足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

バフェツトは往く   日本企業と合弁

2020-09-01 15:46:40 | 投資戦略

今週初めにウォーレン・バフェットは日本の大手商社5社の発行株式の5%ずつを購入し、大株主の顔ぶれに加わったことを公表した。投資金額は発表時点では67億ドル(6700億円)になる。伊藤忠、丸紅、三菱商事、三井物産、住友商事の大手総合商社である。合計で投資金額は67億ドル(6700億円)。

日本の産業、エネルギー、技術、製造の業界では中核的な存在の企業群ばかりだが、誘いを受けた企業群には名誉である。

バフェットは「日本の産業、エネルギー、技術、製造業をリード、世界でもそれぞれの各業界のトップグループの位置にあり、先行きにはお互いが相乗効果を発揮し成長が期待できる」としている。バフェット式の綿密な将来の成長の図が描かれた提携である。

日本の書店ではバフェットの成功物語の書物が教科書のように並んでいる。外資の進出に神経質な日本の経営者が多いが、バフェットの扱いだけは別格で神様のような目で見られてきた。バフェットを迎える日本の大手商社の対応が全く例外的であることからも察しられる。バフェットの企業群が先行き、日本で合弁会社を設立していくのは別待遇の扱いだろう。

バフェットは今年の8月に満90歳になった。偉大な功績を残し、米国企業では10指に数えられる優れた企業グループをつくりあげ、いまもなお先頭にたって指揮をとる。今回の大手商社のように、バフェットの誘いを受けた商社は表彰状を受けたに等しい。

90歳になっても自社の成長政策には力を入れ、米国が生んだシンボル企業の成長にはエネルギーを注ぐ。まさに神様的な存在だ。