足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

なぜPSRに注目しないの?今週のハイライト銘柄に利用

2004-12-26 23:28:28 | 株式
今週の新興市場のハイライトは先週公開された3銘柄にある。
ウェルネット(2428・JQ)、フィデック(8423・マ)、ケイブ(3760・HC)の3銘柄である。どれかが11月に公開されたGDH(3755・マ)のような人気が期待できる。いずれもIPO(新規公開)に対して大きく値上がりした。それだけに時価をどう判断するかが成功のカギを握る。これらの銘柄には私の利用している新規公開株の分析モデルは通用できない。そこでウォール街で利用されているPSR(株価÷1株当たり売り上げ)という尺度を利用する。これは1980年代からウォール街で利用され始めたレシオである。日本に一番早く導入したのは私だ。当時、外人投資家に日本株の割安なことを説明するのに利用した。
1999~2000年のネット株ブームのときに、市場で新しい尺度として定着し、人気を集めた。しかし、ネット株の暴落ですっかり人気をなくした。PSRが悪いのではなく、使い方を間違った投資家の方に問題があったのだが・・・。
さて、上記3銘柄のPSRはウェルネットが9.7倍、フィデックが11.4倍、ケイブが7.4倍である。
先輩格の日本のヤフーが31倍、楽天が22倍である。
ついでに米国のネットの人気株をみると米ヤフーが16倍、e-ベイが25倍、グーグルが19倍である。
日本のネット株のPSRは、米国に比べて高い。
初めに書いた3銘柄はPSRからしても、当面の人気株になりそうである。