不良が全身に痛みをひきおこす。

7、 年を追って、健康診断の検査数値が悪くなる。
 → 酵素の生産量が減って、体の働きが円滑に行なわれなくなるため。

如何でしたでしょうか。どこか当てはまる所があった方は、食事の時やおやつにも、生ものをたくさん食べるよう心がけて下さい。