足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

バフェットに聞いてみよう

2016-01-20 05:59:42 | 投資戦略
ウォール街での年初来の議論の焦点は、現在の下落相場が「単なる調整なのか、構造的な弱気相場に突入したのか?」にある。
バフェットは「1ヵ月先、1年先の相場がどうなるかだれに分からない」として相場の予想は一切行わないというのが持論。どこで投資しても5年先には必ず成果が上がるとして2008年~2009年の恐慌相場(リーアマンショック)のときは、手持ち資金で全力投球してゴールドマン・サックスやGEに投資した。個々の銘柄だけでなく株価指数のデリバティブにも力をいれ、保険会社を相手に日経平均の長期のオプションも買った。大きな利益を上げている。
まさに「有言実行」で、持論通りの投資が5年後には大きく実を結んだ。
現在の下落相場が「単なる調整か、構造的な弱気相場の入り口なのか?」の判断は、バフェットに聞いても答えは返ってこない。おそらく「米国株式会社には全幅の信頼を置いている」という答えが返ってくるだけだろう。

ここ1年振り返って今回のような下落相場は昨年6月~10月にもあった。当時の日経平均は3ヵ月で19.4%下落した。当時も循環的な調整でなく、2009年を底とする上昇相場の終焉という見方が支配した。
今回の下落相場は昨年11月下旬に始まり、現在まで日経平均は16.9%下落した。この下落率を比較するかぎり、現在の下落相場が構造的な長期にわたる調整局面とは断定できない。

昨年12月に「2016年の有望株10選」を「トリトンスクエア通信」に掲載した。それらの銘柄の現在のテクニカル指標をみてみよう。
25日移動平均と時価の乖離率は次の通り。
クックパッド(2193)-12.1%、カルビー(2229)-7.0%、ぐるなび(2440)-7.3%、MonotaRO(3064)-17.9%,日本調剤(3341)-8.0%、塩野義製薬(4507)-3.8%、小野薬品(4528)-12.6%、コーセー(4922)-10.7%、シスメックス(6869)-4.8%、朝日インテック(7747)-8.1%
いずれも大型株でないが、意識的に大型株を避けたのでなく、ファンダメンタルからしての有望株を選んだら、このような銘柄が並んだ。10%以上の乖離率は明らかに行き過ぎである。
バフェットの投資哲学に倣って投資を考えよう。今週の「トリトンスクエア通信」ではバフェット銘柄を取り上げてた。