オスカー女優のヘレン・ハントが、監督・脚本・製作・主演という、アメリカ映画だ。
‘しあわせ’を探し求める、39歳の小学校教師が、自分の‘いとしい人’を見つけるまでの物語である。
ハートウォーミングなラブストーリーというか、ほのぼのと心温まるような、ちょっぴり知的で、ちょっぴり繊細なコメディタッチの作品だ。
・・・女の‘しあわせ’って、一体何だろうか。
小学校教師のエイプリル(ヘレン・ハント)は、年下の同僚ベン(マシュー・ブロデリック)と結婚して10ヶ月になるが、一刻も早い懐妊を望んでいた。
ある日突然、彼女はベンから別れを告げられる。
その翌日には、養母が他界する。
さらには、騒々しいテレビタレントのバーニス(ベット・ミドラー)が、実母だと名乗り出て、“スティーブ・マックイーン”がエイプリルの父だと言うのだ。
ここで唯一の救いは、生徒の父親で妻に逃げられた作家、フランク(コリン・ファース)の存在だ。
フランクはエイプリルに急接近するのだが、その矢先に、彼女がベンの子供を妊娠していることが判明する。
しかし、エイプリルの宿した子供は不幸にも流産してしまった。
彼女の恋の行方は、一時はふたまたかける危ない綱渡りだ。
エイプリルは、本当の女のしあわせをつかむために、決断をする・・・。
とにかく、こうと決めたら融通のきかない、頑固者のエイプリルの人生は、期待していた幸せな結婚生活が破綻し、妊娠もできず、いわば飛び降りてはすっ転びの連続だった。
人生の様々な皮肉に翻弄され、39歳という女の崖っぷちにいるわけだ。
家族のゴタゴタなども描かれているが、前夫との破綻の理由など、よく解らない。
その夫と、もう一度やりなおしたいような、そうでもないような、煮えきらない戸惑いを抱きつつ、二人の幼い子供を育てているフランクとも添いとげたいという恋心・・・。
どうも、そのあたりふわふわとした軽い描き方で、世の中そんなものかなというような設定なのだ。
女心の、微妙な不可思議さというか・・・。
まあ、そんなところが、見方を変えれば、ほんわかとしたアンサンブルなのかも知れない。
ヘレン・ハント監督は、このアメリカ映画「いとしい人」に女性たちの温かな眼差しをこめて、笑いのセンスも散りばめながら、春の風のような小品を紡ぎ上げたのだろう。
物語に、これといった強いインパクトもない。
病院で、エイプリルが元カレと新しいカレとが立ち会うベッドで、自分のお腹に宿った胎児のエコー写真の影像を見せるシーンがあったりして、現実には信じられないおかしさだが・・・。
ほどほどのテンポ、ウィットの富んだセリフはいただけるとしても、構想10年のアメリカ映画にして、味付けはこんなものかと少々落胆をかくせなかった。
‘しあわせ’を探し求める、39歳の小学校教師が、自分の‘いとしい人’を見つけるまでの物語である。
ハートウォーミングなラブストーリーというか、ほのぼのと心温まるような、ちょっぴり知的で、ちょっぴり繊細なコメディタッチの作品だ。
・・・女の‘しあわせ’って、一体何だろうか。
小学校教師のエイプリル(ヘレン・ハント)は、年下の同僚ベン(マシュー・ブロデリック)と結婚して10ヶ月になるが、一刻も早い懐妊を望んでいた。
ある日突然、彼女はベンから別れを告げられる。
その翌日には、養母が他界する。
さらには、騒々しいテレビタレントのバーニス(ベット・ミドラー)が、実母だと名乗り出て、“スティーブ・マックイーン”がエイプリルの父だと言うのだ。
ここで唯一の救いは、生徒の父親で妻に逃げられた作家、フランク(コリン・ファース)の存在だ。
フランクはエイプリルに急接近するのだが、その矢先に、彼女がベンの子供を妊娠していることが判明する。
しかし、エイプリルの宿した子供は不幸にも流産してしまった。
彼女の恋の行方は、一時はふたまたかける危ない綱渡りだ。
エイプリルは、本当の女のしあわせをつかむために、決断をする・・・。
とにかく、こうと決めたら融通のきかない、頑固者のエイプリルの人生は、期待していた幸せな結婚生活が破綻し、妊娠もできず、いわば飛び降りてはすっ転びの連続だった。
人生の様々な皮肉に翻弄され、39歳という女の崖っぷちにいるわけだ。
家族のゴタゴタなども描かれているが、前夫との破綻の理由など、よく解らない。
その夫と、もう一度やりなおしたいような、そうでもないような、煮えきらない戸惑いを抱きつつ、二人の幼い子供を育てているフランクとも添いとげたいという恋心・・・。
どうも、そのあたりふわふわとした軽い描き方で、世の中そんなものかなというような設定なのだ。
女心の、微妙な不可思議さというか・・・。
まあ、そんなところが、見方を変えれば、ほんわかとしたアンサンブルなのかも知れない。
ヘレン・ハント監督は、このアメリカ映画「いとしい人」に女性たちの温かな眼差しをこめて、笑いのセンスも散りばめながら、春の風のような小品を紡ぎ上げたのだろう。
物語に、これといった強いインパクトもない。
病院で、エイプリルが元カレと新しいカレとが立ち会うベッドで、自分のお腹に宿った胎児のエコー写真の影像を見せるシーンがあったりして、現実には信じられないおかしさだが・・・。
ほどほどのテンポ、ウィットの富んだセリフはいただけるとしても、構想10年のアメリカ映画にして、味付けはこんなものかと少々落胆をかくせなかった。